日本では「ブラック企業がひどい」「こんなひどい職場があった!」「こんな風にしばかれました!」とひどい会社の例がとりあげられることが多いですが、しかし、その反対の、「働きやすい職場」=「ホワイト企業」の例というのはあまり紹介されませんね。
しかし日本だってひろいので、実はホワイトな職場というのは結構ありますし、日本の外に目を向けて海外まで視点を広げると、ホワイトな職だって少なくありません。
世の中の職場の全部がブラックだったらみんな死んでます。でもみんなまだ死んでない(笑)
つまり、それだけホワイトな職場だってあるということです。
自分がひどい環境にいると、他の環境を知る機会がないので、ホワイトな職場はあるのに気が付きにくいんですね。
得に日本だと、一部外資とかベンチャーみたいな回転率の高い組織以外は、職場の人の入れ替わりがあまりないか、あっても組織内移動ぐらいだったりするので、自分の職場以外のことがわかりません。視野狭窄に陥りがちです。しかし今よりマシな職場というのは絶対にあります。
今の環境がある方は、視野を広げて、他の業界、他の職種、他の会社のことを調べてみたらどうでしょうか?
さて、ではその「ホワイトな職場」というのは一体どういうところなのか?その探し方を考えましょう。
私は自分の本業等を通して、日本だけではなく他の国の職場も訪問していますので、今日はその探し方を考えてみたいと思います。
1. 人気企業ランキングは無視せよ
いろいろな職場を経験していない就活生は人気企業ランキングを参考にしてしまいますけど、あれは「働きやすいかどうか」は全然関係ないので無駄です。
人気ランキングは、あくまで、答えた人たちのぼんやりとしたイメージを反映しただけにすぎません。応募者が多い、少ないも、「世の中にはナポリタンが好きな人が多いかどうか」というのと変わりません。世の中の多くの人がいいと思うものが、自分が求めるものだというわけではありません。
例えば、ランキングではナポリタンが一番人気でも、自分が好きなのはカルボナーラかもしれないし、肉うどんかもしれない。他人がこうだといってるから、それがいい、というわけではありません。
さらに、人気企業ランキングは、その企業の「本当の就労環境」とは関係がありません。有名でも労働時間が長い会社、人事評価が適当な会社、政官財の癒着で儲けている倫理観のない会社、少数派の扱いがひどい会社、実は業績がいまいちな会社だってあります。
2. 世間一般の知名度、規模は無視せよ
有名かどうか、大きいかどうかも、ホワイトかどうかには、全く関係がありません。
例えば最近話題の電通ですが、コネ入社ではいった人にはホワイトでも、コネなしの一般人は、高学歴だろうが、仕事熱心だろうが、毎日長時間労働で、ホワイトとは程遠いですね。
これは世界的著名度がある投資銀行やネット企業大手だって同じです。有名な会社は、それだけいろいろな人が集まってきますから、競争が激しいのです。世界的に有名だと、世界中から人が集まってきます。競争相手は国内の似たような人だけじゃなく、途上国でエリート教育を受けたような人や、アメリカで天才児といわれていたような人たちなのです。
そういう人たちが集まってくるから、要求水準や内部での競争が凄まじいので、全然楽しい職場ではありません。労働時間も長いし、ストレスも凄いので、そこそこの報酬もらってても、時間給やストレスと考えたら全然ホワイトではありません。
会社の規模は大きくても、規模が大きすぎて仕事が面白くないということだってあります。毎日マニュアルに従って細分化された作業を繰り返すだけ。創造性を発揮する所、自分のオリジナリティを繁栄する部分がありません。
そんな仕事は楽ではありますが、人間性の発揮とは程遠い。大きな会社で働けても、そんな生活は「ホワイト」といえるのか?
会社の業績が悪化してリストラ対象になっても、そんな非創造的な仕事ばかりしていたから、外で食べるスキルも何も身についていません。
こんな会社は、規模は大きくて知名度はあっても、その実質はブラックです。
次回のコラムでは、ホワイト企業を探すその他のコツをご紹介します。