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「事故で後遺症」中2、世田谷区と教諭を提訴

組み体操事故について東京都世田谷区などを提訴後、記者会見する男子生徒の両親=東京・霞が関の司法記者クラブで2017年2月28日午前11時2分、伊藤直孝撮影

 小学校の運動会に向けた組み体操の練習で転倒して脳脊髄(せきずい)液減少症となり、後遺症が残ったとして、東京都世田谷区の中学2年の男子生徒(14)と両親が28日、世田谷区と担任教諭に総額約2000万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。

 訴状によると、生徒は区立小学校6年だった2014年4月、体育館で倒立を練習した際、補助者の同級生が受け止められず転倒し頭や背中を強打した。激しい頭痛や全身の疲労感が残り、長時間座ることが難しく、学業にも支障が出ている。

 生徒側は(1)耳の病気で回転運動が難しいと申告していたのに倒立をさせた(2)マットを敷くなどの安全措置も不十分だった--などと主張している。

 提訴後に記者会見した母親の定松啓子(ひろこ)さん(46)は「学校側に危険の認識があれば防げた事故だった。本当のことが知りたい」と話した。区は「訴状が届いていないのでコメントできません」としている。

 日本スポーツ振興センターによると、組み体操で医療機関を受診した児童や生徒は11年度以降、5年連続で8000件を超えている。スポーツ庁は昨年3月、安全性を確認できない場合は実施を見合わせるよう全国の都道府県教委などに通知したが、各地で対応が分かれている。

【伊藤直孝、山崎征克】

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