伊藤園レディース
11日の第1ラウンドを1オーバーの73で回ったはずの上原彩子が、ルール誤解による反則で68打の罰を科され、スコアが約2倍の141になった。1988年ツアー制度施行後の18ホールワースト記録109を大幅に超えた。
11日は雨天によるコース不良もあり、フェアウエーなど「芝を短く刈った区域では、球を拾い上げて拭きリプレース(元の位置に戻すこと)できる」という、この大会限定のルールを適用。選手にはラウンド前に口頭で伝えられ、コース内にも掲示された。
上原は国内ツアー3勝後、主戦場を米国に移し4季目のトッププロ。米国では同様の場合、クラブ1本分の長さの範囲内に置けるルールのため「今大会も可能と勘違いした」。12日のスタート前に、再度このルールの説明を受けて勘違いに気づき、前半9ホール終了時点で違反の回数を数えることを確認した。
その結果15ホールで19回誤所からのプレーが判明。この違反は1回の違反につき2打の罰が科されるため、19回分38打を加算。さらに「73」での申告は「スコアの誤記」(1ホールにつき2打の罰)違反になり、15ホール30打の罰が加わり、68打が上乗せされた。
上原は2ラウンド合計65オーバー、最下位の93位で予選落ちした。だが違反を通告された直後の後半出だしに2連続バーディーを奪うなど、この日はスコアを四つ伸ばす68でホールアウト。記者会見では「私の確認ミス」と非を認め、棄権を考えなかったかとの問いに「わざわざ飛行機で応援に来てくださったファンの方もいる。朝早くから足を運んでいただいたのにプレーを見せないということはできない」と答えた。【大矢伸一】