こんにちは。ライターのpinojpと申します。私の趣味は、アクアリウムと変わった生物の飼育と観察。興味を持った事柄はとことん追究したくなる性格を生かして、今後はこちらでも「一生知らなくても誰も困らない」マニアックな内容の記事を中心にお届けしていこうと思います!どうぞよろしくお願いいたします。
さて今回は、趣味の1つである「アクアリウム」について語りたいと思います。
みなさんはアクアリウムといえば、まず何を連想しますか?
アクアリウムとは?
アクアリウム(英: aquarium)は、水生生物の飼育設備を指す。水族館のような大型施設から個人宅に設置するような小規模のものにまたがる概念である。日本ではその中でも特に、観賞用に熱帯魚(観賞魚)や水草などを飼育・栽培すること、またはそのために構築された水槽を含む環境を指すことが多い。大型ショッピングセンターや病院などにも大型水槽が設置されているのを、みなさんも見たことがあると思います。水槽の中には煌めくような色鮮やかな熱帯魚が泳いでいて、眺めているだけで気持ちが癒されます。また、自宅で金魚やメダカを飼った経験がある方も多いことでしょう。私も淡水魚のベタや卵生メダカを飼っていて、簡単な水草水槽もやりました。
でも、私が最も好きなアクアリウムのジャンルはというと…
マリンアクアリウム
海のアクアリウム---
分かり易く言うと、海に棲む海水魚やサンゴ、エビ、貝、イソギンチャクなど…単に魚を飼育するだけではなく、水槽内で海の環境を丸ごと再現しようという試みなのです。
淡水アクアリウムでも、水槽の底に砂を敷く場合が多いと思います。これは、濾過向上のためだったり、水草を植生するためだったり。エビやコリドラスを飼うための環境作りのためだったり、また景観(見栄え)目的だったりもします。石や植木鉢シェルターを入れて、魚やエビが安心できる隠れ家を作ったりもするでしょう。
海水アクアリウムの場合は、これらはさらに重要です。なんせ、水槽の中をできるだけ本物の海に近づけたいのですから。実際に海辺から採取した「ライブサンド」も好まれるのはこのためです。
さて、難しい前説明はちょっとこれくらいにして、いよいよ本題に移りましょうか…!
自宅に海の環境を再現する
私事で恐縮ですが、約2年前、私は思い切って90cm規格水槽を購入しました。90cm水槽がどれくらいデカいのかというと…
幅90×奥行45×高さ45cm
ガラス製なので重いしデカいし、成人男性でも1人では動かせません!水槽に貯められる水量はなんと約182リットル!水は1L=1kgなので、水槽に水や砂を入れると200kgを軽く超える重量です。水槽専用台に設置しないと台が壊れますし、補強されていない床は底が抜けてしまいかねません。これだけでも、私がいかに思い切った(もしくは無謀な)決断をしたのか窺えると思います。
さらに、凝り性な私は理想を思い描きます。「沖縄の海を自宅に再現したい…」
(2015年 石垣島にて撮影)
さっき、水槽に敷く砂は「ライブサンド」もよく使われると書きましたよね。私は業者に連絡して、わざわざ本物の沖縄のサンゴ砂を取り寄せました。
そして、沖縄の海水を汲み上げてもらい、本物の天然海水を取り寄せました。150リットルに及ぶ、ただの海水を沖縄から東京まで運ばされた佐川急便のお兄さんには感謝感謝です!さらに、徹底的に沖縄の海を再現するため、沖縄の海中にあった本物の「岩」を送ってもらいました。
今回の本題は「ライブロック(生きた岩)」と呼ばれる、この「岩」です。
ライブロック(Live rock)とは、珊瑚礁を形成する浅海において主に死サンゴの骨格が風化し、表層に様々な生物群集が繁殖した状態のものを指す。正確には岩ではなく、岩のように見える死んだサンゴの骨格や石灰石で、岩石より遥かに軽い。表面や内部には肉眼では見えないような細かな穴や隙間が無数に開いていて、この中にはバクテリアや微生物など多様多彩な生物が棲んでいるのです。
「生きた岩」と呼ばれるライブロックは、真水に漬けたり空気中に長く置いて乾燥させたりすると「死んで」しまいます。正確には、付着生物が死滅してライブロックが腐ってしまい、デスロック(死んだ岩)に変わってしまうのです。なので、ライブロックを運搬する際は発泡スチロールの箱で温度を一定に保ち、海水に浸した新聞紙に包んで乾燥を防ぐのが一般的。そう、生き物を運ぶのと同様な、デリケートな扱いが必要なのです。
ライブロックの魅力
実は私、ライブロックの魅力に憑りつかれた「ライブロックマニア」なのです!!!
90cm水槽立ち上げの際、沖縄からライブロックを大量に購入しました。
ただの岩に見えるこれらライブロック
一体いいくらすると思いますか?
例えばコレ↓
幅30cmくらいですが、これは1個6,000円くらいしました。
特上品のコレ↓は8,000円くらいしました!
「ええっ!?ただの岩に1万円近く払うの!?」と思うかもしれませんが、言ったでしょ!ただの岩じゃなくてライブロックだって!「この人、詐欺に遭ってるの?それとも馬鹿?」と思うかもしれませんが、詐欺でもないし馬鹿でもないです!(たぶん)それだけ高価なライブロックは非常に効果的かつ有能なのです。
ライブロックの機能を挙げると…
- 魚やエビなどの隠れ家になる
- 水質に対する濾過能力が上がる
- 石灰藻など有益な生物を水槽に導入できる
- 水槽内をより自然な海水景観に演出してくれる
- 豊富な付着生物が付いている
- 海藻がニョキニョキ生えてくる
- 運が良ければサンゴも生えてくるし、高価なシャコガイなんかも育ってくる
- ライブロックの中に棲んでいた貝やエビやヤドカリやヨコエビが出てくる
- 運が悪いと凶暴なシャコ、ウミケムシ、ヒドロ虫、カーリー(迷惑なイソギンチャク)なんかも潜んでる
- 時にはカニやヒトデやウニ、ウミウシやクラゲや得体の知れない生物も這い出してきて…!?
私くらいのライブロックマニアになると、ショップからライブロックだけを購入して魚を1匹も入れず、水槽に岩だけ入った状態で何時間でも観察できます。「やだこの人…カラッポの水槽を見てニヤニヤしてるなんて…アブない人…」と思われる可能性が高いですが、違います。カラッポじゃありません。
ライブロックに付着している小さな小さな生き物たちを眺めているのです。これぞ、マニアには至福のひととき。
さらに、ライブロックマニア流の楽しみ方としては…夜の水槽観察があります。夜中に海に潜るなんて、危険も大きくてなかなかできないと思います。水族館も夜には閉まってしまうので、深夜の海の中を見る機会はなかなかありません。でも、自宅に海水アクアリウムを作ってしまえば、それこそ24時間好きな時間帯に好きなだけ眺めることができるのです。
で、夜になるとどうなるのかというと…昼行性の魚は岩陰で眠ってしまい、代わりに夜行性の生き物たちが活発に活動を始めます。グラスシュリンプ(透明のエビ)は水中を泳ぎまわり、臆病者のカニも岩陰から姿を現します。
そして、ライブロックにも変化が…
- 表面からキノコみたいなのが生えてきたり
- 花みたいなのが咲いて蛍光グリーンに光輝き出したり
- ヘンな羽根みたいなのが生えてきて水中を掬ったり
- 得体の知れない長い触手が伸びてきて岩を舐め回ったり
耐性が無い人ならギャアアアアと悲鳴を上げてSAN値喪失しそうな光景。そう、これが夜の海の真の姿。夜のライブロックなのです。ミステリアスな魅力が尽きないライブロックについては、またの機会に続きをお伝えしましょう。
どうですか?この機会に、あなたも「生きている岩」を「飼って」みませんか?
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文責:pinojp
本職は、ポートレート・グラビアカメラマン。
趣味は、ゲーム・写真撮影・ペット飼育・登山。
動物全般が好き。特に珍獣系飼育に興味を持つ。
多肉植物・エアープランツなども多数育成中。
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