トランプの登場で、不透明になったと思われるシリア情勢ですが、どうも現在の状況では米ロの対立、ロシアとトルコの利害の衝突という、従来からの基本的な枠組みも現れているようで、シリア情勢も今後流動的になりそうです。
とりあえず、アラビア語メディアからとりまとめ
・トランプは、米ABCとのインタビューで、欧州が誤ったのは大量の難民を受け入入れたことで、安全地帯の設置は必至であると語った由にて、wall street journal は、トランプが米軍のかいにゅ増大に向けて国防総省と国務省に検討を命じていると報じている由
(どうやら安全地帯の設置は彼の単なる一時の思い付きということではなく、メキシコ沿いの壁といい、彼にとっては難民、経済移民の流れは国際的にせき止めるもの、という基本哲学がありそうです)
・多方ロシアは大統領府報道官等のコメントで、米国はこの問題についてロシアと全く協議していないとして、米国はこのような問題については種々の問題をどうするのか十分検討すべきだとして、消極的(批判的)な意見を述べた。
・他方、トルコとカタールは、安全地帯を歓迎し、特にトルコはシリアの避難民の安全地帯は、すでにトルコが解放したジャラブルスでそのモデルを提供している(このことについては昨日報告済み)として自画自賛した由
http://www.alquds.co.uk/?p=665626
・al qods al arabi net は、ロシアの作成した新シリア憲法大綱の一部を入手したとして、その内容を報じているところ、中には「シリアアラブ共和国」から「アラブ」の文字を削ったり、クルド語も公用語にする等かなりラディカルなアイデアも含まれているが、特にクルド問題ではトルコに刺激的かと思われる
とりあえずsの要点は;
議会の権限を強化し、大統領の権限を削減する
議会には宣戦、大統領罷免、中央銀行総裁任命、憲法裁判所任命の権限を与える
大統領には議会の解散、副大統領任命の権限は与えられていない
「シリアアラブ共和国」を「シリア共和国」とする
アラビア語とクルド語をともに公用語とする
すべての宗派、民族に割合に応じた責任(ポスト?)を与える
軍の政治介入禁止
国際法及び締結した条約は法的地位を有する
http://www.alquds.co.uk/?p=665626
・シリアの反政府グループを集めたモスクワ会議は27日から始まるが、ラブロフ外相はクルド勢力も招待した。
民主クルド統一党PYDは招待状を受け取ったことを確認した。
(PYDの軍事部門がYPGで、トルコがテロ組織として排斥しているところ、トルコの反応が注目される)
他方シリア反政府連立は出席しないと発表した
(モスクワ会議に最終的にだれが出席し、どういうことになるのか、注目される)
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/1/26/الائتلاف-السوري-يرفض-زيارة-روسيا-وموسكو-تدعو-الأكراد
・トルコは26日、ISとシャムファタハ戦線はテロ組織と認定していると表明した
(ISは前からそうだが、シャムファタハ戦線を公式にテロ組織と認定したのは初めてではないか?)
シャムファタハ戦線が自由シリア軍等を、24日から各地で激しく攻撃しているのは、シリア問題の政治的解決を阻止するためではないかとみられている由
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2017/01/26/أنقرة-تصنف-جفش-و-داعش-منظمتين-إرهابيتين.html
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シリアを衛星国として強いリーダーなどいらないということでしょうか