今を大切に暮らす事を目標にしています。気になっているモノの中で大物のひとつ「約20年前のダイビング用品」を見直しました。懐かしい記憶が蘇り、あの頃の純粋さをすっかり忘れた大人の自分がいました。
約20年前に揃えたダイビング用品
スキューバダイビングを趣味にしていた時期がありました。
体験ダイビングで感動して「よし!この先何度も潜ろう!」と最低限必要なダイビング用品を揃えたんです。器材を毎回レンタルしても良いんですが、使い慣れた器材の方が安心感があるので思い切って購入です。
中でも欲しかったのは「レギュレータ」。タンクから空気を取り込むホースみたいなものです。命綱みたいなものなので精度を保つのにメンテナンスも必要なんですよ。
その他、身体を測って作ったウェットスーツ(ゴム製。怪我防止、体温温存などで水中では必ず必要)やフィンやマスクや・・・とにかく沢山。揃えたものは当時の2か月分のお給料より高かったです。
▼ダイビング器材いろいろ
出展:ダイビング器材とはどんなもの?::BSAC Japan
生身の身体では行けない世界ですから、やはりそれなりに装着が必要なんですよね。そうなると、モノもそれだけ多いという事。そして、それらを持ち運ぶキャリーバックもまた大きい!大きい!両手で抱えても手が届かない大きさです。
まだ暗い明け方に、ガラガラとそんなキャリーバックを引いて海へ行っていました。そんな品々をいつか使うだろうとずーっと取っておいたのです。高かった・自分の使いやすさに合わせて買ったという、2つの理由から処分できませんでした。
(ウェットスーツは体型変化により早い段階で処分できました!これは別の悲しさですっ。ううっ(ノД`)・゜・。)
誤解のないようにお話しますが、器材を揃えるかどうかはご本人の自由ですよ。
これらが無くてもダイビングを楽しめます。
必要なモノだけ残す
▲20年前に購入した器材の一部
今朝は「小さな金属の日」のゴミ収集曜日。
えいっ!と、思い切ってコンソールゲージを出しました。
▼コンソールゲージ とはこういうモノです。
集積所にポンと置いて自分の家に戻る時、悲しい気持ちでした。
これは残圧計、水深計、コンパスをチェックするものです。これらが壊れていたら大変なことになるんですよ。酸素があとどれくらい残っているか、どのくらい深く潜ったかなどを正しく測れないと「命」に直結します。
もう内部が曇っていて、油っぽいものが滲んでいました。メンテナンスしてまで使うとも思えません。20年たった今もっと良い型が出ているはずです。それに、どこか引き取ってもらう場所を探す時間や手間をかけるとも思えません。
もう2度と使う事が無いのです。
複雑な気持ちだけどサヨナラのときなんですよね。
部屋に戻って気を取り直し、取っておきたいダイビング用品を選びました。
懐かしいダイビングの記録「LOGBOOK」
▲懐かしいLOGBOOKたち
キャリーバックの奥に懐かしいダイビング記録「LOGBOOK」がありましたよ。
今回は上の画像分とフィンだけを残す事にしました。フィンもおそらく今後処分すると思いますが、今日のところはそれで良しとします。
残したモノに納得することも大事ですね!
LOGBOOKはただの日記ではなくて、どのくらいタンク内の酸素を使ったのか、どんな危険な場所に行ったのか、船のスピード、その日の天候や風速、出会った魚の記録などを残す大切なものです。
ちょっと余談ですが、私の体験ダイビングの様子を少しだけ。
体験ダイビング(1本め)
伊豆の「八幡野(やわたの)」というダイビングスポットで体験しました。
記録によると14.4mまで潜ったとあります。11月中旬で気温は19℃・水温は21℃。
ビーチから歩いて入りましたよ。ボートからドボン!と入る方法もあるけれど、最初はビーチからソロソロ歩く方がなんとなく安心でした。背中に重いタンクをしょってるので、慣れればボートの方が楽です。
水深14mくらいなら、水中から見上げても浅い事が分かって恐くありません。体験なのでそれほど深いところに行きませんよ。インストラクターさんが手を繋いでくれたので流されることもありませんでした。
この時の八幡野は、透明度が良くて遠くを泳ぐダイバーさんも見えました。台風の後などで濁っている時もあるんですよ。水深2mくらいの浅い岩場にも、美しい色とりどりの魚がいて、それはもう~感動しました!
最初に出会った美しい魚は、シリキルリスズメダイです。
この魚以外にも、オレンジや白の小魚が岩場に集まっていました。
インストラクターの方が少しだけエサをあげて見せてくれたので、すぐ目の前で小魚を見ることが出来たんですよ。エビの子供が岩陰から覗いていたり、ストライプ模様のタコもいて。群れている魚の中でも、それぞれ性格があるのが分かって楽しかったです。
そこは異次元の世界でした。身体も無重力状態。
自分のはく息が小さな泡になって、キラキラと揺らいで上がっていきます。
水面を眺めると太陽の光が帯状に輝いていて、とっても綺麗。はじめて出会った海の生き物にも感動しましたが、海中に身体を置いて、海を感じるだけで胸がいっぱいになった事を覚えています。
▼伊豆・八幡野ダイビングセンターのリンクはっておきますね。
やってはいけない断捨離中の思い出浸り
体験ダイビングのページで終わるわけもなく。
えーと2本目は?そうそう!ハコフグを皆でつかんで困らせちゃったんだった。
それから3本目は?あぁ初めてクマノミ親子見たんだ。懐かしい~!
そうだ!初めて海外で潜った時はどんな記録付けてるだろうっ(モルディブ行ったんですよ。)沈没船探検やナイトダイビング、無人島ダイブなどの記録が出てきました。
掴めそうな沢山の星が、海一面に映った夜も美しかったっけ。
夜光虫がキラキラ光って幻想的だったなぁ。
はぁ・・・うっとり。
▲心のイメージ
もう、ここまでうっとりし始めると手遅れで、部屋の中央に色々広げたまま、お茶まで入れて入り浸りがはじまってしまいました。やってはいけない思い出浸りです。
心はもう20年前にさかのぼり。
今日の断捨離がどうでもよくなってしまいました。
だけど・・・この記録を読んで、感じるものがあったんです。
純粋な心で物事を見ているか
ダイビングをして何に感動したのか、簡単な絵と丁寧な文字で書き連ねてありました。
この頃は今ほどネットが進んでいなくて何か感じた事はメモです。
もし今、同じ事を体験したとして
同じように感動できるだろうか。
海中にいながら、気になっている家庭の事や悩みを思い出して、感動半分になってしまうように思います。そして、最初に出会って感動した、尻尾が黄色い青い魚(シリキルリスズメダイ)に出会ったとしても、どうして尻尾だけが黄色いんだろう等と理由を探りそうです。
「その年齢ならではの感動」があるんだなと思いました。
ならば、今のこの気持ちもいつか懐かしむ時が来るんでしょうか。
2度と出会えない「今、この時」を純粋に受け止めて感動出来る心でいたい。
そのためにはやっぱり私の悪い癖「まぁいいか」「後でもいい」を少しずつでも片づけて、ピュアなアンテナみたいなものを持っていたいと思いました。
いくつになっても、小さい何かにでも感動できたら、きっと素晴らしい生き方になるでしょうね。過去の自分に教わるとは思いもしませんでしたよ。
断捨離は色々な発見がありますね。
(ダイビングを趣味にしている方の中には、耳が不自由な方やご年配の方も多かったですよ。気になっている方はぜひ体験だけでも!)