ここから本文です

地銀再編、次は新潟で第四・北越が経営統合へ

ダイヤモンド・オンライン 3/16(木) 15:30配信

 新潟県の地方銀行で最大手の第四銀行(新潟市)と二番手の北越銀行(長岡市)が経営統合する方向で最終調整に入ったことが、16日分かった。

 4月にも基本合意を交わした上で、2018年春をめどに統合を目指す。統合の形態は共同持ち株会社を設立して、2行が傘下にぶら下がる方式を検討している。将来的な2行の合併も視野に入れる。

 2行は統合による規模の利益の追及などによって経営効率を高め、今後の生き残りを図る。

 2016年9月末時点での2行の連結総資産額を単純合算すると、8.2兆円。統合が実現すれば、全国の地銀約100行・グループの中で10位台に浮上する、大規模な地銀グループが誕生することになる。

 2行を経営統合へと突き動かした要因は大きく二つ。ここ数年で相次いでいる他の地銀再編と同じく、地元地域の人口減少と超低金利環境だ。

 国立社会保障・人口問題研究所によると、2行が地盤を持つ新潟県における25年時点での15~64歳人口は、10年時点と比べて約2割も減少するという推計結果(13年3月推計)が出ている。

 また、足元の経営環境も16年2月の日本銀行によるマイナス金利政策の導入以降、一層厳しさを増している。超低金利の状況において、預金と貸出金の金利差である利ざやの縮小が進んでいるためだ。対前年同期比で見た、2行の16年4~12月期決算における業績がそれを示唆している。

 一般事業会社の営業利益に当たる実質業務純益では、第四銀行が26.7%減の117億円、北越銀行が18.9%減の65億円。さらに、連結経常利益では2行共に3割以上の減少という苦境に陥っている。

 この状況が長く続けば、将来的に地元である新潟県の地域金融を支えられなくなるかもしれない。そんな危機感が2行を統合交渉のテーブルに着かせた。

● 問われる顧客本位の再編

 今回の案件は地銀再編が新たなフェーズに入ったことをあらためて印象づける。この1年ほどで、同じ都道府県内に地盤を持つ地銀同士による経営統合の表明が相次いでいるからだ。

 16年2月に基本合意を発表した長崎県の十八銀行と親和銀行に始まり、今年2月には三重県の三重銀行と第三銀行。さらに、3月には大阪府の近畿大阪銀行と関西アーバン銀行が、みなと銀行(兵庫県)を含めた3行統合に関する基本合意を発表した。

 第四銀行と北越銀行がこれに続けば、今年に入って3件目。この1年余りの間では4件目となる。

 一連の地域内再編の口火を切った長崎県の十八銀行・親和銀行の案件では、統合した場合の市場シェアの高さが懸念され、独占禁止法に基づく公正取引委員会の審査が長期化している。

 地銀の地域内再編案件が次から次に浮上する中、公取委の判断には一層の注目が集まることになるだろう。

 逆に地銀としては、競争の排除などを目的とした「銀行のため」の再編ではなく、「地域や顧客のため」の再編であることを示す必要があり、その公約を実現する覚悟と実行力が問われることになる。

 また、新潟県の周辺地域である東北・北陸地方は、ここ数年の地銀再編ラッシュとは無縁の状態が続いていた。

 そのため、第四銀行・北越銀行の統合は、ここしばらく「再編無風地帯」と化していた東北・北陸地方に風穴を開ける可能性がある。今後のこの地域内における地銀再編の呼び水となるなど、他行の経営戦略にも大きな影響を与えそうだ。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木崇久 なお本ニュースは「週刊ダイヤモンド」3月25日号に詳報を掲載します)

週刊ダイヤモンド編集部

最終更新:3/16(木) 17:15

ダイヤモンド・オンライン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊ダイヤモンド

ダイヤモンド社

17年3月18日号
発売日3月10日

定価710円(税込み)

特集 株投資 天国と地獄
投信・FX・不動産・富裕層
銘柄ランキング&一覧
株 ETF 投信 米国株

ダイヤモンド・オンラインの前後の記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ

本文はここまでです このページの先頭へ

お得情報

その他のキャンペーン