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新大河『直虎』に東大教授「直虎が本当に女性だった可能性は高いでしょう」

2017年1月14日 16時00分 (2017年1月15日 17時13分 更新)

 ついに、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』がスタート! とはいえ、歴史上ではあまり知られていない人物だけに「一体、井伊直虎って何をした人なの?」なんてギモンを抱く人もいるはず。そこで、東京大学史料編纂所教授で、2012年の大河『平清盛』で時代考証を担当した本郷和人先生に、ドラマの“イチオシ”ポイントを聞きました。



■謎が多いところはドラマ向きかも

本郷和人先生 撮影/吉岡竜紀

「直虎という人物は、非常に謎に包まれた人物です。私が勤めている史料編纂所には、歴史上の人物の名前が記載されている書物や古文書を管理するデータベースがあるのですが、井伊直虎と検索をかけると2件しかヒットしません。



 徳川家康は3000件を超え、大坂の陣まで目立った活躍をしない『真田丸』の主人公・真田信繁だと7件程度です。それだけ言動が明らかになっていない人物だといえますが、裏を返せば、非常にドラマ向きの人物でもある。私が時代考証を担当した『平清盛』に比べると、かなり大胆に脚色しても許されるはずではないかと(笑)。



 実は、井伊直虎が女性だったという物証はありません。江戸幕府が開かれてから約150年後に突然、井伊家が“直虎は女だった”と言いだしたことが、今日まで“直虎=女性”という認識として生き続けています。



 まだまだ女性のステータスが低かった時代に、大老職を歴任する名門・井伊家が、そのような爆弾発言をするメリットはないですから、直虎は本当に女性だった可能性は高いでしょう。

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