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ひき逃げで判決 「軽すぎる」母親と婚約者

 スマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO(ゴー)」をしながら運転していた車で男性を死亡させて逃げたなどとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた解体工、山内隼人(はやと)被告(38)に対し、福島地裁は27日、懲役3年6月(求刑・懲役5年)の実刑判決を言い渡した。

 死亡したのは相馬市成田の会社員、清水佑介さん(当時33歳)。婚約者の女性(当時22歳)が迎えにきた車の脇に立っていた。

 宮田祥次裁判官は「ポケモンGOに気をとられていたのは明らかで、注意義務違反の程度は著しい」と指摘。「婚約者との幸せな結婚に向けて愛を育んでいる中、何の別れの言葉を告げることもできないまま、いきなり命を絶たれた被害男性の無念は察するにあまりある」とも述べた。

 判決などによると、山内被告は2016年11月20日夜、相馬市中村の県道でポケモンGOをしながらライトバンを運転中、路肩に停車中の軽乗用車に追突。さらに清水さんをはねて約45メートル引きずり死亡させた。軽乗用車に乗っていた女性にも軽いけがをさせた。

「軽すぎる」母親と婚約者

 判決が言い渡されると、傍聴していた清水さんの母親(56)と婚約者の女性はうなだれ、顔をハンカチで押さえておえつを漏らした。母親は「刑があまりにも軽すぎる。人の命をなんだと思っているの」と声を上げた。

 閉廷後、報道陣の取材に応じた婚約者の女性は「3年半で彼が生き返って戻ってくるわけではない。10年だって納得できない」と下唇をかんだ。2人は、判決を不服として控訴するよう、検察官に求めたという。【宮崎稔樹】

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