本声明文は、昨今ビットコインコミュニティで議論されております、Bitcoin Unlimitedよって引き起こされようとしているビットコインブロックチェーンのハードフォーク問題に対して、各国の主要取引所が共同声明として発表したものを、それをとりまとめる責任者の許可を得て翻訳し掲載した物です。原文に関しましてはこちらをご覧下さい。我々の運営する取引所Zaifでも、本声明に賛同しております。
ビットコインのエコシステムにおける取引所として、我々はこの業界特有の問題に直面しています。正しくは、我々コミュニティ全体に対して、これから先にビットコインのネットワーク分裂が本当に起こりうるという事実を突きつけられているということです。ビットコインネットワークで有効となりそうなこの賛否両論のハードフォークに対して、我々が業界全体として取ろうとしている対策について、この機会を以てコミュニティに対してお伝えします。
まず始めに、我々はこの問題について、判断を後まわしにするつもりはない事を明確にしておきたいと思います。もしビットコインの採掘者が、互換性のない代替的なプロトコルの実装についてそのハッシュパワーを行使することを望むのであれば、それはそれとして彼らの正当な権利です。しかしながら我々は、そのようなハードフォークにおいては採掘者だけではなく、ユーザーを含めてコンセンサスを得るべきであると考えており、今回はまだそのようなコンセンサスを確立できておりません。
我々は取引所として、24時間365日継続してトレードが可能なマーケットを維持する責任を負っています。我々には、このハードフォーク問題に対して対処方法を備えるため、業界全体として理路整然としたアプローチを支持する義務があります。
たとえビットコインがハードフォークするとしても、我々は取引所の運営を休止することができないため、どちらが勝利者となるかをただ見守っているというわけにはいきません。我々の運営する取引所の多くは、マーケットが継続して運営されることを前提としたレバレッジ取引を提供しています。その運営の必須条件という観点からだけでも、我々は互換性のない側のフォークを新しいアセットとして取り扱わざるを得ません。
今回はBitcoin Unlimitedプロジェクトによって引き起こされるハードフォークが発生しようとしておりますので、それが現実となる場合は、我々はBitcoin Unlimitedのフォークを「BTU」(あるいは「XBU」)として取り扱うことを決定いたしました。
Bitcoin Coreの実装は引き続きBTC(あるいはXBT)としてトレードされ、たとえBTUのブロックチェーンがCoreのそれより多くのハッシュパワーを有するとしても、我々が運営する全ての取引所においては、Core側をBTCとして入金と出金の対象とします。取引所の一部はBTUも取り扱うことを検討しておりますが、その場合は一定の手順を経てから、顧客のBTU資産へのアクセスを有効にし維持することになります。しかしながら、ここに声明を発表した取引所においては、それら2つのブロックチェーンを問題なしに独立して運用できるようにならない限りは、BTUを取り扱うことができません。それ故に、Bitcoin Unlimitedのコミュニティ(もしくはその他のコンセンサスを乱すあらゆる実装)に対しては、我々としては強固な”two-way replay”(2チェーン間におけるトランザクションの重複ブロードキャスト)防止策の実装を強く要望いたします。それなしには、我々には顧客のためのBTUネットワーク運用準備が不可能であり、BTUの取り扱い開始しにおける遅延もしくは除外の原因となります。
要約すると、もしこのハードフォーク問題が実際に起こるとすれば、我々はBitcoin Coreの実装を引き続きBTC(あるいはXBT)として取り扱い、そして適切な”replay”防止策の実装を前提とした上で、新しいフォークをBTU(あるいはXBU)として取り扱うことになります。我々はこれを、審判の結果や哲学的な回答としてではなく、運営面と実用面の両方からの判断として実施いたします。
今回のハードフォーク問題は回避できない可能性があり、また、それは最終的にはチェーン上の許容量増加につながる可能性があることから、本件にまつわる潜在的な混乱を最小限に留めるためにも、我々には、顧客に対して明確で一貫した計画を提示する義務があります。我々は、このビットコイン史の転機に伴うリスクをできる限り軽減するためにも、開発者コミュニティからのあらゆる支援を歓迎します。
以下、本件の賛同者となります: