3 Lines Summary
- ・いまだ地元からは「離婚」しなかったことへの批判が多い
- ・生まれ変わる夫を信じ、議員活動で結果を残したい
- ・出産した日に週刊誌が。しかし母として冷静に対応した。
やまぬ批判「まだ宮崎と生活を共にしているのか」
森下
早速ですが、今年冒頭、いろいろありました。雑誌やほかのメディアでも金子さんが振り返っていたり、どういった政策に活かしていくかなど語っていらっしゃいましたが、もう少し今日はふみこんでお答えいただけると嬉しいです金子
はい、わかりました。森下
まずは宮崎元議員の問題がありました。ご自身としてはどのように心の中で整理していま立ち向かっているのか、議員活動を続けているのか。家族として一緒にいるのか、どういった心の整理をつけて、いまに至ったのでしょうか金子
宮崎のことで世間を大変お騒がせしましたし、宮崎の地元の選挙区の京都の皆さんにも補選ということで、応援していただいた気持ちを裏切るかたちで終わったことも本当に申し訳なくて。
でも夫婦ですから、夫婦でともに批判を、今回の一連の報道を通してしっかりと受けとめていかないとならないと思っています。また、宮崎自身は議員辞職ということで彼なりのけじめをつけたと思うのですが、まだ皆さんの中にはあのことを、「議員辞職」という形で終わったままでいいのか、と。私は議員として活動していますから、私の地元の方からは、正直、宮崎とまだ生活を共にしていることに対しての批判をいただいています。
ただ、私自身は宮崎が議員辞職ということでけじめをつけたときに、人は誰でも間違いを犯すと思うし、過ちを犯すと思いますので、それを真摯に言い訳せずに認めて生まれ変わっていこうとしているのであれば、そういう人間を私はやっぱり手を差し伸べたいと思いますし、見守っていきたいと思っています。
これによって本当に宮崎が変われるかどうか、そこは私もそうですし、ぜひ全国の皆さんに厳しくみてほしいと思いますね。
森下
いまの思いは妻としての思いも、ということですよね金子
私の地元において議員活動をしていくなかで、まだ家族として宮崎が存在することに対して厳しいご意見もあるので、そういうことが議員という公職としての私の活動を含めてご覧になっている方もいらっしゃるので、そういう意味においてはまだまだご理解いただけていないんだと思います。
しかし、私はそうした形ですべてのことを一回のことで失うような、そんな息苦しい社会であってほしくない。いまはそういう時代じゃないですか。総バッシングをうけて、そうするとすべてドロップアウトしてセカンドチャンスというものを認めてもらえないような社会だと思うんです。
政治家としても、もっと寛容な社会をつくっていきたいと思っている一人としては、宮崎が生まれ変わっていくことを信じて、一緒にいながら私は議員活動で政治のなかで結果を残していく、それが人の道じゃないかと思っています。
森下
具体的にどういった批判の声が、10か月経ってもなお聞こえてくるんですか。金子
やはり報道の中での宮崎という人物像で、報道でしか知りえない皆さんからすると、言行不一致な行動であったということもありますし、国会議員としての資質に問題があったと思われているわけで、その人物と生活を共にしているといこと自体が私自身の議員としての資質につながるというふうに思っていらっしゃるんですね。私は家庭のことと仕事は別であり、政治家としてしっかり成果を出していけば、いつか、そういう声がなくなっていくと信じたいと思います。
また、今回の騒動で浮彫りになったことがあるとしたら、宮崎が育休宣言をし、そして共働きの家庭は議員に限らず、ともに子育てをしていくというのがこれからの社会だと私は思っているんですが、育休宣言自体に非常に厳しい意見もありました。そこに加えて、ああいったギャップがあるというか、まったく真逆の行動、軽率な行動を取ったというのが、より一層夫婦ともになにを考えているんだと受け止められているんでしょう。
「妊娠のタイミングもわからない議員を生んで申し訳ない」
金子
そういう中で、私自身も「妊娠をするタイミングもわからないような議員を生んで申し訳ない」と、地元の議員の方が私の支援者の前でおっしゃったり、政治に女こども話を持ち込むんじゃないと言われたりしました。
また、今回本当によくわかったのは、男性のイメージ、政治というのは「たくましい」、女性の中でもステレオタイプの「男性にも負けないぞ」、というような女性議員が求められていると思っている方も多いので、男に戻ってほしいと。女性として一番シンボル的な妊娠・出産ということに対して、皆さんからすると、そうではない金子めぐみであってほしかった、と。男に戻ってほしいという声を聴きますと、やはりまだまだ政治家、女性議員に対してのイメージというのは、私が思っているものとは違うんだなと思いますね。
私が持っているイメージは、昔のようなキャリア志向の「強い」イメージよりも、同世代の女性の方々が『子どもを持ちたい、結婚したい』と悩むのと同じように、私自身も悩み、壁にぶつかりながらも困難に立ち向かっていく、そんな等身大の、一番身近な女性議員でありたいなと思っているので、今回のことでよくわかったことを踏まえて、少し社会が変わるように私自身活動していきたいなと思っていますね。
出産した日の夜に週刊誌が……
森下
当時は「離婚」が頭をかすめたことはありませんでしたか金子
地元で「離婚をしなければ次の選挙で応援しない」と言われたんです。そのときに、今回の騒動の大きさを、逆に『離婚をしなくてはいけないくらいの話』になっていたのか、と思ったくらいで。
出産は大仕事なので、それを終えた安堵感と女性としての自信があったのかどうかわかりませんが、出産のその日の夜に週刊誌に出ると聞いたにもかかわらず、とても冷静に聞くことができていました。
むしろ同業であった宮崎はこれからどうなっていくのか、マスコミのみなさんにどう対応していくのかということを非常に冷静に考えていましたね。
*(2)は12/25(日)に公開です