火星でナマケモノの化石が発見される! 地質学者も大胆発言「なんら不思議ではない」

【衝撃画像】火星でナマケモノの化石が発見される! 地質学者も大胆発言「なんら不思議ではない」

  • TOCANA
  • 更新日:2016/11/20

地球に似通った環境を持つことから、古くから生物がいた(あるいは、いる)可能性が指摘されてきた火星。

どこが地球に似ているというのか。まずは、その地形。火星は、地球を除く太陽系惑星の中で最も変化に富んだ地形を持つ。地球の半分ほどの大きさながら、周りの平原から24kmも盛り上がっているオリンポス山(太陽系最大の山)や深さ2~7km、長さ4,000kmのマリネリス峡谷など、圧倒的スケールのダイナミックな地形を持っているのだ。このように起伏の激しい地形を作り出した原因として考えられるのは、“火山活動”や“水”による浸食作用だ。

指摘するまでもなく、生物にとって水は必要不可欠。水の存在が確認されると、生物が存在する(した)可能性は飛躍的に高まるのだが、昨年9月その“水”が液体の状態で存在することを裏付ける観測結果がNASAによって発表された。先人たちの直感は、正しかった。やはり火星は地球に似ている。ならば地球に生物が存在する以上、必ずや火星にも生物がいるに違いない! 少々前置きが長くなったが、ここのところ火星で生物の痕跡を探すことが、盛り上がりを見せているのにはこうした背景がある。

■プレーリードッグ、カニの次はナマケモノ!?

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さて、そんな火星でまたまた生物の痕跡らしき物体が発見された。NASA提供の画像に写っていたのは、ナマケモノやクマに似た生物の化石ではないか、と憶測が飛び交っている。トカナではこれまでにも、プレーリードッグやカニが火星に存在する可能性を伝えてきたが、ナマケモノまでいるとなると、地形のみならず生物種まで地球と酷似していると言えるかもしれない。最初に問題の物体を指摘したのは、以下の動画だ。

■「何だっていいけど不気味すぎる……」

科学では説明できない宇宙の謎を追い続けるYouTubeチャンネル「Paranormal Crucible」によって、この動画が公開されたのは先月29日。最終的には「何だっていいけど不気味すぎる」と漏らしている彼らであるが、この奇妙な物体を説明するにあたって、考えられる可能性を3つ挙げている。

1つ目はナマケモノかクマのような生物の化石。2つ目の可能性は、顔に覆い重なる部分も含めて1つの生物と捉えて、地表を這うヤドカリのような生物。3つ目は何者かの手による彫像だ。確かによく見てみると、落ち窪んだ目、それから歯らしきものが確認できる。垂れ下がった眼窩の中で異様に光る目は、ナマケモノそのものといった印象だ。

ちなみに、「UFO Sightings Daily」を手がけるUFO研究家スコット・ウェアリング氏は、もっと物体に寄った画像で吟味しないことには何とも言えないと前置きしながらも、“何らかの生物の化石説”を支持している。石から作った彫像ならば単色であるはずだが、この物体からは著しく白い歯をはじめ2、3の色が確認できるということがその根拠のようだ。確かに上顎の2本の歯はとりわけ白いが、いかがだろうか。

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オリジナル画像を見ると、氏が指摘するように3色を確認することは難しい。動画には「岩にしか見えない」というコメントも多数寄せられており、3つの点が集まった図形を人間の目が顔と認識してしまう、いわゆる“シミュラクラ現象”の可能性も大いにあるかもしれない。この物体をどう解釈するかは、見た者の判断に任せるより他ないが、そもそも火星では、過去に存在した生物が“化石化”することは可能なのだろうか? ということを考えてみたい。しかし、この問いを解くヒントはすでに見つかっているかもしれない。

■火星で化石化は可能!?

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実は2014年、火星探査車「キュリオシティ」は、地球とよく似た化石化した土壌の堆積層を発見しているのだ。オレゴン大学の地質学者、グレゴリー・レタラック氏は、かつて火星に温暖で湿気を帯びた土壌が存在したことを明らかにした研究成果を学術誌「Geology」上で発表している。これらの事実から、氏は「かつて火星に生物が存在していたとしても、なんら不思議ではない」と主張している。

今知りたいのは、「生物がいたとして“化石化”するのか」という点だが、化石化した土壌の堆積層が発見されている以上、生物も“化石化”すると見て間違いないのではないだろうか。生物が化石化する条件として、遺骸が水流や風、火山活動などによって、土中に埋没されなければならないという点が挙げられる。

火星では、地球のようなプレート運動の存在は確認されていないが、「ダスト・デビル」に至るほどの強い旋風、そしてオリンポス山をはじめとする火山、さらに液体の水まで存在するのだ。遺骸が土中に埋没する条件は揃っていると言えるだろう。それならば、堆積層の中で作られた化石が、風の影響で地表に露出していても何ら不思議ではない。火星探査車が撮影した画像に、そうした生物の痕跡を探ることは、実はとても有効な手段だということが再確認されよう。今回発見された奇怪な物体がナマケモノの化石かどうか、現段階ではっきりしたことは言えないが、今後同様の化石が発見されれば、この生物の実態に迫ることができるかもしれない。火星探査車、そして“火星生物ウォッチャー”達の活躍に、今後も期待しようではないか。
(坂井学)

参考:「UFO Sightings Daily」、「Science Newsline

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