トランプ米大統領は、世界経済にどんな影響を与えるのか。米有力シンクタンク「ピーターソン国際経済研究所」のゲリー・ハフバウワー氏に聞いた。
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トランプ氏は大統領就任後、約5千ページと彼が言うTPPの合意文書を文字通り引きちぎるようなことをするだろう。少なくとも米国が参加し続けるかという意味において、トランプ政権下で「TPPは死んだ」と言っていい。
トランプ氏の経済政策は、多くの不透明感を生む。貿易は拡大ではなく、縮小につながる。そこまで大きくないものの、減速はするだろう。
トランプ氏が選挙戦で大げさに語った公約が何でも実現するとは思わないが、対中国の貿易保護策には踏み切るだろう。また、北米自由貿易協定(NAFTA)からの離脱をちらつかせ、メキシコを貿易交渉の場に着かせようとすることは考えられる。
世界経済にもショックで、株価急落や通貨の急激な変動をもたらす。経済全体を不況に陥れるとまでは思わないが、現在の成長からは減速するだろう。(聞き手・五十嵐大介)
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朝日新聞国際報道部