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3、4号機「合格」…規制委の安全審査

関西電力大飯原発。右から3号機、4号機=福井県おおい町で、本社ヘリから小関勉撮影

 原子力規制委員会は22日の定例会で、関西電力大飯原発3、4号機(福井県、ともに出力118万キロワット)が新規制基準に適合しているとする審査書案を了承した。事実上の審査合格で、1カ月間の意見公募後に正式決定する。合格は全国で6原発12基。関電が申請した3原発7基全てで、事実上の合格判断が出ることになる。

     関電は大飯3、4号機を今年9月までに再稼働させる計画を規制委に示している。しかし再稼働には設備の詳細設計など二つの認可や使用前検査のほか、福井県などの地元同意が必要で、再稼働の時期は不透明だ。

    大飯原発

     審査書案は約410ページ。大飯3、4号機の審査では、想定する最大の揺れ「基準地震動」を700ガル(ガルは加速度の単位)から856ガルに、津波の高さを2.85メートルから6.3メートルに引き上げるなどの安全対策を盛り込んだ。

     一方、2基の地震対策の審査を担当した、規制委の島崎邦彦・前委員長代理(東京大名誉教授)が昨年、基準地震動について「計算が過小評価されている」と指摘。規制委に再計算を求めたが、規制委は「関電の計算は妥当」として退けた経緯がある。【酒造唯】


    大飯原発3、4号機

     関西電力が福井県おおい町に所有する原発で、いずれも加圧水型軽水炉。関電の原発の中で最も新しく、3号機は1991年、4号機は93年に営業運転を開始した。新規制基準施行前の2012年7月、当時の民主党政権が関電管内の電力不足を理由に政治判断で再稼働し、13年9月に定期検査で停止した。住民らが運転差し止めを求めた訴訟で、福井地裁は14年5月、再稼働を認めない判決を出した。関電が控訴し、名古屋高裁金沢支部で係争中。

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