絶滅が懸念されている昆虫「シャープゲンゴロウモドキ」を販売したとして、警視庁生活環境課は22日、静岡県焼津市駅北1、自称標本商、山本直樹容疑者(56)を種の保存法違反容疑で逮捕したと発表した。
逮捕容疑は昨年9月22日、東京都千代田区で開催された昆虫の標本展示即売会で、1匹の標本を松江市の研究者の男(67)=22日に同法違反容疑で書類送検=に1万円で販売したとしている。容疑を認め、「1994年ごろに島根県で大量に捕獲したもの」と供述しているという。
同課によると、千葉県内の昆虫保護団体が即売会で販売されているのを発見し通報した。山本容疑者の自宅から29匹の標本が押収されたという。シャープゲンゴロウモドキは、絶滅危惧種のうち、「国内希少野生動植物種」に指定されている。環境省によると、個体数は全国で2000匹以下と推定されている。【斎川瞳】