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「ブロックチェーン2.0」へ 普及の課題と未来
ビジネスブロックチェーン(下)

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2016/12/16 6:30
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日経ビッグデータ

 管理者が不在でも「落ちない」「書き換えられない」…。ビットコインとブロックチェーンの大きな可能性に注目が集まる一方、その課題も浮き彫りになってきた。さらなる普及と発展のために、技術面の改良が求められている。

 今後、ブロックチェーンの用途の広がりや、利用者数の増加を実現する上では、技術的な課題がいくつか残っている。

ブロックチェーンはビットコインの利用から始まった(写真は決済の様子)
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ブロックチェーンはビットコインの利用から始まった(写真は決済の様子)

 例えば、ビットコインのブロックチェーンでは1ブロック当たり1メガバイトの容量しかなく、ブロックに取り込めるトランザクションは1秒に7件程度しかない。また1ブロックの「プルーフ・オブ・ワーク(PoW=仕事の証明)」に10分かかるため、即時性の高い処理には使いづらい。

 そこで、これらの課題を改善した新たな仮想通貨やブロックチェーンが多数考案・開発されており、「ビットコイン2.0」や「ブロックチェーン2.0」と呼ばれている。

 合意アルゴリズムを改善し、あらゆる処理が理論上可能な(「チューリング完全」と言われる)スクリプトを搭載することで、「ワールドコンピューター」を目指す「Ethereum(イーサリアム)」や、国際的な標準仕様を目指す「Hyperledger」などがその代表格である。日本においても、「mijin」や「Orb」などの参加者を限定したプライベートブロックチェーンが開発されている。

 また、ビットコインそのものも継続的に改善が進められている。ブロックサイズの拡大の議論や、マイクロペイメントチャネルによって小口取引をブロックチェーン外で処理する方法などが検討されている。

 マイクロペイメントチャネルを簡単に説明すると、例えば少額決済を繰り返す場合は各回の手数料を抑えるために、ブロックチェーンに記録するのは一連のトランザクションのうち最初と最後だけにする。その間の取引はオフチェーン(ブロックチェーン外で処理する)技術を使うというものだ。

■権利の取引をブロックチェーンで実現

 今後、ブロックチェーンを仮想通貨以外に応用するとはどういうことか。次のように考えると分かりやすい。

 もともと、ビットコインのブロックチェーンで管理されているのは、ビットコインの残高のやりとりである。トランザクションには送金するビットコインの金額が「数字」として記録されている。

 この「数字」を、他のものに置き換えてみる。例えば「株式」「土地の権利」といった具合である。こうすれば、権利の取引をブロックチェーンで実現できることになる。通常の商取引では、権利の移転と同時に金銭のやりとりも発生するから、それも併せてブロックチェーンに記録すればよい。金融用語で「DVP(Delivery Versus Payment=証券の受け渡しと同時に決済を行うこと)」と呼ばれる取引も仮想通貨建てだが実現できることになる。

■「賢い契約」を実現

 さらに、この取引に条件をつけることを考える。例えば、複数の人が承認したら支払いが行われるとか、一定の条件が達成されたら権利の移転と同時に対価の支払いが行われる、とかである。前者は「マルチシグネチャ」と呼ばれる仕組みで実現されており、仮想通貨取引所などで、決済の誤送信など、トラブル防止策として用いられている。後者は、例えばデリバティブ取引や、会社役員への成果報酬の支払いなどへの応用が考えられている。

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