任天堂がゲーム事業の収益モデルの再構築を推し進めている。昨年12月に同社初の本格的スマートフォン用ゲーム「スーパーマリオラン」を配信し、今年3月には据え置き型と携帯型を兼ね備えたゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」を発売する。新しいコンセプトのゲーム機やビジネスモデルを相次ぎ投入し、ゲーム業界で再び主導権を握る構えだ。
新機種のスイッチは据え置き型でありながら、本体やコントローラーを外し、持ち歩いて遊べる。このため現行の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」と競合するとの懸念もある。
しかし任天堂が1日、東京都内で開いたアナリスト向け説明会で、君島達己社長は「スイッチと3DSは形状、重さ、価格も違うため直接競合しない」と説明。高機能のスイッチと、安価で子供でも手軽に遊べる3DSは、すみ分けができるとの考えを強調した。
任天堂は近年、ゲーム機の開発体制を刷新。据え置き型、携帯型の開発陣の枠を無くしたことで、スイッチが生まれた。同社の宮本茂クリエイティブフェローは「同じ環境、同じチームで開発することにメリットがある」と話す。
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