文化

  • 印刷
旧姫路市営モノレールのレールを加工した試作品=姫路市役所
拡大
旧姫路市営モノレールのレールを加工した試作品=姫路市役所

 兵庫県姫路市は、東京に次ぐ全国2番目として開業した旧市営モノレールの駅舎ビル撤去に伴い、切断した記念レールを販売する。昨夏、ビル解体前の一般公開には全国の鉄道ファンらが殺到。注目度の高さを受け、近代姫路の産業遺産を語り継ごうと作製を決めた。

 駅舎ビル「高尾ビル」(同市高尾町)は1966(昭和41)年に建設された。10階建ての3、4階部分に大将軍駅があり、ビル内を軌道が通る珍しい構造だった。

 利用低迷で、同駅は68年1月末に開業から2年足らずで閉鎖。モノレールも74年4月、営業休止に追い込まれたが、ビルに入居していた住宅や店舗はそのまま残された。

 しかし、老朽化に伴い2010年3月末に最後の店舗が閉鎖。解体が決まり、鉄道ファンの要望で昨年8月に開いた見学会には、定員の約13倍の約9千人から応募があった。

 撤去されたビル内のレールは長さ約80メートル、高さ15・7センチ、幅13・5センチ。記念レールは、これを厚さ2センチに切断しメッキ処理したタイプ(計550個)と、研磨のみを施した厚さ3センチ(計1650個)の2種類を作製する。大将軍駅の銘板を模した刻印も施すという。

 販売予定価格はメッキが1万2千円、研磨が同6千円。年内にもインターネット上で販売する。手柄山交流ステーション(同市西延末)での販売も検討している。市交通計画室TEL079・221・2860

(三島大一郎)

 【姫路市営モノレール】 1966(昭和41)年に開催された「姫路大博覧会」に合わせて開業。姫路-手柄山間1・6キロを約5分で結んだ。最新鋭のアルミ合金製の車体で、1日最大4万人を運んだとされる。市街地の交通渋滞を解決する手段として期待されたが、74年に運休、79年に廃止された。

文化の最新
もっと見る

天気(4月3日)

  • 16℃
  • ---℃
  • 10%

  • 19℃
  • ---℃
  • 10%

  • 17℃
  • ---℃
  • 10%

  • 18℃
  • ---℃
  • 10%

お知らせ