スカボロー礁=鈴木暁子、矢木隆晴
2016年12月18日21時09分
真っ暗な海の先に、明かりが四つ見える。「中国船が4隻いるぞ」。漁師たちが声を上げた。フィリピン北部の漁村インファンタから西に約200キロ。漁船に同乗した私たちは出港から19時間後、未明にスカボロー礁の目前まで来ていた。
ここは、南シナ海で七つの岩礁を埋め立て、軍事拠点化を進める中国の「次なる標的」とみられている。
日が昇ると、ごつごつした岩が海面に突き出ているのが見えた。スカボロー礁は「紛争の最前線」と言うにはあまりに頼りない、岩とサンゴのかたまりだった。後方に白と青の中国船計4隻が確認できる。白い2隻には「中国海警」の文字。青い2隻も「監視の船だ」と漁師たちは言う。全長10メートルほどのこちらの漁船の数倍はある。
一口かじったドーナツのような…
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朝日新聞国際報道部