はじめまして、外資系IT企業でデジタルマーケティングを担当している古渡奈々子(32歳)です。
2016年の夏、初めて身体の美しさを競うコンテスト、金子賢さん主催のSummer Style Awardにチャレンジしました。
東京予選大会ではTop10にも入れなかった私が、全国大会では予選審査を通過しTop6になり、その後の11月の大会では順位を上げ、4位で入賞することができました。
学生の頃は運動を全くせず、体育の成績は2という私が30過ぎてこのような大会を目指すことになったきっかけと、日々の生活の中で行っていることなどを運動だけでなく、食、ファッション、ライフスタイルなど様々な視点でお伝えしていきます。
第一回目は、きっかけ編です。少し長いですが、お付き合いください。
20代最後のチャレンジ
先ほどお伝えしたように、私は運動大嫌いでした。だって、疲れるし、時間もかかるし、いいことなくない?という感じで、ジムでのトレーニング、フィットネスとは無縁でした。
ターニングポイントは29歳のときです。
社会人になってから私はお酒と不摂生でブクブク太ってしまい、28歳のときに置き換えダイエットと痩身エステで5kgほど痩せました。ですが運動はしていなかったため、引き締まった体、筋肉がベースの体ではなくお尻も垂れてたるんだままで、すぐにリバウンドしました。そこで周りの人の勧めもあり、登録したままで一度も行かなかったジムにようやく通うことにしました。とりあえず、習慣にすることからスタートしよう!と思い、週1、行けたら2回、というペースで通い出しました。
これはダイエットが成功したと思い、撮ってもらった後ろ姿です。今見るとお尻がたるんでいて寸胴で恥ずかしい写真です。
そしてもう1個大きなチャレンジをしました。部署異動です。
私の会社は辞令というのはあまりありません。異動する際は転職活動と同じプロセスを辿ります。同じチームにいることもできたのですが、30歳目前で、何かにチャレンジをしたいと思ったのです。当時は、外国人と仕事をする機会が少ないチームに所属しており、英語も苦手なまま…今後のことを考え、このままではいけない、そう思い、日本人たった一人、他は全員外国人という部署に異動をしました。
初めて1人での海外は1ヶ月の本社出張、チームメイトも上司も日本にいない中で、新しい仕事です。チャレンジばかりの日々でした。
その間、忙しさは日々増し、慣れない海外チームとのやりとりで夜遅くなったり、逆に朝はもっと早くなったりで、時間がなくなり、せっかく行きはじめたジムは行かなくなりました。半年も続かなかった気がします。短かったですね、私のジム通い….
30過ぎて壊れた自分
そんな中、31歳になる手前、失恋をしました。原因は私の精神状態です。仕事で弱った私を支えて欲しいという気持ちで甘えすぎていたんです。恋人にフラれた30オーバー、それはひどいものでした。アラサーだったらわかるはずです、この気持ち…。
異動して一年も経っておらず、相変わらず1人チームで、やるべきプロジェクトは非常に重い仕事が多く、時間的にも精神的にも追い込まれ、通常の生活がままならないほどでした。いろいろ突っ走って来て、自分へのハードルをどんどん高くし、いきなり走る力が切れて立ち止まった時、自分が相当高い崖の上にぽつんと立っていることに気が付きました。
近くで支えて欲しいと思っていた恋人にも見放され、1人チームだった私は、仕事で支え合うメンバーが近くに誰もいない…何もかもがうまくいかない…「自分」の居場所が完全になくなったと思い、崖の上で立ちすくんでしまいました。
睡眠障害、ご飯も食べられない、オフィスにいても、いきなり泣き出したりして、パニック障害のような症状が出て、負のオーラ全開でみるみるうちに痩せていってしまったんです。2〜3ヶ月の休職を勧められるほどでした。
ですが、どうしても仕事を続けたく、主治医と考えたのが「時間の使い方として夜はとにかく帰る」です。無理やりですが、帰りました。笑
夜に1人でいるとまた負のループに入ってしまうので、何かに打ち込む時間を作ろう、ということでお花、料理などの体験レッスンに顔を出したりしました。
そんな中でガリガリになってしまった不健康な身体を見て、もう一度「ジム通いをしてみよう」そう思って、再度行き始めました。
それが、自分の生活リズムを作るのに非常に有効的でした。
気付いたら日々の習慣となり、トレーニングをしていないと気持ち悪いといまでになり、そんな私を見た会社の同僚の勧めもあり、コンテストを目指すことになりました。仕事以外で明確な目標を持ったことで、忙しくなりましたが、それによって生活に潤いが戻ってきました。
鬱からの脱却 かっこいいと言われる女性を目指して。
不健康な身体を健康にというのがきっかけでしたが、筋トレがどうしてここまで効果的だったか、自分なりのポイントでまとめてみました。
①オンオフの切り替えが効率的にできるように
トレーニング時は集中して身体の事を考えないと正しい負荷がかけられないため、頭の切り替えにちょうどいいのです。
何をしてても仕事のことやフラれたことを思い出してましたが、そんなことを考えていては体を正しく鍛えられません。意識を抜くとすぐにフォームは崩れます。プライベートでも仕事のことを考えてしまう私には、この意識を集中して筋肉を鍛えるというのがオンオフ切り替えにとても効果的でした。また、トレーニングをするための時間を確保するために、日常生活と仕事の優先順位の付け方も重要なため、以前よりも時間を効率的に使えるようになりました。
②仕事以外の目標を持つことが生活の糧に
目標設定って仕事の場合はすると思うのですが、プライベートで目標設定というのは今まであまりしませんでした。なりたい身体のゴール設定をし、そこに向かうことで、仕事以外に熱中するものを作ることができ、独身アラサー女子が陥りがちな「仕事に自分の居場所を求めてしがみつく」ことに対する執着の分散ができました。
③新しい仲間との出会い
女性の30代となると、結婚、出産などでステージが変わり、友人との関係性が変わってくると思います。そのままだと、なかなか新しい友人との出会いはなくなっていき、コミュニティの幅がどんどん狭まってしまいます。ですが、トレーニングとコンテストを通じて新たな人たちと出会えました。職業、年齢、性別を問わず一つの大きな共通点を持った仲間とのつながりは、普通に仕事しているだけでは得ることができないかけがえのないものです。
この3つが私の中でフィットし、徐々に精神も安定し、純粋にトレーニング、ボディメイクが楽しくなってきました。人と時間を合わせにくい場合でも、トレーニングは一人でできます。私にとってはこれも良いポイントでした。仕事の大変さは変わりませんが、姿勢が変わり、日々の生活に潤いが出るようになったのです。
男女、国を問わず「かっこいい」と言われるような、強く、たくましく、自立した女性になる、それが今の目標です。そんな目標ができたのはこの30歳前後の経験があったからだと思います。
次回はそんな私がどんな生活を送っているかを詳しく紹介したいと思います。
これからの連載もどうぞお付き合いくださいね。
1984年生まれ。都内在住。大学卒業後、外資系IT企業に就職し、広告営業を経て現在デジタルマーケティング担当に。出張で海外を飛び回りながらコンテストに参加するコンペティター。2016年SummerStyleAward 全国決勝大会6位、SummerStyleAward×Novice4位。Instagramアカウントは@kowatari