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あまりにも語り尽くされた話題かもしれませんが、せっかくなので取り上げてみます。
こういう話をするとたまに大学は一般人にはもはや不要などと言い出す人がいますが、まだまだ大学は研究だけでなく教育機関としても私たちに不可欠ですし(とはいえ供給過多なのも事実ですが)、何より社会に出るためのワンクッションとしての大きな役割を果たしていることは事実でしょう。
今はネットがあれば勉強ができる、わざわざ学校に行く必要がないという人もたまに見かけますが、そういった人たちは単に大学に行ってないか、大学が自分に合わなかっただけの話ですのであまり間に受けるのも良いとはいえません。
多くの人にとって、学びの手段ではなく学びの「場」が何よりも大切なのです。
大学という「場」や専門性の高い学びを通じて、人と知り合い、互いに切磋琢磨し、社会でも通用するスキルや所作を身につけていく。
専門的な知識や学問の追求ではなく、こういった総合的な学びにおいて大学という場は真価を発揮するのです。
お勉強なら通信教育やネットで十分という意見は正しいと思いますし、それだけをしたいのであれば四年制大学に通う必要もないでしょう。
しかしあえて大卒至上主義のおじさんおばさんたちを擁護するならば、総合的な学びが得られる大学は確かに時間とお金をかけて子供たちを通わせる価値はあるかと思います。
ただ気をつけたいのが、子供が本当にそういった意味での大学進学を求めているかどうかです。
「親が行けというから」「とりあえず大卒という資格が欲しいから」この程度のモチベーションであれば上に書いたような大学でのメリットを得られる可能性は少ないでしょう。
結局学びというのは本人のモチベーション次第です。
子供にとって本当に効果的な教育というのは、大学進学のためだけにお金をかけるのではなく好奇心を刺激し、本人に様々な分野の入り口を用意してあげること、そして好きなようにやりたいことをさせてあげる環境を整えることにこそ、投資を行うべきでしょう。