「第二の地球」発見 変わる系外惑星発見の意味
2月23日、地球と似た惑星が見つかったというニュースをNASA(アメリカ航空宇宙局)が発表しました。しかし、もうあまり驚かなくなった方も多いのではないでしょうか。一昔前では大騒ぎになったこの手のニュースも、近年は見慣れたものになりました。それはきっと、「地球の他に、宇宙に生命が存在できる環境はなさそうだ」という認識が、「生命が存在できる環境はあるに違いない」と大きく変わったからでしょう。近年、宇宙生命の探査は太陽系の「内」と「外」でそれぞれ、生命の存在を期待できる成果が続々と発表されています。
ここでは、太陽系の外の生命探査を、今回のNASAのニュースも含めて取り上げたいと思います。
太陽系の外にある惑星を「系外惑星」といい、生命がいるのではないかと注目されています。地球は太陽の周りを回る天体です。太陽のように自ら光っている天体を恒星とよび、その周りを回っている天体を惑星と呼びます。地球は太陽という恒星の周りを回る岩石でできた惑星ですが、今回は恒星の周りを回る系外惑星が話の主役です。
昔の人は、夜空に輝く星を見上げ、「あそこにも自分たちと同じような生命がいるかもしれない」と思いをはせました。しかし、夜空に見える星の一つひとつは太陽と同じように自ら光り輝く恒星であり、とても生命が生きている環境ではありませんでした。
けれども、さらに思いをめぐらせ、「もしかすると、恒星を回る地球のような惑星(系外惑星)があり、生命が存在しているかもしれない」と、考えました。ところが明るい恒星の近くにある、小さくて暗い惑星を見つけるための観測技術がなく、系外惑星を見つけようと試行錯誤するも失敗が続きます。
[画像]ホット・ジュピターのイメージ図(Image credit: ESO、NASAサイトから引用)
1930年代以降に始まった系外惑星探しですが、1970年代以降の技術の発達で発見の期待が高まりました。そして1995年、地球から約50光年離れたペガスス座51番星で初めて系外惑星が発見されました。発見された惑星は太陽系で例えると、水星よりも太陽から近い位置にあるにもかかわらず、木星を半分くらいの重さにした惑星です。表面温度が1000度を超える木星規模の惑星という特徴から「ホット・ジュピター」と呼ばれます。これ までの太陽系の常識では考えられない、研究者の想像を越えた惑星が宇宙には存在していました。
このノーベル賞級の発見によって、私たちは系外惑星という新しい世界を知ったのです。そして同時に、宇宙生命を系外惑星に探す、ということが夢物語ではなくなりました。
[画像]今回発見された7つの地球に似た系外惑星のイメージ図(Credits: NASAサイトより引用)
系外惑星の発見から20年余り。今回NASAが発表した最新の成果は「トラピスト-1」という恒星の周りに地球とほぼ同じサイズの惑星を7つ発見した、というものでした。トラピスト-1は地球から約39光年離れた、みずがめ座の方向にある恒星です。温度は低く、太陽が約6000度であるのに対し、トラピスト-1は2000度程度しかありません。
発見された7つの惑星は大きさだけではなく、岩石で出来ているという特徴も地球と似ています。地球に似た惑星が、一つの恒星で7個も発見されることはこれまでありませんでした。極端ないい方をすれば、太陽系で生命が存在する惑星は地球のみですが、このトラピスト-1においては、7つの惑星に生命がいるかもしれません。
さらに、この7つの惑星のうち3つが、水が液体として存在できる位置にあるというのです。惑星の位置が恒星から近いと熱いために水は蒸発してしまい、遠いと氷になってしまいます。そのため、水が液体で存在できる範囲は限られています。しかし、生命の多くが液体の水を体に蓄え、水のあるところにほぼ必ず生命がいるため、液体の水があるならば生命がいる確率は高まります。
期待できる惑星ではありますが、生命が存在できる環境かどうかこれだけでは分かりません。まだまだ他の要素も調べる必要があるからです。
例えば、惑星に大気があるかどうか、さらにその成分はどうなっているか、ということも重要です。地球と金星はどちらも大きさがほぼ同じ岩石惑星ですが、金星は厚い二酸化炭素の大気に覆われているため、地表の温度は400度以上もあります。この温度の差は太陽との距離の違いでは説明できず、大気の違いが環境の違いとなって現れています。
今回発見された7つの惑星はどれも生命がいる可能性がありますが、さらに詳細に惑星の環境を調べることが必要とされているのです。
[画像]ジェイムズ・ウエッブ宇宙望遠鏡のイメージ図(Credits: Northrop Grumman、NASAサイトから引用)
NASAでは、2018年に「ジェイムズ・ウエッブ宇宙望遠鏡」を打ち上げる予定です。この望遠鏡を使うことで、系外惑星の大気組成や惑星の温度、表面の気圧を分析できるようになります。特に、水蒸気、二酸化炭素、メタンといった宇宙生命探査において注目すべき大気の成分を調べることができます。今回発見された7つの系外惑星について、NASAはこの望遠鏡を使って、より詳細にその環境を調べようと計画しています。
近年は系外惑星を発見すること、その中でも水が液体で存在でき、地球に似た天体を探す時代でした。ここから飛躍し、系外惑星の環境を詳しく観測することで、生命の存在も含めた、まだ知らない新しい系外惑星の世界を明らかにする時代が訪れようとしているのです。
少しずつですが、系外惑星の研究は着実に進んでおり、私たちの宇宙生命に関する常識は変化しています。地球に似た惑星が見つかったというニュースに驚かなくなった昨今のように、宇宙に生命が発見されたというニュースに新鮮味がなくなる日は、そう遠いことではないかもしれません。
《画像の引用先》
・ホット・ジュピター
・トラピスト-1
・ジェイムズ・ウエッブ宇宙望遠鏡
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◎日本科学未来館 科学コミュニケーター 佐竹渉(さたけ・わたる)
1983年、北海道生まれ。東京大学大学院理学系研究科で隕石の研究に携わり博士(理学)を取得。博物館と科学館の違いに興味を持ち、2014年より現職
参考元:ヤフーニュース
参照URL:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170331-00000018-wordleaf-sctch
2017/03/31 20:19
知的生命体は厳しいかもしれないけど、生命自体はいると思うけどね
2017/03/31 20:06
2017/03/31 20:06
2017/03/31 19:38
2017/03/31 21:25
2017/03/31 21:14
太陽系がほんのわずかに見える銀河一つ一つが謎の生命体の持ってるビー玉のようなオモチャの一粒って落ち。もしかしたら今生きてる現実もその一部かもしれない…
2017/03/31 19:46
2017/03/31 21:29
まあ地球にこれるほどの超高度文明なら高次元生命体だから今の人類には視えないだろうけどね。
2017/03/31 20:33
2017/03/31 19:34
人間が生活を出来るのは、後、数億年。
何れ、第二の地球を捜さねば成らない。
其まで人間の手で、生命が生きて居られる時間を縮め無い様にしなければ。
2017/03/31 19:34
人間が生活を出来るのは、後、数億年。
何れ、第二の地球を捜さねば成らない。
其まで人間の手で、生命が生きて居られる時間を縮め無い様にしなければ。
2017/03/31 19:03
エイリアンやプレデターみたいな
SFホラーは流行らなくなるのかな?
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