鯨の骨食べる深海生物 累代繁殖に成功
神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館は、海底に沈んだ鯨の骨を食べて生きる珍しい深海生物「ホネクイハナムシ」(俗称ゾンビワーム)を展示している。海洋研究開発機構との共同研究で、代を重ねて繁殖させる累代繁殖に成功した。同館によると「生命の進化を解明するうえで非常に重要な生き物」という。
ホネクイハナムシは、ゴカイを含む多毛類の仲間で、根のような部分から酸や消化酵素を分泌して骨を溶かし、栄養を吸収する。メスは約40ミリで薄いゲル状の管の中に収まっており、オスは0.5ミリしかなく、メスの体に付着することで受精する。
展示している個体は、2012年に同機構が鹿児島県野間岬沖の水深225メートルで採集した。同機構研究員の技術指導を受けて昨年から同館で飼育を開始。累代繁殖の方法が確立したため一般公開した。同館は「飼育方法の改善や水温と生存期間の関係などの研究を進めていく」としている。【鈴木篤志】