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「WELQ難民」仕事求めてクラウド漂流 個人の注文なく…グループで「営業」 いま現場で起きていること

withnews 1/27(金) 7:00配信

 DeNAが手がけていた医療・健康情報サイト「WELQ」(ウェルク)を始めとする同社の「キュレーションサイト」が実質休止状態になってからおよそ2カ月。執筆者のバイトを集めた「クラウドソーシング」には、今も多くの仕事がアップされています。仕事を頼む側には他サイトからの「パクリ」や「コピペ」に神経をとがらせるなど改善の動きが見られるなか、一連の問題によって仕事が減った「WELQ難民」といった現象も生まれているようです。現場では何が起きているのか。取材しました。(朝日新聞編集委員・須藤龍也)

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「すべてオリジナルの記事でお願いします」

 「他の文章からのコピペやリライトはせず、すべてオリジナルの記事でお願いします。すべてツールでチェックしています。部分コピーも絶対にやめてください」

 都内でウェブデザインの仕事をしている男性(35)はWELQ問題があった後の年明けから、あるブログメディア立ち上げの仕事に携わっています。そこに掲載する記事を集めるため、クラウドソーシング国内最大手の一つ「クラウドワークス」を利用し、外部ライターに発注しました。

 これまでも記事やロゴの発注に使ってきましたが、今回、仕事依頼の際に強調したのが、「コピペとリライトの絶対禁止」でした。

記事を次々と納品してくる「猛者」

 男性はWELQ問題が発覚後、かつて立ち上げに関わったサイトの掲載記事について、幾つかチェックしてみました。その結果、無作為に選んだ3本のうち2本で、無断転載の疑いが強いことがわかりました。

 ただ、転載元の記事も、いわゆる「まとめサイト」に掲載されていたものであり、無断転載が重ねられていたとみられます。結局、オリジナルの記事がどこにあるのか、わかりませんでした。

 「当時もコピペだろうと、薄々感づいていました」。仕事を受注してから1時間程度で400文字の記事を次々と納品してくる「猛者」がいました。一から取材して執筆するのは不可能な分量です。

 これらの記事が掲載されていたのは、ある大手IT企業が開設したキュレーションサイト。WELQ問題を受け、著作権の問題や事実関係を確認するためとして、現在は記事の公開を一部停止しています。

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最終更新:1/27(金) 15:14

withnews

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