大阪府茨木、箕面両市の丘陵部で進む「彩都(さいと)」開発事業で計画中の大阪モノレール彩都線(万博記念公園-彩都西、6.8キロ)の彩都西駅から東側への延伸について、府が断念する方針を固めたことが27日わかった。延伸区間周辺の用途が宅地向けから物流・産業向けへと変更されており、「利用者を確保できず、採算の見通しが立たない」と判断した。27日開かれる府の幹部会議で正式に決定する。
彩都線は2007年に彩都西駅まで延伸。同駅から中部駅(仮称)を経由して東センター駅(同)に至る区間(約2.2キロ)の開業時期は未定となっていた。府などは延伸の建設費を183億円程度と試算している。
彩都西駅周辺にはマンション、医療関係の研究施設などが立地しており、昨年末時点で約1万4000人が居住している。
一方、中部や東部は建設中の新名神高速道路・茨木北インターチェンジ(IC、仮称)と近く、府などで構成する建設推進協議会が現在、物流・産業拠点づくりを目指している。【青木純】