自己紹介で困ったら…最後に添えるといい一言
春は職場や地域の集まりで自己紹介する機会が増えます。でも、これが苦手で、名前と「よろしく」ぐらいしか言えないという人も多いようです。何を話せばいいのでしょうか。
猫の小町と申します。皆さんがお困りのことをたちまち解決していきます。コミュニケーション能力を磨くための企業研修や子ども向けのディスカッション(討論)教室を手掛ける「ビッグトゥリー」(福岡市南区)社長、高柳希(のぞみ)さん(33)に伺いました。
まずは高柳さんから質問。「何のために自己紹介するのでしょう」。自分を知ってもらうため、と答えてしまいそうですが「一番大事なのは相手と仲良くなること。自己紹介の後、話し掛けたくなるような話題をちりばめるといいですよ」。
お薦めは出身地、居住地、休みの日に出掛ける所など「場所」に関する話題。「近くに行ったことがあるよ」といった共通点を見つけやすく、盛り上がるそうだ。「最近始めたこと」もぜひ取り入れたい。料理や水泳など何でもいい。当然まだ初心者なので、詳しい人に教えてくださいと呼び掛けられる。
過去の面白い体験も印象に残るそうだ。北九州市出身の高柳さんの“定番ネタ”は「バナナのたたき売り全国大会に出た経験があります」。誰もが興味を持ってくれるという。
ただ相手の年代によって注意が必要なこともある。例えばゲームやインターネットに関するエピソードは、20~30代には受けても高齢者にはぴんとこない場合が少なくない。自分より年上の人に話して盛り上がるのは、生まれた年に何があったかというテーマ。1983年生まれの高柳さんが「東京ディスニーランドが開園した年に生まれた」と言うと「あの頃か。当時何してたかな」と話が広がるそうだ。
こうした自分に関する話題を高柳さんは「パーソナル情報」と呼ぶ。5~10考えておき、場によって使い分けるといい。だらだらと長い話や極端に短いのもよくない。政治、宗教、お金といった話はトラブルにつながることもあるので、十分配慮したい。
話し方もその人の印象を左右する。大勢いればいるほど声は聞き取りにくくなるもの。「声が小さい」と言われたことがある人は、自分では大きすぎると感じるぐらいがちょうどいいそうだ。
ビジネスの場での自己紹介と言えば、名刺交換。名前や肩書を確認しようと、つい名刺にばかり目が行きがちだが、相手の目を見て「よろしくお願いします」と言うようにしよう。「創業して何年目か」「わが社のヒット商品は」「社長はこんな人です」といったパーソナル情報の会社版も用意しておくと心強い。
「自己紹介に正解があるわけではありません。反応が悪かったり、盛り上がらなかったりすることもある。経験と慣れが上達の近道ですよ」と高柳さん。うまく話せなかったら「緊張していますが、仲良くなりたいので話し掛けてください」とあいさつの最後に添えてみよう。
お助けいただき、ありがとうございました。
=2017/03/29付 西日本新聞朝刊=
西日本新聞社
参考元:ヤフーニュース
参照URL:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170329-00010013-nishinpc-life
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