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117系の導入、JR東海・須田さんらが裏話 リニア館

117系の車両内で徳田耕一さん(左)の質問に答える須田寛さん=名古屋市港区金城ふ頭の「リニア・鉄道館」で

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 一九八二(昭和五十七)年に当時の国鉄が東海道線に投入し、「東海ライナー」の愛称で親しまれた快速列車「117系」をテーマにしたトークイベントが十四日、名古屋市港区金城ふ頭の「リニア・鉄道館」で開かれ、JR東海の初代社長で現相談役の須田寛さん(85)=同市東区=が、導入の裏話を披露した。

 昨年十一月に「東海の快速列車 117系栄光の物語」を出版した交通ジャーナリストの徳田耕一さん(64)=同市中村区=との対談。同館に展示されている117系の車両内で、三十人が耳を傾けた。

 導入直前に国鉄の名古屋鉄道管理局長を務めた須田さんは、「不便で運賃が高いので客が減り、さらに値上げする悪循環に陥っていた」とライバル名鉄との争いで窮地に立たされていた当時の状況を紹介。

 改革のため増発や新車の導入を盛り込んだ「提案」を独自に公表し、「圧力をかけるのか」と本社側に叱られたエピソードを披露した。また車両を減らして一両当たりの距離数を増やさずに増発することで、費用の増加を懸念する本社を説得したことも明かした。

 JR東海では二〇一三年に現役を引退した117系は、同館の屋外に展示されている。須田さんは「そろそろ屋根の下に入る時が来たのでは」と、来館者の笑いを誘った。

 (立石智保)

 

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