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2017シーズンから明治安田生命J1、J2、J3リーグを全試合放送するDAZN。しかし、ストリーミングサービスでのスポーツ視聴はまだまだ馴染み深いものとは言い難い。そこでJリーグ開幕を目前に、村上アシシ氏がDAZNを直撃し、そのサービス内容に迫った。

2017シーズンより、Jリーグの試合中継はDAZN(ダ・ゾーン)というOTTサービスから配信されることになった。だが、Jリーグ開幕が近づくにつれ、SNSなどでDAZNへの要望やクレームに近いものを頻繁にみかけるようになっている。Jリーグのサポーターにとっては全く新しいサービスのため、利用を不安に思っている方も少なくないだろう。その不安を解消すべく、経営コンサルタントを本業としながら、北海道コンサドーレ札幌の熱烈サポーターでもある村上アシシ氏がDAZNを直撃した(取材日2017年2月9日)。

 

アシシ:Jリーグの開幕が迫ってきました。僕らサポーターは期待で胸が一杯ですが、今季からJリーグの放映権を獲得したDAZNの評判は、ツイッターなどのSNSを見ているとあまり芳しくないように思います。ということで、今日はDAZNの東京オフィスにお邪魔して、DAZNのスタッフの方に直接お話をうかがい、そういった不安を払拭できればと思っています。今日はよろしくお願いします。

松本:カスタマーサービス部の松本と申します。よろしくお願いします。

アシシ:僕はメディアの人間ではないので、迎合記事を書くつもりは毛頭ありません。バシバシ突っ込んでいきますので、覚悟してください(笑)。

松本:お手柔らかにお願いします(笑)。

村上アシシ

熱狂的な札幌サポーターで経営コンサルタントの村上アシシ (C)六川則夫

 

■カラーバー障害の原因は人為的ミス

アシシ:まずサポーターが一番気になるのは、1月に開催されたDAZNニューイヤーカップの札幌対千葉の試合中に、DAZNの配信映像が途中で途切れて、カラーバーが出る障害が発生した件です。特に僕は札幌サポーターなので、ツイッター上のタイムラインが騒然となりました。昨年まで僕はスカパー!で毎年何十試合とテレビ中継を見てきましたが、試合中にカラーバーが出て、試合が見れなくなった事象は一度もありませんでした。いきなり不安な船出となったわけですが、あの原因は何だったんですか?詳細は語れないにしても、人為的なものか技術的なものか程度はお答えいただけると幸いです。

松本: はじめに今回の障害に関しまして、当該試合をご視聴されていた全てのお客様に大変なご迷惑をおかけしたことを改めてお詫びさせていただければと思います。誠に申し訳ございませんでした。今回の事象は人為的な要因によるものです。

アシシ:なるほど。人為的なミスであれば、今後マニュアル整備やチェック体制の見直しなどを行えば、開幕までには対策が取れそうですね。

松本:その通りです。再発防止に向けて社内で配信に関する各所の見直しと調整を改めて行いました。

アシシ:DAZNの場合は見逃し配信という機能で、後追いで映像を見ることができるようになっていますが、見逃し配信の方は復旧しているんですか?

松本:はい、現状は問題なく見ることができるようになっています。

アシシ:カラーバーが出て配信が停止するって、有料サービスを提供する企業として、何としてでも避けないといけない障害だと思うんですよね。今後恒久的に安定した配信ができるよう、尽力してほしいなと。

松本:はい、開幕に向けて一層力を入れていきます。

■最も多い問い合わせはテレビでの視聴方法

アシシ:現時点で顧客からの問い合わせで最も多いのはどういったものですか?

松本:テレビでの視聴方法についての質問が、最近だと圧倒的に多いですね。

アシシ:そういえばセレッソ大阪のアンバサダーを務めている元日本代表の森島寛晃さんも、新聞のコラムでDAZNの設定方法がわからないので教えてほしいと書いていた件が、ツイッターで話題になってました。やはり誰もが初期設定でぶつかる壁なんですかね?

松本:そうですね。なので、公式ウェブサイトのFAQページで詳細に説明しています。

アシシ:僕も公式サイトを見てみたんですが、よくある質問ページに「テレビでの視聴方法」へのリンクがないんですよ。圧倒的にこの質問が多いなら、このFAQをもっと手厚くして、最上位に表示させるべきかと。

松本:フィードバックありがとうございます。現在、Jリーグの配信に関する質問をまとめたページを作成して、そちらに掲載させていただいております。

アシシ:あと、テレビの接続方法がわからない人って、こういったデジタルガジェットの知識をあまり持っていない人が多いわけじゃないですか。無機質なテキスト説明だけじゃなくて、映像や画像を多く使ってわかりやすく説明した方がいいと思います。

松本:設定方法を映像で説明するコンテンツは、後日アップする予定です。(編集部注:記事アップの日までに公開されました)

アシシ:映像配信をメインコンテンツとする企業なら、初期設定方法も映像で提供して、ビジュアルで訴求する方が企業理念にも沿ってますよね。

松本:確かにそうですね。他にも映像ではないですが、Jリーグの開幕戦が行われるスタジアムでは、DAZNの設定方法を説明するチラシを来場者に配布する予定です。

アシシ:それは良い施策ですね。僕も開幕戦、仙台対札幌を観にユアスタまで行くので、そのチラシをチェックしてみたいと思います。

■データ容量の目安は1時間1GB

アシシ:例えば、Wi-Fi繋がずに携帯の回線で試合を見た場合、どれくらいのデータ容量になるんですか?

松本:目安としては1時間で約1GBです。

アシシ:意外と少ないんですね。ハイビジョンで見たら何倍の容量を食うとか、そういうことはないんですか?

松本:DAZNはご利用されているお客様のデバイスや通信環境に合わせ自動で画質を選択し配信していますので、お客様のご視聴状況によっては同じ1時間を視聴しても、消費するデータ量は変動しますね。1時間で約1GBはあくまでも目安としてご理解いただければと思います。

アシシ:そうなんですね。Wi-Fi繋いでたつもりが携帯回線で動画を視聴してしまってることに気付かずに、データ容量を無駄に食ってしまうことって、スマホユーザなら必ず通る道じゃないですか。そういった「スマホあるある」事例をFAQとかでまとめると面白そうですね。

松本:そうですね。前向きに検討させていただきます。

アシシ:もうひとつ気になるのは、海外での視聴方法です。来月から僕、日本代表のワールドカップ最終予選の応援含めて、海外に3週間ほど行くんですが、DAZNは海外からだと視聴できないんですよね?

松本:現在、ドイツ、オーストリア、スイスなどでDAZNはサービスを展開していますが、それらの国で新たにDAZNに加入する必要があり、かつ国ごとに視聴できるスポーツが違ってくる状況です。

アシシ:日本在住の人が旅行や出張で海外にいる時にでも、気軽にスマホでDAZNを立ち上げてJリーグを見れたらいいですよね。そういったサービス拡張は今後する予定はありますか? 

松本:海外に在住の方や、出張予定の方からもJリーグを見たいといった要望も頂いているので、検討させて頂いている状況です。

アシシ:放映権の仕組み自体が、既に古いという見方もできますよね。視聴する機器は今までテレビ一択だったのが、OTT(※)の技術により、視聴端末がスマホに置き換わり、その視聴端末が簡単に国境を超えてしまう。国ごとに放映権を売るシステムが最新の技術に追い付いていないとも言えます。難しい問題ですね。

※OTTとはOver-The-Topの略で、インターネットを利用した映像配信や音声通話、SNSなどのサービスを総称する言葉。

DAZN松本氏

DAZNカスタマーサービス担当の松本純氏 (C)六川則夫

 

■電話での問い合わせ窓口は検討中

アシシ:ちなみに問い合わせ窓口のチャネルは何があるんですか?

松本:公式サイトの問い合わせページからフォームに沿って質問していただく窓口と、ツイッターのアカウントにリプライで質問する形、あとはDAZN会員向けにチャットでの24時間対応も行っています。

アシシ:ツイッターのDAZNヘルプアカウントを時々覗いてるんですが、顧客からの問い合わせに対してすごく丁寧に一件ずつ答えてますよね。あれは感心します。チャットでの対応は深夜に質問しても、リアルタイムですぐ返ってくるんですか?

松本:チャットに関しては現在のところDAZNへご登録いただいている会員様のみがご利用いただけます。DAZNへサインインしていただきますと、ヘルプページ内の下部にメールでのお問い合わせアイコンと並列してチャットのアイコンが表示されます。365日24時間いつでもご利用いただくことができます。

アシシ:それはすごい。ちなみに電話での受け付けはしていないのですか?

松本:大変申し訳ないのですが現在は行っておりません。

アシシ:例えばスマホを使ったことがない、パソコンでタイピングもしたことないというご年配の方は、少数でしょうけど一部いると思います。そういった人たちは現状の3チャネルだと、そもそも問い合わせすらできない状態になります。今後電話受付を開始する予定はあるんですか?

松本:具体的に準備をしているという段階ではないですが、検討はさせていただいてます。

アシシ:海外での視聴、FAQの整備、電話応対などなど、一顧客として多くの要望をさせてもらったわけですが、ひとつ提言があります。今年はDAZN元年なわけじゃないですか。本田圭佑の言葉を借りるなら、DAZNは伸びしろしかないと思ってます。これから顧客の声に耳を傾けて、新たなサービスをどんどんリリースしていくことになると思うんですが、そういった新サービスのリリース情報をひとつのページにまとめて、右肩上がりで成長していく様を積極的にアピールすべきだと思うんです。

松本:なるほど。

アシシ:サッカーのサポーターって、自分の好きなクラブや選手の成長を見守るのが好きなんです。それと同じように、Jリーグに莫大な放映権料をもたらしてくれたDAZNが、今年0歳でよちよち歩きだったのが、どんどん成長していってひとり立ちしていく様を、いちサッカーファミリーとして見守っていきたいと思う人は多いと思うんですよね。その成長していく様子をウェブサイトで可視化すると、面白いと思います。

松本:たしかに自社のアピールにもなりますしね。検討させていただきます。

■3試合を1画面で配信する新しい試み

アシシ:ずっと僕からの改善要望ばかり言ってきたので、ここからは趣を変えて、DAZNの良いところにフォーカスを当てたいなと。昨年までにはなかった新しい試みなどはありますか?

松本:試合の映像ライブ配信のみならず、試合の1週間前からプレビューショーという試合の見どころを伝えるコンテンツが配信される予定です。また同じ時間帯に行われている3試合をひとまとめにして配信して、チャンスのシーンになると、メインとワイプが切り替わる形の中継にもチャレンジする予定です。

アシシ:3試合同時中継って、見たことないですね。優勝や降格が決まる最終節とかにはもってこいですね。

松本:その3試合同時中継を見なくても、同時に2つのデバイスで視聴が可能なので、例えばテレビでは上位争いの試合、スマホでは残留争いの試合を同時に見る、なんてことも可能です。

アシシ:色んな使い方ができるんですね。

松本:他には、ツイッターやFacebook、YoutubeなどのSNSを活用して、90分の試合ライブ配信以外にも、ハイライトやインタビュー映像といった特別コンテンツをどんどん出していく予定です。

アシシ:インターネット配信であれば、そういったSNSとの親和性は高いですからね。DAZNが公式映像としてすぐにゴールシーンをSNSにあげてくれれば、サポーターが一気にシェアしてくれるでしょうし。特にツイッターとうまく連動させれば、色々と面白そうです。

松本:そうですね。SNSとの連動も含めこれまでにないスポーツ観戦の新しいスタイルを提案できればと考えています。

アシシ:たしかにスマホさえあれば、いつでもどこでも何度でもJリーグが見れるってのは、すごいことですよね。改めて今年のJリーグ、すごく楽しみになってきました!

松本:弊社としても、ともにJリーグの歴史を作り上げていくお手伝いができればと考えています。会員向けには24時間365日の体制でチャットでの問い合わせを受け付けているので、何かお困りのことなどございましたら、お問い合わせください。

アシシ:今日はありがとうございました。

松本:ありがとうございました。

文=村上アシシ(プロサポーター)

●著者HP: Endless Journey(http://atsushi2010.com/

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