2016年11月29日(火)04時31分

『FINAL FANTASY XV』海外レビュー【途中経過】

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『FINAL FANTASY XV』の海外レビューです。

  • ジャンル:RPG
  • 機種:PS4/Xbox One
  • 開発:スクウェア・エニックス
  • 販売:スクウェア・エニックス
9.0/10 Destructoid
この文章をタイプしながら、私には(これのような)肯定的評価を目にして『FINAL FANTASY XV』を購入した人が、結果的に失望する未来が見えている。JRPGが嫌いな人が、『XV』で好きになることはないからだ。スクエニが開発に10年もかけたのは馬鹿げているし、実際に10年前に作られたゲームの表面を綺麗にしただけのようにも見える。革新的なJRPGを望む向きもあるだろうが、私には『XV』がしっくり来たのである。
9.0/10 Polygon
『FINAL FANTASY XV』のオープニング・テキストには、「ファンと新規ユーザーのための『FF』」という文言がある。本作にはその両方を失望させる要素が確実に存在しているが、フランチャイズの今後の作品に影響を与えて欲しいと願う、爽やかな人間味を塗した古典的RPGアドベンチャーを提供してくれるのだ。一部の首を傾げたくなる決断には当惑させられるものの、全体的には外れよりも当たりの方が多い。私が愛した活気と思いやり、仲間意識や友情、そして古臭く行き詰っていたフォーミュラに現代性を持たせたアドベンチャーに彩られている。
90/100 GamesBeat
『FINAL FANTASY XV』には問題もあるが、それらを許せるほどスペシャルな瞬間が十二分に収められている。戦闘は滑らかで思慮深く、かつ映画的でもあり、オープンワールドは盛りだくさん。一本道やサブ・クエスト不足が原因で『FINAL FANTASY XIII』が嫌いなら、盛りだくさんな『FINAL FANTASY XV』を気に入るはずだ。

私が好きなRPGは、『FINAL FANTASY VI』のオペラ・シーンや、『FINAL FANTASY VII』の壮大な対セフィロス戦といった、永遠に記憶に残る瞬間を提供してくれるゲームだ。本作におけるそうした瞬間をネタバレするつもりはないが、壮大なボス戦からドラマチックな風景まで、『FINAL FANTASY XV』にはそうした瞬間が盛りだくさんなのだ。しかし、私の一番のお気に入りは、美しい最後のカットシーンの最中に流れ出す音楽を聞きながら感情を揺さぶられる瞬間だ。あの瞬間のためだけにでも、プレーする価値のあるゲームである。

4.5/5.0 Games Radar+
良い点:
・人間味あふれる素晴らしい世界
・ビデオゲームにこれ以上は望めない4人の友人
・パーティの関係性を前面に押し出した息を呑む戦闘
悪い点:
・物語はいつもの『FF』らしいバカバカしさだが、理解するには一歩下がる必要がある
・描き込みが足りない脇役と悪役
・まとまりのない後半

つまづいてさえ、『FINAL FANTASY XV』は野心的なオープンワールド、スピーディな戦闘、人間味あふれる4人の主人公たちのお陰で、素晴らしい冒険を堪能できる。

4.5/5.0 Twinfinite
良い点:
・広大で美しい世界
・スピーディでやりがいのある戦闘
・派手さの下に隠された深い戦略性
・『FF』らしさを盛り込んだ強力なストーリー・アーク
・本気で楽しめるドライブ
悪い点:
・自分でレガリアを運転するのは本作で最も無意味な要素
・防御に問題を抱えた仲間AI

ゲームも終わりに近づくにつれ、全てが一つにまとまり始めた。私とその友人たちに降りかかった、全ての苦闘、苦難を思い返していた。一見すると馬鹿げた長旅が一周して終わりを迎え、安易に感傷的なエピローグなしでも私は全ての旅路を心地良く思い返すことができた。その旅路で私は車を運転し、山を越え、ダンジョン奥深くに足を踏み入れたし、それを証明する傷痕と記憶もある。そして最後には、『FINAL FANTASY』の古典的な心が私を迎えてくれた。ノクティス、そして開発陣の旅路が、ファンが喪失を心配していた本質を届けてくれたのだ。『FINAL FANTASY XV』は私の期待とは180度異なるゲームだったが、結果的に私が探し求めていたゲームそのものとなった。

8.5/10 Game Informer
コンセプト: フリーフォームな戦闘、オープンワールド探索、一般道路で過ごす膨大な時間を謳歌する、奇抜なシリーズ最新作
グラフィック: カメラが追ってこないことがあるものの、アクションは目を見張る出来で、良く動くキャラクターに巨大な敵、息を呑む武器エフェクトを見せてくれる
サウンド: 一部の地域限定メロディはビックリするほど酷く、世界観の本質を捉えていない。オーケストラによる新たな戦闘楽曲はそれよりもはるかに優れており、長いドライブも昔の曲のお陰で改善されている。声優の演技は一流
プレー性: 戦闘は反射神経と一般的なRPGを融合。戦闘は最高に楽しく、スキルが試される。車の運転は酷すぎてプレーできないほど
エンターテイメント性: オープンワールドのナビゲーションは今一つだが、ストーリーテリング、戦闘、万能感の提供では成功している。釣りすら楽しい
リプレー性: 高め

『FINAL FANTASY XV』は、今までプレーしたことのないようなRPG/オープンワールド体験だ。その独自性が長所であり短所でもあるが、多少の欠点があろうとも凄まじい旅路であることに変わりはない。クリアした数日後には、温かい気持ちで振り返ることができた。あの忌々しい車の記憶も、ノクティスの旅路やその過程で紐解かれる息を呑むような瞬間が打ち消してくれるのである。『FINAL FANTASY XIII』の続編は好きではなかったが、スクエア・エニックスには『XV』の継続か同様のデザインを採用した続編で磨きをかけてくれることを願っている。本作の強固な土台を活用しない手はないはずだ。

8.2/10 IGN
日暮れの海岸で3人の友人たちとチョコボに乗りながら、絵画のように美しい広大なオープンワールドで『FF』らしいモンスターを狩っている時、『FINAL FANTASY XV』は私が現代の『FF』に望むものがほぼ全て備わっているように感じられる。しかし、より一本道なシナリオや、単純な戦闘をカオスに陥れる退屈で狭苦しい空間に押し込められると、少々イライラしてしまう。本作には、特にノクティスと義兄弟たちの関係性において、長所や心が詰まっている。ただ、私のような長年のシリーズ・ファンにとっては必ずしも理解できないような、変化や妥協を伴っているだけだ。
8.0/10 GameSpot
良い点:
・美しいと同時に恐ろしい驚異的なオープンワールド
・スピーディで滑らかな戦闘システム
・魅惑的なモンスター
・やりがいのあるエンドゲーム
悪い点:
・驚きのないプロット
・浅薄なキャラクターたち
・不必要に召喚が難しい召喚獣

ゲームを起動して最初に目にするのは、「ファンと新規ユーザーのための『FINAL FANTASY』」という謳い文句だ。これは実に奇妙な声明で、『FF』の良さに関するファンの意見は一枚岩ではないし、未経験者がこのシリーズに手を出してこなかった理由など誰にも分からないのだから。初めて発表されてから実に10年の月日が経過しているし、その間にプレーヤーの好みも変化している。浅薄な物語から厄介な召喚獣まで、ファンも外野もどこかしら気に入らないところが見つかるはずだが、一旦プレーすれば、本作が素晴らしいゲームであるという事実は否定できないはずだ。キャラクターには失望しても、美しい世界とエキサイティングな試練が救世主となっている。

8.0/10 Video Gamer
良い点:
・ゴージャスな世界
・スピーディで楽しい新たな戦闘
・愛らしいキャラクターたちの関係性
悪い点:
・制御できないカメラと気に食わない車

『FINAL FANTASY XV』の真髄は、冒険と興奮だ。癖のあるゲームだし、慣れ親しんだ『FF』ではないものの、楽しいキャラクターと共に過ごす楽しいゲームであり、予期せぬ感情を喚起する。これはダメだと思っても、ダメではないこともあるのだ。

4.0/5.0 USgamer
ビジュアル: キャラクター・モデルは一段劣るとはいえ、風景は本当に美しい。今世代最高峰だ
サウンド: 有名な高品質サウンドトラックが完全復活。派手な戦闘時にラテン・ボーカルが流れ始めると、鳥肌が立つはずだ。だが、ここで助言。音声は日本語にすること
インターフェース: 4人分全てを一つにしてしまった複数のスキル・ツリーは、成長管理を苦痛で面倒なものにしている。召喚するためにL2を押し続ける必要があることが分かりにくい
ボリューム: 最初の6章だけで70時間を超える探索が可能だそうだ。普通に遊んだ私のプレー時間は35時間ほど。平均的ではあるが、少々物足りない

私は『FINAL FANTASY XV』が上手く行くとは全く思っていなかったが、深刻な欠点を抱えているにもかかわらず、最後には私の心を勝ち取っていった。幾多のキャンプを通じてキャラクターたちに感情移入していったし、オープンワールドは期待以上に発見に満ち、ド派手な見せ場も楽しむことができた。一部では激しい批判に晒されることは確実だが、素晴らしい点も間違いなく存在している。序盤の数時間でダメだと思っても、諦めずにプレーし続けよう。最後には驚くほど楽しめるかもしれない。

4.0/5.0 The Daily Dot
『FF』の本編はどれも――程度の差はあるが、ここ5作品に顕著だ――『FINAL FANTASY』の本質を再定義してきた。『FINAL FANTASY XV』も例外ではなく、世界観や主人公以外のキャラクターたちの動機を理解するにはトランスメディア製品を消費することが必須という、今という時代の産物だ。『FINAL FANTASY XV』は、物語の短所をゲームプレーの長所で克服し、魅力的な任意クエストとハチャメチャな戦闘でプレーヤーを魅了する。全体としては、シリーズ・トップクラスとはいかないものの、本編に十分相応しい出来であり、そもそも『FINAL FANTASY XIII』のスピンオフとして生まれたゲームにしては凄いことだろう。

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  • カテゴリ: 海外レビュー タグ: FINAL FANTASY XV