週刊少年ジャンプ連載中
『鬼滅の刃』 吾峠呼世晴
タイトルやストーリーなどから、鬼才と言われている作者の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)先生。変わった名前ですが、女性の漫画家さんだそうです。
ところどころネタバレしているので、ご注意下さい。
あらすじ
大正時代の日本、主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)は炭を売って生活していた。生活は苦しかったが家族が居て幸せな毎日だった。
しかしある日、炭治郎の家族が鬼に殺されてしまった。
(鬼滅の刃 1巻)
かろうじて息のあった妹・禰豆子(ねずこ)を助けようと町まで運ぶ。しかし、禰豆子は人喰い鬼になっていた。
鬼になった禰豆子に喰われそうになっていた炭治郎を助けたのは冨岡義勇(とみおかぎゆう)という人物だった。
冨岡義勇に言われ、炭治郎は禰豆子と共に鱗滝左近次(うろこだきさこんじ)という老人を訪ねる。
鱗滝左近次という育手の元で剣術を身につけた炭治郎は、鬼を倒す“鬼殺隊”に入隊することとなる。
(鬼滅の刃 1巻)
妹・禰豆子を元に戻す方法を探すこと、家族を殺した鬼を討つ、という目的のため炭治郎は旅に出る。
おすすめポイント
時代劇と剣劇とダークファンタジー
(鬼滅の刃 2巻)
『鬼滅の刃』の時代設定は大正時代の日本。
主人公の炭治郎が使う技は、呼吸法に剣術を合わせたもの。
そして敵は人喰い鬼。
ジャンプ連載漫画だが、子ども向け漫画ではないかもしれない。そこまで残酷ではないが、鬼を倒したり、鬼に食べられたりという描写がところどころにあるので、苦手な方は注意が必要。
そして『鬼滅の刃』は悲しき復讐劇でもある。冒頭から家族を殺されてしまうという衝撃的な展開。そして生き残った妹を助けようともがく炭治郎の姿は見ていて応援したくなってしまう。
時代劇×剣術という事で、『るろうに剣心』を思い出させるかっこ良さがある。
この漫画は明治時代ではなく大正時代だし、主人公の年齢も違うが、やはり着物を着て剣術を使う姿は趣があって良い。
炭治郎が使う剣術は、剣に呼吸法を合わせたものや、水をまとうもの。種類もいくつかあり、戦いの場面や敵の特長によって使い分けている。まるで剣と魔法が合わさったようでもあり、不思議な描写。
鬼を倒し、鬼になった妹を元に戻すという目的
(鬼滅の刃 1巻)
人喰い鬼になってしまった人間を元に戻す明確な方法はない。
ただ、人間を鬼に変えることが出来る能力を持つ特殊な鬼が1人だけ居る。その名は鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)。
その鬼舞辻の血、または鬼舞辻の血を色濃く残す鬼の血を採ることで、元に戻す為のなんらかの方法が見つかるかもしれない。
炭治郎は、そう信じて鬼を倒しながら、妹を元に戻す方法を探っていく。頼りないが全ては妹の為に行動する優しい兄。
鬼殺隊という組織について
作中では鬼に対抗する“鬼殺隊”が登場する。名前の通り、人喰い鬼と戦うのが目的。
試験に合格すると、1人に1羽ずつ“鎹鴉(カスガイガラス)”というカラスがつく。そのほか隊服と日輪刀が支給される。
日輪刀
(鬼滅の刃 1巻)
全ての日輪刀に“悪鬼滅殺”と書かれている。持ち主によって刃の色が変わるので、別名“色変わりの刀”とも呼ばれている。
ちなみに炭治郎の刀は黒。黒の刀になる前例はほとんどなく、その為、出世できない(早死にしてしまう)と言われている。
階級
“鬼殺隊”の階級は十段階あり、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)となる。最初は一番下の“癸”からスタートする。
どういう基準で階級が上がっていくのかは、明かされていない。
炭治郎とともに合格した隊員
炭治郎とともに合格した同期は4人。
(鬼滅の刃 4巻)
主人公の炭治郎は嗅覚が鋭い。人並み以上に様々な匂いを嗅ぎ分ける。そして頭が石のように固い。そのため、たびたび頭突きでの攻撃もする。
3巻で同期の一人・我妻善逸(あがつまぜんいつ)が登場。彼は耳が良い。臆病だが、あるきっかけで実はとんでもない力を発揮する。
(鬼滅の刃 4巻)
しかしコミック4巻で、炭治郎とともに合格した同期は4人ではなく、実は5人だったことが判明する。その人物は嘴平伊之助(はしびらいのすけ)。
他の同期の登場にも今後期待したい。(登場次第、追記予定)
まとめ
タイトルの『鬼滅の刃』からは、もっと怖い話を想像していましたが、読んでみると悲しくもあり、応援したくもなる漫画でした。
やっぱりジャンプ本誌連載は面白いものが多いですね。
こちらも2016年に連載がスタートしたので、比較的今からでも読み始めやすい漫画のひとつです。