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Mission Driven Brand

ブランディングの「できない・わからない」を解決していく個人ブログ

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ブランディングで顧客に提供すべき10の価値とは?【チェックリスト】

ブランディング解体新書

ブランディングの解体新書

あなたは、ブランディングが顧客に対してどのような価値を生みビジネス成果に貢献するのか、周囲に説明できるだろうか?

例えあなたがブランディングのビジネスメリットを理解していたとしても、そもそもブランディングが顧客に提供する「価値」を理解できていなければ「ブランディングを実務に落とせない」という状況に陥る。

今回は、広告代理店と外資系コンサルティングファームでの2つの現場経験をもとに「ブランディングで顧客に提供すべき10の価値とは?」について解説する。

ぜひこの記事を何度も繰り返し読んでみてほしい。

そうすれば、あなたはどのようなブランド価値に着目すれば「ビジネスの成果」に直結させることができるのか?を理解できるようになり、周囲に説明できるようにもなる。

結果、より効果的で的を得たブランディングを推進できるようになるはずだ。

ブランディングの意味とは?

まずは本題に入る前に、そもそも「ブランディング」の定義を簡単に確認しておこう。K_birdが考える「ブランディング」の定義は以下の通りだ。

  1. ブランドとは「生活者からの感情移入」が伴った商品やサービスのことを指す。
  2. そしてブランディングとは「できるだけ多くの人に」「できるだけ強い」感情移入を形創っていく取り組みを指す。

 詳しくはブランディングとは?ブランディングを理解するための3つの発想転換 」で詳しく解説しているのでそちらを参照していただきたい。

また、ブランディングによる「感情移入」がもたらす、ビジネス側のメリットについては「ブランド戦略とは?ブランド戦略が生み出す10個のビジネスメリット 」を参照いただければ、より理解が深まるはずだ。

ブランド価値って、そもそもなに?

「価値」が巻き起こす弊害

このブログに辿り着いたあなたなら、既に様々な「ブランディング」関連の書籍やWEBサイトをご覧になっていることだろう。

かくいうk_birdも、全てとは言わないががかなりの数のブランディング関連書籍やWEBサイトをチェックしている。すると、よく出くわすのが「ブランド価値」という言葉だ。例にあげると、以下の通りだ。

  • ブランディングの目的とは、ブランド価値の向上である…。
  • ブランド価値向上で顧客獲得…。
  • 今年の企業ブランド価値ランキングは…。

ブランディング関連書籍・WEBサイトで頻繁に登場する言葉であることからも「ブランド価値」がブランディングの成功のために非常に重要な概念であることがわかる。

しかし一方で「ブランド価値とは、要は何なのか?」に言及されている書籍・WEBサイトは意外と少なく、そもそも「ブランド価値の意味」がわからなければブランディングを成功させようがない。

この議論を難しくしている根本的な原因は「価値」という言葉の意味の曖昧さだ。

ビジネスの現場において「価値」という言葉が使われる局面は非常に多い。例えばあなたも、以下のような言葉を見聞きしたことがあるはずだ。

  • 企業価値
  • 価値創造
  • 提案価値
  • 顧客価値

こうしてあらためて見てみると、あなたも「○○価値」という言葉が具体的に何を指しているのか、ピンときずらいことにお気づきいただけたのではないだろうか?

「価値」という言葉は、ビジネスの現場で利用頻度が多いわりには非常に抽象的で、人によって多様な解釈ができる言葉だ。

もし「ブランド価値の創造」がブランディングの重要な目的の一つだとすれば「価値」の意味が曖昧であるということは「目的」が曖昧になることを意味する。

そして「目的」が曖昧になればなるほど、あなたのチームには、例外なく以下の現象が起こる。

  • ブランディングに対する目的意識が薄れるので、手段の目的化が起きる。
  • ブランディングのそもそもの目的が曖昧になるので、ブランドチームの解釈がバラバラになる。
  • その結果、それぞれが一貫しない散発的な施策を繰り出す事態が起きる。

k_birdの長年の実務経験の中でも、クライアント内で「ブランディングの必要性」や「ブランディングのビジネスメリット」が理解されているにも関わらず「商品開発部門」や「広告宣伝部門」、あるいは「デジタル部門」や「営業・販売部門」などそれぞれの部門で手段の目的化が起こり、結果、一貫しないバラバラな施策が打ち出されているケースを数多く見てきた。

このブログが目指すのは、このような「ブランディング」のできない、わからないを解決していくことだ。

「ブランド価値」の曖昧さが「ブランディングのできない、わからない」を引き起こしているのなら「ブランド価値」に対して直感的な腹落ち感」と「論理的な納得性」の両方を兼ね備えた解説をしてみよう。

「価値」とは?

まずは「価値」についての定義だ。k_bird流の「価値」の定義はいたってシンプルだ。

 

価値=「提供できる喜びの度合い」

 

しかしここで1点注意が必要だ。喜びの度合いは「誰にとって」という主体よって、そのの意味は大きく変わる。

例えば「企業価値」についていえば「社会にとって」が主体であれば「その企業から社会が受けとる喜びの度合い」となる。いわばCSRやCSVの文脈だ。

一方で「投資家にとって」であれば「その企業から投資家が受け取る喜びの度合い」となり、その多くは株価上昇によるキャピタルゲインとなるだろう。

より間違いが起きやすいのは「顧客価値」だ。

「顧客価値」は「顧客」という言葉で表現されていることから「顧客にとって」の喜びの度合いと勘違いしがちだが、これは「企業が」顧客から受け取る喜びの度合いを指す。

CRMの文脈で使われることが多く「企業が既存顧客から得られる喜びの度合い=既存顧客から得られる利益」とイコールだ。

ここまでお読みいただければ「ブランド価値」とは一体何かは、ほぼ想像がつくはずだ。k_birdが定義している「ブランド価値」の定義は、以下の通りだ。

 

ブランド価値=ブランドが顧客に提供できる「喜びの度合い」

 

ブランディングが「ブランドに対する感情移入」を形創っていく取り組みであることはすでに述べた。

そして感情移入を通して「生活者が感じ取る喜びの度合い」を高めていくことができれば、そのブランドは多くの生活者にとって「思い入れ」や「愛着」を感じる、かけがえのないブランドに育っていく。

ブランド価値とは、ブランドが顧客に届けている「喜びの度合い」のことだ。
もしそうだとすれば、生活者はブランドからどのような「価値=喜び」を感じ取ることで、ブランドに感情移入をしてくれるのだろうか?

その答えがわかれば、ブランディングが目指す目的は、極めてストレートになる。

それでは「ブランディングで成果を生む4つの価値と10の要素」について解説しよう。

ブランディングがもたらす4つの価値と10の要素

(1)実利を得られる喜び=「ブランドの実利価値」

生活者にとって最もベーシックな喜びは、そのブランドから「実利を得られる喜び」だ。多くの企業は、ライバルよりもうまくこの喜びを提供するために、開発競争にしのぎを削っているはずだ。

そして生活者の視点から見ると、この「実利価値」は大きく4つにわけることができる。

1.「品質」がもたらす喜び

品質の良さは、生活者に安心感を創る。

当たり前のことながら、生活者は「品質の悪い商品」より「品質の良い商品」を欲しがる。「品質が良い=安定的に長持ちする」という連想が働くからだ。

品質は「生活者に提供できる実利的な喜び」の中でも最もベーシックなものであり、K_birdの経験上、この価値がない商品は、以降説明するどのような価値があったとしても、長期的には衰退していく。

2.「性能」がもたらす喜び

性能の良さは、生活者の期待を創る。

生活者は「性能が低い商品」より「性能が高い商品」の方に魅力を感じ、高い評価をするものだ。なぜなら、性能が高い商品であればあるほど、人はその商品がもたらす実利的な喜びに大きな期待を寄せるからだ。

例えばPCバッテリーを想像してみよう。PCバッテリーの性能が良く、バッテリーの持ちが長ければ長いほど、あなたは「長時間、カフェで作業ができそうだ」「旅行や海外出張でも困らなさそうだ」など「自分ができることが増えそうだ」という期待が大きくなるはずだ。

3.「ユーザービリティ」がもたらす喜び

ユーザービリティは、生活者に慣れや習慣を創る。

近年「ユーザビリティ」の重要性は急速に高まっている。市場が成熟化し「品質」や「性能」の差別化が難しくなってきたからだ。

ぜひ、iPhoneやAmazonを思い浮かべてほしい。どちらも、使いこなす際に「必死に取り扱い説明書を読んだ」という人は稀なはずだ。

こちらも当たり前のことながら、生活者は「扱いにくい商品」より「扱いやすい商品」の方に魅力を感じる。

そして「扱いやすい商品」を使い続けていると、その商品の使い方に対して「慣れ」や「習慣」が生まれるため、他の商品に浮気しにくくなる。もしあなたがiPhoneを使い続けているなら、Androidはとても使いにくく感じるはずだ。またAmazonを使い続けているなら、楽天は使いにくいと感じるはずだ。

近年「サービスデザイン」や「CX」など「顧客経験」を重視する考え方が急速に広まっていることからもわかる通り「ユーザビリティ」はブランド価値の増大を目指すうえで欠かせない価値だ。

4.「利用用途」がもたらす喜び

利用用途が広ければ広いほど、そのブランドは生活者にとって欠かせない存在になる。

例えば「ぽん酢」を例にとって説明しよう。

その昔、ぽん酢は「鍋」で使われることが一般的だった。しかし現在ではぽん酢メーカーの企業努力によって、肉料理に使う、サラダ料理に使う、パスタ料理に使うなど、その用途は広がっている。

そしてぽん酢の用途が広がれば広がるほど消費量が増えるのはもちろん、主婦にとっては便利で手放せないものとなる。

また、スマートフォンも同様だ。

今やスマートフォンは「通話」「メール」「ソーシャルメディア」「ブラウジング」「写真撮影」「動画撮影」「ショッピング決済」など、利用用途は多岐にわたる。もはやあなたにとってスマートフォンは手放せないものになっているはずだ。

このように利用用途が広がれば広がるほど、生活者がそのブランドから実利的な喜びを感じる度合いは増えていく。結果、そのブランドは生活者にとって欠かせない存在になっていくのだ。

(2)自分の感性にフィットする喜び=「ブランドの感性価値」

生活者が喜びを感じるのは、何も「実利価値」だけではない。

もちろん、生活者にとって最も重要なのは、そのブランドから得られる「実利価値」だが、一方で生活者は「左脳的なロジック」だけでなく「右脳的な感性」でもブランドを判断している。

生活者が「感性」や「感覚」を持った人間である以上、自分の感性に合わないものよりも、自分の感性に合うものを選びたいと思うものだ。

近年、市場が成熟化し「実利価値」での差別化は難しくなっている。もしあなたの商品でも「実利価値」で差別化が難しくなっていると感じているのなら、ぜひ視点を変えて「感性価値」に着目してみよう。

以下、2つの「感性価値」を解説する。

5.「デザイン」がもたらす喜び

デザインは、直感的な「選ばれやすさ」を創る。

生活者が初めてあなたのブランドに知るとき、一番初めに目にするのは「デザイン」だ。

そして認知心理学を紐解くと、人は物事に初めて触れたとき、最初の0.2秒で直感的な取捨選択を行い、次の0.2秒以降で合理的な取捨選択をするといわれる。つまり始めの0.2秒の「直感的な取捨選択」で生き残らなければ、次の0.2秒の「合理的な取捨選択」に至らずに、あなたのブランドは生活者の選択から脱落することになる。

あなたが携わっているブランドも、周囲を見渡せば多くの競合商品が存在するはずだ。それらの中からあなたのブランドを選ばれやすくする上で、最初の0.2秒の「直感的な取捨選択」に関与していく「デザイン」の重要性は、これでご理解いただけたことだろう。

さらにあなたのブランドのデザインが、狙った生活者の感性に合うものであれば、生活者はあなたのブランドから「自分の感性にフィットする喜び」を感じ、長く愛用していただけるようになるはずだ。

6.「イメージ」がもたらす喜び

イメージもまた、デザインと同様に「選ばれやすさ」を創る。

もしあなたが車を買おうと思ったとき、まずは何をするだろうか?恐らくは、一通りWEBサイトで車を調べることになると思うが、現在、国内で売られている車の車種は150種類を越える。あなたはその150種類すべてをWEBサイトでくまなく調べるだろうか?

おそらくあなたは、自分が知っている車種の中でも、自分にとって好ましい印象を持っている車種から優先的に調べていくはずだ。そして150種類すべてを調べることはしないままいくつかの車種を絞り込み、その後、スペックや価格など「実利価値」の部分を比較検討した上で最終購入に至る。

鋭いあなたならお気づきかもしれないが、このプロセスも先に解説した「デザイン」と同様に「まずは直感的な印象やイメージで絞り込んで」「絞り込んだ中から実利価値で比較検討する」という2段階のステップを辿っている。

もし、あなたのブランドが「直感的な印象やイメージで絞り込む」という段階で生き残らなければ「絞り込んだ中から実利価値で比較検討する」という段階に至らないまま脱落することになる。

これでイメージもまた、デザインと同様に「選ばれやすさ」を大きく左右することが、ご理解いただけたはずだ。

さらに、こちらも「デザイン」と同様に、あなたのブランドのブランドイメージが生活者の感性に合うものであれば、生活者はあなたのブランドから「自分の感性にフィットする喜び」を感じ、長く愛用していただけるようになる。

(3)前向きな気分が得られる喜び=「ブランドの情緒価値」

人は誰だって「後ろ向きな気分」よりも「前向きな気分」でいたいものだ。そして「前向きな気分」が得られたとき、人は喜びを感じる。

近年「経験価値」の重要性が叫ばれているが、この「経験価値」を考える上で重要なのが「情緒価値」だ。

「情緒価値」とは聞き慣れないかもしれないが、ブランドに対する感情移入を形創っていく上で重要な価値となる。以下、2つの「情緒価値」を解説しよう。

7.「実感」がもたらす喜び

あなたは、野菜ジュースを飲んだことがあるだろうか?

野菜ジュースは「最近、野菜を摂ってないな」と感じたとき、野菜の代わりに手軽に摂取できる飲料として、飲料市場の中で独自の存在感を放っている。

その野菜ジュースのブランドの1つに、液体だけでなくあえて「野菜の切りくず」を入れている野菜ジュースが存在する。飲んでみると確かに液体だけでなく、この「野菜の切りくず」の食感が感じられる。

しかしこのメーカーはなぜ、あえて「野菜の切りくず」を入れているのだろうか?

昔、ご担当者に伺った話によると「野菜の切りくず」を入れると、プラスアルファのコストがかかるそうだ。それでもあえて入れているのは、飲んだ後に「ちゃんと野菜を摂った」という「実感」を創るためだ。

「最近、野菜を摂ってないな」と感じている人にとって「ちゃんと野菜を摂った」という前向きな「実感」は、大きな喜びと安心感を創る。

このような「実感がもたらす価値」を創る工夫は、ほかにも随所で見られる。

例えばある高級車メーカーが、あえてドアを閉める際に「ドスン」と低い音がするように、何回もテストを繰り返しているのは有名な話だ。あえて「ドスン」という低い音をさせることによって「自分は高級車のオーナーである」という実感と喜びを提供するためだ。

さらに、ある下着メーカーは、オケージョンによってバストサイズの見た目を変えられる可変型ブラジャーを開発する際に、あえてサイズを変えるときに「カチ・カチ…」と音が出るようにしたそうだ。こちらも「音」を通して「オン・オフで気分を変えられる」という実感を提供しているのだ。

上記の「野菜ジュース」「高級車」「女性用下着」を例から見えてくるのは、それらのブランドの実感を通した「前向きな気分が得られる」喜びだ。

8.「体験」がもたらす喜び

モノの価値は同じでも、その提供のされ方によって、受け取る側の「喜びの大きさ」は変わる。

例えばティファニーを恋人にプレゼントするときのことを思い浮かべてみよう。

ある男性Aさんは、恋人をティファニー銀座本店に連れていき、2人で一緒に指輪を選び、購入した。この恋人は「ティファニー本店で手厚い接客を受けた」「大好きな彼氏と一緒に指輪を選べた」「大好きな彼氏からティファニーをプレゼントしてもらえた」などを体験し、その体験を通して単なる「指輪」を越えた喜びを感じ取っているはずだ。

別の男性Bさんは、ディスカウントストアに1人で行き、たまたま販売されていたティファニーを選び、そのディスカウントストアの包装紙にくるまれた状態で恋人にプレゼントした。

AさんもBさんも、恋人にプレゼントしたのは、同じ「ティファニー」の指輪だ。しかし残念ながらBさんは、Aさんほど恋人に喜ばれないということは、あなたにもわかるはずだ。

生活者は、必ずしも「モノ」だけでその価値を判断していない。モノの価値は同じでも、その提供のされ方によっては受け取る側の「喜びの大きさ」は変わるのだ。

これは一般に「ブランド経験価値」と言われる。そして「経験」は、時に生活者にとって、一生記憶に残るような喜びを生み出す。

単なる「モノの価値」だけでなく、その「モノ」を通して、どのような体験を創り上げることができるか?もまた、ブランドに対する感情移入を創っていく上で、大切な要素となる。

(4)自尊心を満たせる喜び=「ブランドの共鳴価値」

突然だが、あなたは人生を生きていく上で、どのような価値観をお持ちだろうか?

「常に革新者でありたい」「挑戦者でありたい」「どんな時も遊び心を大事にしたい」「人の輪を大切にしたい」…。

もし、あなたが明確な価値観をお持ちなら、あなたの言葉や行動、あるいはモノの選び方は、その価値観に沿ったものになっているはずだ。

そしてその「価値観」がブランドが結び付いたとき、ブランドに対する感情移入の度合いは最も強いものとなる。

以下、2つの「共鳴価値」を解説しよう。

9.「自己表現」がもたらす喜び

もし、あなたが明確な価値観をお持ちなら、あなたはその価値観をどう表現するだろうか?

言葉や文章、行動はもちろんだが「持ち物」でもまた、あなたは自分の価値観を表現しようとするはずだ。そしてあなたの価値観と似たような価値観を掲げたブランドが存在していたとしたら、あなたは「自分の価値観を表現するにふさわしいもの」として、そのブランドを認識することになる。

そしてあなたがそのブランドを手に入れた際には、単なる「実利」や「利便性」を越えて「自分の価値観を表現できる喜び」を得ることができるはずだ。

以前「ブランディングとは、感情移入を形創ること」と述べたが「価値観」は人が生きる上で最も根底をなすものと言っていい。

そうである以上、いったん「価値観レベル」で感情移入がなされると、あなたはそのブランドを通して自尊心が満たされ、ほかに替えがたいブランドとして評価するようになる。

10.「社会実現」がもたらす喜び

あなたは、ブランドを通して社会をどのように変えていけるだろうか?

近年、社会貢献意識が高まっているといわれる。世界的に見てもリーマンショック以降、アメリカではトランプ旋風、イギリスでは国民投票によるBrexitの可決など、経済重視から、経済を犠牲にしてでも社会的幸福を選ぼうとする機運が見られる。

日本国内でもソーシャルメディアの台頭により、いわゆる「営利一辺倒」とみなされた企業は、叩かれたり、炎上したりする憂き目にあっている。

ブランディングは、単に「ビジネス上の観点から市場に位置付ける」だけでは、もはや共感や共鳴を得にくくなっている。これからの時代、ブランドは社会に位置付ける」ことが必要だ。

ここまで何度も説明している通り、ブランディングとは「そのブランドに対する感情移入を形創ること」だ。

もし、あなたが自社のブランドを社会的に位置づけて「ブランドを通して、社会をどのようにより良い方向に変えていけるのか?」を示すことができれば、あなたのブランドは社会を味方につけることになる。

そして、あなたのブランドが掲げる「より良い社会の姿」に共鳴してくれる者が増えれば、その「共鳴」自体がブランドへの感情移入につながる。

ソーシャルメディア時代においては「ブランドへの感情移入」⇒「ブランドへの共鳴感情の創造」⇒「拡散」⇒「ブランドとの共創」という流れは、強いブランドを創っていく上で極めて重要だ。

ブランドを社会に位置づけ、生活者とゴールを共有することができれば、生活者はあなた味方になる。

そしてブランディングに「共創」という視点が入ってくれば、生活者はあなたのブランドに共鳴感情を抱きながら、時に応援したり、協力したりすることを通して「よりよい社会を実現する喜び」を感じることができる。

これが「社会実現がもたらす喜び」だ。

 

終わりに

今回は「ブランディングで顧客に提供すべき10の価値とは?」と題して、ブランドがビジネス成果に直結するロジックについて解説した。ぜひ、あなたのチームのブランドマーケティングにおいて、有益な示唆となれば幸いだ。

今後も、折に触れて「ロジカルで、かつ、直感的にわかるブランディングの解説」を続けていくつもりだ。( 過去記事と今後の掲載予定はこちら

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