成長するためには、師匠がいるといいと言われる。
この人といると成長できるかもしれない、と感じられる人は多い。
厳しい叱責を受けるかもしれないけど、この人に育ててもらいたい、という感覚。
しかし、誰に育てられたいか、どんな業界で成長したいかを選ぶときに、注意したほうがいいことがある。
「最低でもこれくらいのことが出来るようにならなくてはいけない(だからこの人、この業界に飛び込もう)」
といった考え方で、環境や師を選ぼうとしていたら、要注意だと思う。
そーゆー考え方は、「業界の常識」とか「誰かがこう言っていたから」とか、基本的には自分の感覚や価値観の外にあるルールに縛られた考え方だ。
そーゆー考え方に縛られて自分の自身の環境を決めてしまうと、常に周りと比べながら「自分はうまくいっているのか、いないのか」「自分は成長しているのか、いないのかと」いうことを判断し続けなくてはいけなくなる。
常に他人と比べないと、自分の成長を実感することができなくなる。
自分が成長するためのステージを選ぶときには、
この人にだったら怒られてもいい、と思えるかどうか
この人が王様になった世界に住みたいと思えるかどうか(その世界で自分は活躍できるかどうか)
という基準で考えるのがおすすめだ。
それは1年とか2年とか、遠巻きに長く見続けてきた相手ならなお良い。
自分勝手に「この人の考え方はきっとこうだろう」とか、「この人だったらこういう風に考えるだろう」とか、その人の立場になって何かを決めたり、想像したりすることがあったならばなお良い。
そういった人のそばでより深くを学ぶことができるとしたら、間違いを指摘されること自体が、自尊心にダメージは受けつつも、どこか心の中で知的興奮を感じるはずなのだ。
自分自身、理解している、できている、思い込んでいたことを破壊される、知的興奮。
つまり、自分の内部がより高度にアップデートされていく感覚とを味わえるかどうかだ。
外部からより高度なソフトウェアをインストールするような関係性ではなく、
自分自身で考え、試行錯誤してきた結果を、ものの見事に破壊してくれて、その上でより洗練された知識体系に再構築させてくれる。
自分にとっての師は、そういった人を選びたい。
決して、自分にはない人間関係や、業界のしきたり、そういったものを学ばせてくれそうだから、といった理由で、自分が成長すべきステージや師を選んではいけない。
自分自身がこれまで自力で作り上げてきたものを、外側からではなく、内側から破壊、再構築するのを手伝ってくれる、業界や師を選ぼう。
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