国連のグテーレス事務総長は31日、「国際的な難民保護の体制を弱体化する世界各地の動きを懸念する」との声明を出し、前日に続いて、トランプ米大統領が難民の入国を一時禁止したことなどを批判した。
グテーレス氏は声明で、各国は国境管理の権限を持つが、管理方法が「あらゆる形態の宗教や民族、国籍での差別に基づいてはならない」と強調。差別的な国境管理は「不安と怒りを呼び起こし、テロ組織のプロパガンダを促進する可能性がある」と懸念を示した。
さらに「信頼できない情勢理解に基づいた、やみくもな措置は、世界規模のテロリストの動きに回避されて無力になりがちだ」とも指摘した。
グテーレス氏は30日の演説で「世界で最も発展した国々が国境を閉ざしている」と訴えた。今回は批判色を強めた格好だ。
米国は国連通常予算の22%を負担する最大貢献国。高負担に疑問を抱くヘイリー米国連大使は「我々を支持しない者には断固たる姿勢で臨み、相応の対応をしていく」と表明している。グテーレス氏は対米関係で難しい対応を迫られている。(ニューヨーク=金成隆一)
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朝日新聞国際報道部