うちの息子は、学業優秀では無いし、
運動神経はいい方だけど、全国大会レベルなんてワケじゃない。
顔も身長も人並み。
この年頃、色気づいてる子も多いのに、オシャレとか髪型とかどーでもいいらしく、
眉毛なんてつながったまんまで平気で学校に行く。むしろつながってるのを楽しんでる。
イケてるメンズでもない。
今、高校受験でとっても重要な時期で、
基本、勉強はそこそこでいいと思っている私でさえも、
少しでも学力を上げたいとあれやこれや気をもんでしまう。
子供が学生のうちは特に、
いい学校へ行ってほしいとか、出来たらいい大学へ、とか、
就職も、世間に知られた会社ならいいな、とか、つい色々と欲が出てしまうのが親だと思う。
習い事やスポーツでも、少しでも芽が出ると、
子供が望んでもいないのに、もっと上のレベルを「親が」期待してしまう。
けれど悲しいかな、親の欲は、子供自身の想いとは一致しない。
うちの息子で言えば、息子は大学なんて行きたくないと言うし、
職業も「いい会社」だからで選ぶような奴じゃない。
まぁ、お母さんも若い頃そうだったよ。
権力とか、名声とか、安定、高学歴、そういうモノに興味なんてなかったもん。
若い頃の自分にそっくりで苦笑いするわ。
時々、本来の私らしからぬ、親目線の欲を抱いてしまう自分が顔を出すので、
冷静になってブレを修正する。
子供の人格を構成する要素で、
どこか一か所が突出して良かったとしても、
他が全然だめだったら、私は嫌だなと思う。
要素がどれも平均点だったとしてもいい、
けれどバランスのとれた人間であれと思って息子を育ててきた。
分かりやすい例が、勉強の科目。
どれかひとつだけ素晴らしく良くても総合力を示す内申点は伸びないし、
ムラがあればいい学校へも進めない。
だから、私は結構、多方面に口うるさい親だと思う。
礼儀正しさ、時間を守る事、口のきき方、目上の人への接し方、
経済観念(これはあんまり私も強く言えないが)、責任感、家事能力、
労働意欲、社会モラル、思い遣り、人道的な行動などなど、
大人になるまでに身に付けて欲しいのは学力やスポーツでの勲章だけじゃない。
子供時代は、点数が付くのが勉強とスポーツと習い事ぐらいだから、
そっちにばかり気をとられてしまうけれど、
点数の付かない部分にも、人として大切にして欲しい要素はたくさんある。
要素を点でつなぐとすると、
その数が多ければ多いほど、その形は美しい丸となる。
それを息子の核にしてほしい。
きれいな形の種となり、そこから大きな花を咲かせてほしい。
いびつな種からは、大輪の花は咲かない。
凪
関連記事