プレイステーションNowがPC対応。本体なしでPS3をプレイ、Xboxアプリで録画・配信も
すごい時代になったでしょう
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ソニーがPC版 PlayStation Now アプリの国内提供を発表しました。提供時期は今春。
Windows PC とDUALSHOCK コントローラ、5Mbps以上のネット環境があれば、プレイステーション本体もゲームソフトも購入することなく、どこでもPS3のゲームが遊べるようになります。
PS Nowは2014年に発表されたクラウドゲームサービス。ソニーが管理するインターネット上のサーバでゲームを動かし、映像としてユーザーの手元の機器に届ける仕組みです。
プレイステーション4は先代のプレイステーション3と互換性がありませんが、PS Nowを使えばPS4でもPS3ゲームが遊べる!ことも大きな目玉でした。
PlayStation Now インプレ。BRAVIAやPS Vita で遊ぶストリーミングPS3ゲーム(2014年)
PS3 や PS4 には、ネット越しにPS Vita や PC からアクセスして遊べるリモートプレイの機能もあります。リモートプレイはユーザー本人所有の本体に接続する機能ですが、PS Nowはソニーが管理運営するクラウド上のPS3サーバとゲームを有料で借りるサービスです。
映像とコントローラ入力がインターネットを往復することによる遅延への対策やサーバ構築には、ソニーが2012年に約300億円を投じて買収したクラウドゲーミング企業 Gaikai のテクノロジーも使われています。
ソニー、クラウドゲーミングのGaikaiを約300億円で買収(2012年)
遠隔で実行したゲームを映像として届け、プレーヤーからはコントローラの信号を送る仕組みから、クライアント側の機器にはネット動画を再生できる程度の性能さえあれば充分なことも特徴です。発表当初は携帯機の PlayStation Vita、ソニーのテレビBRAVIA、BDプレーヤー、タブレットやスマートフォンでも遊べることも優位として挙げていました。
しかしつい先日、SIEは対応機種を大幅に減らし、PS4とWindows PCのみに限定してサービスを継続することを発表しています。
ソニー、PS Now対応機器を大幅縮小。PS3、Vita、Vita TV、ブラビアやBDプレーヤは切捨て、PS4とWindowsに注力して継続
これまで日本向けにはPC版 PlayStation Now アプリが提供されていなかったため、すでにパワフルなPS4専用のPS3ストリーミングサービスになるところでした。
米国に数か月遅れてこの春からPlayStation Now for PCアプリが解禁されることで、日本でもPCだけあればPS3ゲームが遊べるようになります。
PS Now for PC に必要なもの
Windows 7 SP1 / 8.1 / 10 PC。Core i3 3.5GHz 以上、AMD A10 3.8GHz以上、2GB以上のRAM、300MB以上の空き容量など。現在のところMac版クライアントはなく、提供は検討中・未定。
ネットワーク帯域は5Mbps以上。推奨では12Mbps。ほかPlayStation Networkアカウントも必要です。これはPS本体を持っていなくてもメールアドレスで登録できます。
デュアルショック4またはデュアルショック3コントローラ。つまりPS3かPS4のコントローラ。有線USB接続するか、デュアルショック4の場合は DS4 USB ワイヤレスアダプター(税込3218円販売中)を使えば無線でも接続できます。
遊べるゲームライブラリと料金
プレイステーション3のゲームが定額制遊び放題で198本、特定タイトルの時間レンタルでは223本(2月23日現在)。価格は定額制サービスが一か月2500円または3か月5900円。レンタルサービスはタイトルにより4時間216円~90日432円など。
映像や音楽の配信サービスが月に1000円以下で消費しきれないほどのコンテンツを定額配信するこのご時世に、またPSプラットフォームを含め基本無料ゲームがひしめくなか、一世代前のゲームが一部だけ、ネット環境良好な場所限定で遊べるサービスに月2500円は正直高い気もしますが、ゲームソフトを購入することを考えれば格安。期間内ならば約200本から好きなPS3ゲームを好きなだけ遊べることも魅力です。
一方のレンタルサービスは、よりどりみどりではなく決めた一本につきの価格ですが、7日間で200円~と安くなっています。
どちらの料金プランを選ぶにしろ、ストリーミングなので遊ぶ前にディスクを買ったり交換したり大容量ダウンロードを待つ必要がないこと、どの環境からでも同じゲームライブラリにアクセスできること、セーブはクラウド上に保存されることなどが利点。
フレンドリストやメッセージ送受信などPSNの機能、オンラインマルチプレイにも対応します。
サポート終了になってしまうPS Vitaほどモバイルではありませんが、Windows PCでそこそこ最低限の性能さえあれば、モバイルノートやタブレットでも遊べるのは魅力です。
(写真の『ワンダと巨像』はPS2のオリジナルではなくPS3リマスター版)
PC版ならではの嬉しいところは、通常のWindowsアプリとして実行されるため、窓のサイズを変えてながらプレイもできること。動画を見ながら、ブラウザで攻略を見ながら、次に遊ぶゲームを物色しながら、小窓でPS3が遊べるのは新鮮です。
(ただし、PS Nowの窓にフォーカスがないとコントローラが反応しないため、別窓を操作したらPS Nowをクリックして戻さないとデュアルショックは効きません)
さらにWindows 10では、OS側の機能であるゲームバーやXboxアプリも利用可能。PS NowでPS3を遊びつつ、Win+Gでゲームバーを開いてスクショを撮ったり、動画を録画したり、Xbox Live や他のSNSに共有するなど。
マイクロソフトは Xbox ブランドを Windows 10の一部に吸収する戦略を進めており、Play Anywhere など Xbox ゲームとPCゲームの境をなくしつつ、PCのゲーム向け機能やサービスにも Xbox の名称やロゴ、サービス基盤を融合しつつあります。
このため、PS Now for PC アプリでは PS3の画面にXboxロゴが現れXbox Live とシームレス連携する不思議な光景になりました。
こちらはPS4版の画面。あまり使ってほしくないのか、PS Storeを開いてメニューのかなり下にあります。
対応タイトルは現在も追加中。初回は7日間無料体験のほか、無料体験版ゲームもあります。遊べるタイトルはPS4でもPCでも同一です。