「クロス取引の注意事項」
クロス取引での注意点もあります。
①信用口座の開設が必要
そして、担保用の代用有価証券・現金が必要となります。
②クロス取引ができない銘柄がある
「クロス取引」ができるのは、信用取引で「売り」が出来る銘柄(制度信用の「貸借銘柄」)のみです。
証券会社のサイトの確認しておきましょう。
SBI証券では、「株主優待」検索結果の画面で制度信用の「売」が可能かどうかを一覧で確認できるようにリニューアルしました。
松井証券・カブドットコム証券といった一部の証券会社に限って、「一般信用」の一部銘柄についても信用売りが可能となっています。
③配当はもらえない
株価同様に、配当も相殺されてしまい、事実上、配当金は受け取れません。
④「逆日歩」が発生することがある
これが「クロス取引」の最大の注意点です!!
逆日歩とは、制度信用の「売」が増えすぎると発生する「株のレンタル料」です。
しかも、困ったことに、取引時点では逆日歩が発生するかのかしないのか、いくらになるのかが正確にはわからないのです・・・
株主優待の金額を以上の逆日歩がかかった!というケースもあります。
そこで、クロス取引をする場合には、事前に、信用取引の売残・買残を確認や過去の逆日歩を調べるなどして、逆日歩がつきにくい銘柄を選びましょう。
「クロス取引の失敗例!!2013年の吉野家株では、逆日歩が6,000円に!!」
逆日歩が6000円!
吉野家の株主優待は「3000円」相当のサービス券となっています。
人気の株主優待として有名です。
人気のため、権利付き最終日にクロス取引が急増して「株」が足りなくなり、逆日歩がつきました。
1株1日あたり2000円の逆日歩が発生し、休日を挟んだため、トータルで3日分となりました。
1株あたり6000円のコストです!
3000円の株主優待のために逆日歩6000円と株式委託手数料のコストがかかってしまったという失敗例です。。
「まとめ」
・クロス取引は、権利落ちの株価下落リスクをヘッジできる有効な方法
・銘柄によっては、逆日歩が発生することもあるので、要注意