ベートーヴェンの「第九」は、なぜ年末なのか
12月のホールに歓喜の歌が響きまくるワケ
プロオーケストラだけでなく、アマチュアの間でも「年末に第九」は定番。明日(12月24日18時30分開演)は東京文化会館(東京・上野)で都民交響楽団の公演がある。当日券は1000円なので気軽に第九を楽しむチャンスかもしれない(写真:都民交響楽団 2014年12月の演奏会の様子)
12月も半ばをすぎると、どこからともなく聞こえてくるのがあのメロディ。そう、クラシックファンならずとも、年末になるとなんとなく聴きたくなってしまうのがベートーヴェン(1770−1837)の「第九」だ。
それに応えるように「第九」の公演数は年末にかけて一気に増加する。今年の12月には一体どのくらい「第九」公演が存在するのか調べてみると、東京・関東エリアで80公演超、サントリーホールだけでも13公演が予定されている。
クラシック史上最大のヒット曲「第九」
全国的には例年150以上の公演が開催される『第九』は、まさにクラシック史上最大のヒット曲と言っても過言ではない。コンサート会場で演奏されるばかりではなく、百貨店のバーゲンセール会場や商店街のBGMにも「第九」が流れるほか、12月31日の夜にはNHKがN響の「第九」をテレビ放映することも毎年恒例。今や「第九」は完全に年末の風物詩となった感がある。
この現象は世界的な傾向かと思いきや、そんなことはまったくない。演奏するためには、オーケストラの他に4人の歌手(ソリスト)と合唱団まで必要とする「第九」は、規模の大きさもあってか海外ではそう頻繁に演奏される曲ではない。しかしその華やかさと力強さから、祝祭的なイベントで演奏されるケースがとても多い作品でもある。