なぜ男は風俗に行くのか?

恋人や夫がいるのに性風俗に行く男。女性からすると理解不能な男の生態ですが、なぜ男は風俗に行ってしまうのでしょうか。「風俗には行ったことがない」というbar bossa店主・林伸次さんが、そのあたりを聞き取り調査しました。風俗に行く男の気持ちや、風俗に行かない男の注意点など、その秘密に迫ります。

風俗に行くタイプの男と行かないタイプの男

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

先日、「男性はどうしてラブラブな恋人や奥様がいるのに風俗に行くんですか?」という質問を受けました。今日はそのことについて考えてみます。

まず、「風俗には行かない。行ったことない」という男性が2~3割くらい存在ます。実は僕もその種類の人間なんですが、僕の場合どういう気持ちなのか説明します。カッコつけてるわけじゃないんです。わかりやすく言うと、恋愛感情がないと、そういうことができないんです。出会ったばかりの女性の目の前で突然服を脱いで「さあやりましょうか」という状況ではまさかできないんです。

だから「どうしてもその女性としなきゃいけない」ということになったとしたら、まず外に出て、遊園地に行って一緒にジェットコースターに乗ってキャーキャー騒いだり、その後、ちょっとお酒を飲みながら食事をしたりして、「ああ、この女の子、こんな風に笑うんだ。可愛いなあ」と感じてからじゃないと、そういうことはできません。

ところで、僕の調査では、僕と同じ理由で風俗に行かないタイプの男性は、ロマンティックだったり、恋愛至上主義の人が多く、逆に「浮気」をする場合があります。肉体関係はなくても、女の子とデートを楽しんだりします。そういう「恋愛的状況を楽しむ」のが好きなようです。既婚男性でクリエイティブな仕事をしていて、繊細で結構女性からモテる人に「風俗行きますか?」って質問してみてください。ほとんどの人が「行かない」って答えます。でも「デートしませんか?」と聞いたら「いいよ」と答える方が多いはず。

では風俗に行くのはどういう人なのでしょう。これがいわゆる「一般的な男性」の範疇になるとは思うのですが、「風俗ね。あれ、誘われたら断れないんだよね」という感覚の人たちです。この人たちは5~6割くらいいます。

ある男性が初めての社員旅行で某国に行ったそうなんですね。その国について、ホテルの部屋に荷物を置いたら、「次はカラオケだ」って言われたらしいんです。で、大きい「KARAOKE」って看板のあるお店に入って、みんなでビールで乾杯したら、現地の女性がたくさん現れたそうです。そしたら上司が「おまえが一番最初に選んで良いぞ」って言われたらしいんです。悲しいかな、男性同士ってそういう瞬間に「俺、そういうのイヤなんです」って言えないんです。

あるいは出張先の営業とか、そういう男だけの飲み会が終わった後、誰かが「じゃあ次、行っちゃいますか」って言い出すと「いや、俺はそういうの行かないです」って言える雰囲気じゃないそうです。

こういうの、男性は小さい頃からあるんです。「高いところから飛び降りよう」ってなった時に「飛び降りないと臆病だと思われる」とか「みんなが煙草を吸っていて、回ってきたら断れない」とかあるんです。

で、酔った勢いで行くそうなのですが、まあ大体「後味はすごく悪い」のだそうです。自腹のお金だったりすると「あああ、〇万円あったらあれが買えたなあ。奥さんにもあれが買えたなあ」とか後悔するそうです。

「でも林さん、浮気じゃないから良いですよね」とのことです。はい。この種類の人たちは「男性だけでつるむことが多いので、意外と浮気はしない」ということがわかってきました。もちろん「浮気をする人」もたくさんいますが……。

一人で風俗に行くタイプの男

最後に「自費で普通に風俗にいく」という男性たちが1~2割くらいいます。この種類の人たちは、独身の場合が多いです。普通に結構調べたりして風俗に行きます。常に一人行動をする人で、普通の女性を恋愛対象にしていない場合が多いです。もちろん既婚者の方でもこの種類の人はいます。ちなみにすごく風俗が好きな既婚男性は、あまり浮気はしないようです。例外もいるかもしれませんが、僕の周りではまだ見たことがありません。

ちなみにこのタイプの人には「マニアックな自分の性癖を、自分の恋人や奥さんには要求できないから」という理由を持つ人がいます。ほんと、男性には人には言えない秘密の性癖があるんです。それを「お金で解決してくれる場所」があれば、そちらで解消して、そして現実生活ではマトモなフリをするわけです。

風俗についてはこんな感じですが、キャバクラについてはどうでしょう。こちらも女性には理解しがたい世界ですよね。「何故キャバクラに行くか?」というのも男性たちに質問してみました。

やはり一番多い答えは「疑似恋愛」でした。相手はお店の女の子だから、まず「本気の恋愛」なんかにはならないから安心だし、色々と「駆け引き」をするのが楽しいそうです。「本気にならなくて恋愛っぽい雰囲気だけをお金を介して楽しむ場所」なんですね。

ちなみに僕はキャバクラは全く興味はないのですが、男性同士3、4人で居酒屋とかで飲んだ後、「キャバクラ行こうか」と盛り上がる気持ちはなんとなくわかります。男だけで飲んでると、なんか「華やいだ空気」がほしくなると言いますか、「女の子と話したくなる」んです。

例えばそれって、学生の時はキャバクラに行くんじゃなくて、「エリコちゃんに電話しようぜ!」とか盛り上がって、大した用事はないのに、酔った勢いでちょっと気になってる女の子に電話したりしましたよね。あの学生のノリで、「キャバクラ行こうか」になるんだと思います。

こんな男の悲しい性、女性のみなさんはどう思われますか? ちょっとでも理解できたら、少しは許してやろうって気持ちに……なりませんよね。

ケイクス

この連載について

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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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komachibypass "こういうの、男性は小さい頃からあるんです。「高いところから飛び降りよう」ってなった時に「飛び降りないと臆病だと思われる」とか..." https://t.co/IUDbOnI1a2 https://t.co/yVJED85lhj #highlite 約2時間前 replyretweetfavorite

dopebabymetal 特に真新しい見解はない。w  約3時間前 replyretweetfavorite