わたしたちの骨を丈夫に保ってくれる役割のある「カルシウム」。
カルシウムと聞くと、「骨」が連想されますが、意外なことに「血圧」にも大きく影響していることをご存じでしょうか?
今回は、カルシウムと血圧がどのような関係性を持つのか、また、カルシウムが不足されると血圧にどのような影響をもたらすのかなどなど、いくつかの項目にしてまとめてみました!
では、さっそくご紹介していきたいと思います。
カルシウムとその効果
カルシウムは私たち人間の身体の中で最も多いミネラルで、なんと全体重の1.5%~2.0%を占めています。
カルシウムと言われると、骨や歯に良いと思われがちですよね。
確かにその通りです。
ですが、カルシウムがもたらせてくれる効果はそれだけではありません。
他にも筋肉の収縮、血液凝固や高血圧予防、イライラを抑える、大腸がんのリスクを減らす、といった、様々な効果があるのです。
イライラを抑えるで思い返すのが、「イライラしてる=カルシウムが足りてない」このワードではないでしょうか。
実はこれには賛否があるのですが、正しい答えでもあります。
血液中のカルシウム濃度が低下すると、骨などに蓄えられていたカルシウムが、不足分を補うために血液中に出てしまうのです。
こうなってしまうと、出ていってしまったぶん骨がスカスカになったり、結果的に身体がそのバランスをなんとか維持しようとして、肉体的にもトラブルが起きたり、それが精神的なものへ繋がり、イライラを引き起こすというわけです。
また、カルシウムには脳を落ち着かせる効果もありますので、「イライラに効果的」といったことに繋がりますね。
なお、骨に良いのも事実ですので、「骨粗しょう症」の予防や、丈夫な歯を作るのにも、カルシウムは欠かせません。
カルシウムと血圧の関係性
カルシウムと血圧って関係あるの?!と思われる方は多いかと思いますが、実はとても関係深いもの。
身体の中のカルシウムが不足すると、高血圧になる可能性があります。
高血圧といわれると、「塩分の過剰摂取」が原因とよく言われますが、カルシウム不足でも高血圧になる原因となるのです。
カルシウム不足になると、私の身体の中ではどんな異変が起こるのでしょうか。
カルシウムが不足されると、骨から血液にカルシウムが流れ出します。
これによって不足分を補おうとするのですが、カルシウムは細胞にも取り込まれており、血管に関係している筋肉にカルシウムが入っていきます。
こうなると筋肉は収縮を起こし、血管の内側がみるみる狭くなっていきます。
血管が狭くなると血液が流れづらくなってしまうので、結果、高血圧になってしまうわけです。
さらに言うと、カルシウム不足が進むと、血液に溶け出したカルシウムが増えすぎてしまい、余ったカルシウムが血管壁にペタリ、付着してしまうんですね。
付着したカルシウムは石灰化し、動脈硬化となります。
どんどんと高血圧が進んでしまう原因になるのです。
どんな方法でカルシウムを摂取すればいいの?
では、どんな方法でカルシウムを日々摂取すると一番良いのでしょうか?
カルシウムと聞くと、「牛乳を飲みなさい!」とよく両親や学校の先生から言われませんでしたか?
確かに牛乳にはカルシウムがたくさん入っていて、良さそうですよね?
でもこの摂取方法、正しいようで実は正しくないんです。
なぜかと言いますと、牛乳にはコレステロールを増やしてしまう働きのある「動物性脂肪」が含まれています。
これの何が良くないのかというと、「コレステロール」は動脈硬化を促進させてしまうからなんです。
ですので、すでに高血圧の方は牛乳からのカルシウム摂取は控えるべきでしょう。
また、牛乳はカロリーも高いからと、カルシウムを摂取するのに豆乳を飲まれる方も中にはいらっしゃるかと思います。
しかしながら豆乳にはあまりカルシウムが含まれていません。
どのくらい含まれているかというと、牛乳と比較してみた場合、15%しか入っていないのです。
ですので、豆乳を飲んでカルシウム摂取をされたい方はプラスでサプリメントなどを一緒に摂取すると良いでしょう。
また、最近ではカルシウムを多く含んだ豆乳も発売され始めているようなので、気になる方は調べてみるのもいいですね。
ちなみに、他にカルシウムを摂取するのに、どんな飲食物があるのか、下記にまとめてみました。
積極的に摂取していきましょう!
【桜えび/プロセスチーズ/あゆ/わかさぎ/ししゃも/だいこんの葉/めざし/みそ/小松菜/エンドウ豆/ひじき(乾)/しらす干し/ごま/かぶの葉】
まとめ
いかがでしたでしょうか?
カルシウムと血圧には、深いつながりがあることが今回明らかとなりました。
なかなか家事をする時間がない方や、もっと簡単にカルシウムを摂取したい方は、サプリメントを利用するなど、ご自身の身体に合ったカルシウムの摂取の仕方で、積極的にカルシウムを身体に取り込みましょう。
そうすることで身体に起こるトラブルを未然に防ぎ、動脈硬化や高血圧の予防をしていきましょう!