オスプレイの空中給油訓練 きょうにも再開

オスプレイの空中給油訓練 きょうにも再開
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アメリカ軍の輸送機オスプレイが、沖縄県名護市の浅瀬で不時着して大破した事故のあと停止している空中給油の訓練が、6日にも再開されます。沖縄の基地ではオスプレイや空中給油機の離陸が確認されましたが、アメリカ軍は、運用上の理由から訓練の日時は明らかにしないとしています。
先月13日、アメリカ軍のオスプレイが空中給油の訓練中にプロペラを損傷し、名護市の浅瀬に不時着して大破した事故で、アメリカ軍は事故の6日後に飛行を再開したのに続き、6日にも空中給油の訓練を再開します。

6日午前、アメリカ軍普天間基地のオスプレイや嘉手納基地の空中給油機が離陸する様子が確認されましたが、空中給油の訓練が行われたかは明らかになっていません。

アメリカ軍はNHKの取材に対し、「軍用機の訓練は日米で合意している訓練空域や公海上で行うことになっており、空中給油訓練は沖縄の沖合で実施する。運用上の理由から訓練の日時は明らかにしない」と回答しました。

空中給油の再開について政府が理解を示す一方、沖縄県の翁長知事は「県民が納得できるような安全性に関する説明が十分とは言えず、大変遺憾だ」として強く反発しています。

沖縄県民は

豊見城市の39歳の男性は「ずいぶん性急だと思う。海上保安庁も全然調査ができなかったし、本当に原因がわかったのだろうか。政府はアメリカの言うことをそのまま聞いているのではないか。国としてちゃんとアメリカに意見しているのか疑問だ」と話していました。

那覇市の53歳の女性は「またいつ事故が起こるかわからないので、訓練を再開してほしくない。政府はアメリカ軍の言うことしか聞かず、政府もアメリカ軍も信用できない。やはり基地はなくなってほしい」と話していました。

南風原町の44歳の男性は「しかたがないところもあるし、なんとも言いようがない。基地や訓練がなくなってほしいのはやまやまだが、そうはならないので、現実的にできるだけ生活を邪魔しないでほしい。せめて夜間の訓練はやめてほしい」と話していました。

「再発防止策 幅広くとっている」

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「防衛省によると、アメリカ側がとった事故の再発防止策は、事故防止に有効と見られる対策を幅広くとっているということだ。アメリカ軍は、今後も空中給油訓練は陸地から離れた海域の上空でしか実施しないことにしており、住宅上空では実施しない。防衛省からは、こうしたことを総合的に勘案して空中給油を再開するのは理解できるという認識を示したという報告を受けている」と述べました。

さらに菅官房長官は、空中給油の再開の時期について、「防衛省は、アメリカ側から本日以降再開すると聞いているが、空中給油の実施は天候等に影響を受けるので、具体的な時間までは報告を受けていないということだ」と述べました。