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 交通事故で顔にけがをした東京都の20代男性が、事故を起こした車の運転手らに約1600万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京高裁(後藤博裁判長)は27日、運転手らに約585万円の支払いを命じる判決を言い渡した。男性が舞台俳優であることを重視し、一審が命じた約220万円から賠償額を増やした。

 判決によると、男性は2013年8月、自転車で走行中に左折してきた車を避けようとして転倒。あごを計14針縫うけがを負い、顔に痕が残った。男性は音楽大学を卒業後、オペラ歌手やミュージカル俳優を目指し、実際に舞台にも出演していた。

 一、二審とも事故の主な原因は車側が安全確認を怠ったことと認定。顔のけがについて、一審は「化粧をすれば目立たなくなり、影響は限定的」としたが、二審は「舞台活動において外見の均整も重要な要素。オーディションなどで不利な扱いを受ける恐れがある」として、賠償額を大幅に増やした。(千葉雄高)