「Amazonプライム」は、アマゾンの有料会員みたいな感じのサービス。
月額325円(税込み)で、年間3900円。
プライム会員になれば、普段使ってるAmazonの機能にプラスして、様々な優遇や特典がある。
- Amazonプライムとは何か
- Amazonプライムのサービス内容と入会するメリット
- 入会方法と退会方法
- Amazon Student(アマゾン スチューデント)
- そもそもなぜAmazonプライムのようなサービスが可能なのか?
- Amazonに裏切られることはあるのか?
- Amazon(アマゾン)という企業について
Amazonプライムとは何か
Amazon(アマゾン)は、ご存知のとおり、世界最大のEC(エレクトロニックコマース=電子商取引)サイトだ。
ショッピングモールやスーパーマーケットのような「店舗」がウェブサイトになって、ネット上で商品を注文したら、宅配便などの郵送で家まで届く。
「物販」に強いイメージのAmazonだけど、実は、パソコンやスマホで映画を見たり音楽を聴いたりと、ネットだけで完結するような情報サービスにも力を入れている。
「Amazonプライム」に登録すると、それがよくわかると思う。
月額325円で登録するだけで、色んな映画やアニメやテレビ番組が見れるし、100万曲以上の音楽が聴き放題になる。写真を保存しておけるクラウドサービスも使えるようになる。
内容的にはかなりお得なのだけど、「これをキッカケにAmazonをもっと使ってくださいね」というプロモーション的なサービスだとも言える。
だから、色んなサービスの抱き合わせで、まとめて使うことができるようになっている。
普通に配送サービスを使う上でも、Amazon側の優先順位が「プライム会員>一般会員」となってきていて(これ自体は当たり前なのだけど)、むしろプライム会員じゃないとAmazonをまともに使えない、というようになってきつつある。
つまり、それはどういうことなのか……ということを、以下、詳しく説明していく。
Amazonプライムのサービス内容と入会するメリット
まず、Amazonプライム会員になるメリットを紹介していく。
プライムビデオ
プライムビデオは、Amazon内で動画を見放題というサービスだ。
もともと「Amazonビデオ」というサービスがあり、お金を払って映画やアニメなどを借りて見ることができる。
YouTubeのように、パソコンかスマホ上で再生する。
セール時は一本100円くらい、普段は一本250円ほどの値段で、TSUTAYAのようなレンタルビデオ店と同じことをネット上でやったようなサービスだ。
ただ、「Amazonプライムビデオ」は、そのアマゾンビデオの中の特定の作品が見放題になるというサービス。
実際にラインナップを見ているとわかるけど、びっくりするくらい色んな作品が見れる。
映画の名作から、話題のアニメまで、かなりのラインナップが揃っていて、これだけでも月額325円を払う価値がある。
最近は、有田哲平や松本人志がプロデュースするオリジナルコンテンツまで用意していて、数あるAmazonプライム会員の特典の中でも、目玉サービスだと言えるだろう。
ただ、当然と言えば当然だが、「Hulu」や「Netflix」や「dTV」のような、ガチの動画配信サービスと比較すると見劣りはする。
それでもかなり充実した内容ではあって、数あるプライム会員の特典の一つと考えるととんでもない。
Prime Music(プライムミュージック)
プライムに登録すると、100万曲以上の楽曲が聴き放題になる。
邦楽は少なめで、洋楽が多いけど、それでもすごい曲の量。作業用BGMなども豊富にある。
「音楽ならYouTubeでも無料で聴けるじゃん」っていうのはたしかにそうなんだけど、リピート機能やプレイリストが便利。
あと、スマホやタブレットで聴くときはアプリをインストールするんだけど、ストリーミング再生だけじゃなくて、端末に落として保存してから聴くことができる。
電車通勤でたまに電波が悪くなったり、通信料が気になる人にとって良いサービスだと思う。
「プライムラジオ」というサービスもある。
MCがいたり雑談したりする普通のラジオではなく、24時間ひたすら曲を流す。音楽好きな人とか、適当なBGMが欲しい人にはいいんじゃないかな?
Kindleオーナーライブラリー
対象のKindle本が、毎月1冊無料で読めるというサービス。
1冊1000円以上の本も多く、Amazonプライム自体が月額325円のサービスなのでかなりお得と言える。
ただ、ラインナップは微妙。人気の自己啓発書や小説が多い。
普段あまり本を読まない人にとってはいいのかもしれない。
「キンドル端末」と「Fireタブレット」の値引き
Kindle本を読むための「電子書籍リーダー」や、Amazonビデオを見るための「Fireタブレット」という端末が、とても安く買える。なんとそれぞれ4000円引き!
1台買えばそれだけで年会費を回収できる計算になる。
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つまり、端末は安く売ってやるから、そのぶんAmazonで電子書籍買ったり映画やアニメを見たりしてくれ、ってことなのだろう。
Kindleの漫画に関しては、PCやスマホでは非常に見にくいので、タブレット端末で読むのが最適だと思う。
プライムフォト
Amazonのクラウドサービスで、写真を保存しておける。
アマゾンは「AWS」の印象が強いのでクラウド始めても違和感はないが、アマゾンに写真を保存しておこうとはそんなに思わないかな。
「なぜECサイトが写真保存サービスを?」という違和感がなくもない。
iOS、Androidのアプリで、カメラで撮った写真をそのまま追加してくれるので、けっこう便利ではある。スマホで撮った写真をパソコンで使いたい場合など、Dropboxの代わりになる。
配送特典
会員以外では有料の「お急ぎ便」や「お届け日時指定」が使い放題になる。
予約した商品も発売日に届くようになる。特定の商品の取扱手数料が無料になったりもする。
これは、既存のAmazonサービスの強化版というよりは、プライム会員が基準になって、無料で使っているユーザーは、(比較的)手抜きされる……という感じかもしれない。悪く言えばだけど。
「お急ぎ便」や「お届け日時指定」などの機能を使ったり、普通に商品を配送するときも、非会員からはけっこうガッツリ手数料をとる。
Amazonを普通に使う人……つまり月に2、3回はAmazonで何かを買うような人は、この「配送特典」だけでも月325円がペイできる。だからAmazonユーザーでプライムの元をとらないほうがむしろ難しい。
なんていうか、使わないと損するようにアマゾン側から圧力をかけられてる感じ。
Amazonパントリー
日用品や食料品、雑貨など、生活に必要なものをAmazonで買えるサービス。ティッシュやシャンプーやミネラルウォーターやカップラーメンなどを安く買える。
まとめ買いじゃなくても、単品で1つずつ買えて、ダンボールに入って届く。
「めちゃくちゃ安い!」というわけでもないけど、本来なら車を使わないと買いに行けない量を郵送で届けてくれるので、かなり便利。
年中無休で24時間やってるし、たまにセールなどもある。
プライム会員限定セール
Amazonは、スーパーマーケットのようなタイムセールをやることがたまにある。
タイミングが良ければ欲しいものが安く手に入る。
「会員じゃない奴はお呼びでねーよ!」という「プライム会員限定セール」がやっていて、プライム会員はそれに参加できる。
ニコニコ動画のサービス「ニコ生」でも、満室になればプレミアム会員以外は退室させられる仕様があるが、そんな感じ。(といってもニコ動ほど露骨でもなければ酷くもない。)
Amazon Dash Button(アマゾンダッシュボタン)
ポチる(物理)って感じのサービス。
洗剤とかミネラルウォーターとかフルーツグラノーラとかのボタンがそれぞれあって、それを押すと家に商品が届くという仕組み。
「普通にウェブで注文すればいいのでは?」思うけど、ボタンのほうが楽ではある。
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ちょっと未来感のありすぎるサービスだけど、新しいもの好きな人は試してみるのだろう。
Amazonプライムに入会するのメリットまとめ
- プライムビデオで指定の映画やアニメ等が見放題
- プライムミュージックで100万曲以上が無料で聴ける
- プライムラジオが24時間いつでも楽しめる
- Kindle本を毎月一冊無料で読める
- プライムフォトで写真をクラウド管理
- KindleやFireタブレットが4000円引きで買える
- お急ぎ便、お届け日指定が無料で使い放題
- アマゾンパントリーで日用品の買い物が便利に
- アマゾンダッシュボタンで宅配員をパシリに使える
という、まあ、そこそこ特典の抱き合わせセットではあるんだけど、月額325円というのが頭おかしい。
Amazonじゃないと絶対にできないサービス内容だ。
入会方法と退会方法
Amazonプライムの入会はこちらから↓
Amazonのアカウントと、クレジットカードもしくはプリペイドカードがあれば入会可能。
「30日間の無料体験」があるので、登録してみて「別にいいかな」と思ったら退会すればお金は一切かからない。
退会方法は、Amazonに登録した名前が書かれている「アカウントサービス」のページにまず行く。
そこに行くと、支払い方法やアカウントの設定情報へのリンクが一覧で見れるのだけど、「Amazonプライム会員情報の管理」という項目がある。
そこに行ってから「会員資格を終了する」をクリック。
最後に確認ボタンが出て来るけど、そこで「終了する」を押すと辞められる。
サービス内容に自信があるからだろうか、辞めるときの手続きも解りやすくあっさりしている。
Amazon Student(アマゾン スチューデント)
Amazon Studentは、学生限定で、登録するのに大学の学生証の学籍番号、あるいは大学ドメインのアドレス等が必要。
サービス内容は、年間1900円で、Amazonプライムの上位互換みたいな感じ。
書籍を購入する際に、ポイントが10パーセント還元される。
学生なら絶対にこっちに登録したほうがいい。
そもそもなぜAmazonプライムのようなサービスが可能なのか?
たぶん日本のAmazonプライムは、享受できるメリットと費用とのコストパフォーマンスを考えれば、世界最強のサービスと言っても過言ではないと思う。
月々たったの325円でここまでのサービスを提供できる企業はアマゾンくらいのものだろう。
ただ、なんか怖くない?
「ほとんどユーザーにメリットしかないじゃないか、どうせ裏があるんだろ?」と考えてしまう人は正常だ。
Amazonは、プライム会員の年会費を当てにしてるわけじゃなくて、プライム会員になった人が、競合の他のサービスよりもAmazonのほうを選んで使ってくれることを期待している。
似たようなビジネスモデルとして分かりやすいものに、「クレジットカード」がある。
クレカって、無料で貰える上に便利だし、いろいろと特典や優遇が付いてくる。「なんでこれを無料で使えるの?」と思うだろう。
実は、クレカ所有者が便利を享受しているぶんは、お店側が負担している。
店側は、自分の店舗にクレジットカードを導入してもらう対価として、カード会社にお金を払う。
カード会社は店側から貰ったお金で、消費者にカードやその他特典を無料で提供する。
つまり、クレカが機能するためのシステムを負担しても、それによって消費者が商品を買ってくれればペイするのだ。
同じようにAmazonは、ほとんど無料同然の値段で「Amazonプライム」の各種サービスを提供している。
これはAmazon側の一方的な負担だが、それによって消費者がよりAmazonで買い物をしてくれるようになれば、採算がとれるだろうという考えだ。
クレジットカードにしろアマゾンプライムにしろ、消費者の立場で得をすることは間違いない。消費者が快適になる分だけ、労働者の負担も大きくなりがちなことも事実。
「消費者としては天国で労働者としては地獄」というのは、高度に発展した資本主義社会に見られがちな傾向だ。
Amazonに裏切られることはあるのか?
Amazonがプライムでこれほど至れり尽くせりやっている理由として、「他のサービスを殺すため」というのがある。
楽天にしろYahooにしろDeNAにしろ、すでに競合のECではAmazonに太刀打ちはできそうにない。
現状ですでに圧倒的トップの立場にいるのだが、Amazonはそこから動画配信サービスや電子書籍や音楽配信など多角展開して、立場をより確固たるものにしようとしている。
これは、ウォルマートや西友の戦略に近いところがある。
岡田斗司夫のこの記事などが面白い。
簡単に説明すると、多角展開した組織力で他よりずっと安く売って、競合店舗を軒並み潰した後に、値段をそこそこに戻すというやり方だ。
これをやっていたウォルマートにはずっと批判があって、それがトランプ支持に繋がっていったのではないかという話。
ちなみに、アマゾンECOのジョフ・ベゾスはIT業界の中でもかなりトランプを痛烈に批判していた。
トランプはウォルマートやアマゾンを目の敵にするような発言をしていたからね。
アメリカの「Amazonプライム」なのだけど、今は値上げされて、年会費が10000円を超えている。それでも安いことには代わりないが、日本ほどの異常な安さではない。
日本も、これからユーザーが増えていけば、どこかのタイミングで値上げをする可能性は高いと思われる。今のプライムの異常な安さは、競合を根絶やしにすることが目的なわけだから。
Amazon(アマゾン)という企業について
アマゾンがとんでもないところは、これほど規模を広げ、売上を急増させているのに、赤字続きだと言うこと。
少し古いが、このWIREDの記事にもそうある。
並の企業なら、儲かってるんだから財務状況を健全にしてやっていこう……みたいな感じになるところを、アマゾンは赤字のまま拡大して攻め続ける。
AppleやGoogleやバークシャー・ハサウェイに並ぶような世界指折りの企業であり、物流が必要なECサイトでありながら、多国籍展開を貪欲に狙っている。インドなどの途上国には、インフラ整備を支援する形で進出していく。
日本の「Amazonプライム」の凄すぎるサービス内容は、ほとんど競合を置き去りにするレベルで利益を上げているアマゾン社が、さらに赤字を見込んでまで、ユーザーを囲い込もうとしているからこそだ。
お得だし便利であることは間違いなく、これからも会員数は増えていくだろう。その帰結として何が起こるのかはまだわからない。