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【保存版】Search ConsoleでSEO対策 コンテンツ洗練化の9ステップ
この記事は約 30分 で読めます。
目次
実は伸びしろのあるサイトが、放置されている?
コンテンツマーケティングというと、多くの方が「コンテンツを作る」活動にフォーカスして考えています。ですが、作るばかりに集中をしているとおろそかになりがちなのが、「コンテンツを直す」活動。
つまり、Contents MarketingもContents Sophistication(コンテンツの洗練化)が重要な時代に入ってきています。 コンテンツを作るよりも直す活動の方が重要な理由は4つあります。
コンテンツ作りによるSEO | コンテンツ洗練化によるSEO | |
---|---|---|
工数 | 高い | 低い |
効果が出るスピード | 最低6ヶ月後から | 既に上位表示されている記事を修正するため、即座に |
インパクト |
効果は継続的だが、上位表示されてからCTRが判明する |
CTRが判明している状態で、改善出来るため、確実に伸びしろがある状態からスタートできる |
A/Bテスト |
× |
◎ |
- 低い工数:コンテンツを作るよりも直す方が工数が少ない
- スピード:既に上位表示されている記事を修正するため、即座に
- インパクト:効果は継続的で単一記事で2倍から3倍のパフォーマンス改善も
- A/Bテスト:コンテンツ修正前と後で評価を簡単に行える
このように、低い工数なのにもかかわらず改善インパクトが大きく、またそのテストもしやすい施策であると言えます。コンテンツを作る活動が引き続き重要なのは間違いありませんが、同時にContents Sophistication(コンテンツの洗練化)を取り入れることで、コンテンツマーケティングの価値をより高めることができます。
では、具体的にはどのようにしてサイト改善をしていくべきなのでしょうか。
9ステップで考える改善のための作業リスト
- Search Consoleに登録する
- 検索エンジン上のCTR平均を知る
- Search Consoleで平均値よりCTRが低い記事を調査する
- 平均値より低かった理由の仮説を立てる
- 競合の検索結果を見る
- CTRを上げるタイトル
- CTRを下げないための3つの注意ポイント
- CTR改善に向けて実践
- 数字の改善状況を確認する
改善の手順はこの手順になります。1つ1つ見ていきましょう。
Search Consoleに登録する
まずはGoogleのSearch Consoleに登録しましょう。Search Console(旧:ウェブマスターツール)は、どんなキーワードでサイトに流入したかや検索結果として何回表示されたが分かるツールです。他にも、Webサイトに起こった問題を通知してくれたりもします。
Search Consoleへログイン からログインします。まだアカウントをお持ちでない場合は、作成して、ログインしてみましょう。
ログインすると、以下のような画面が表示されます。Search Consoleを利用するWebサイトのURLをテキストボックスに入力し、プロパティを追加をクリックします。
次に、所有権を確認できる方法が幾つか表示されます。別の方法を選び、HTMLタグをサイトのホームページに追加しましょう。
作業が完了したら、確認をクリックします。
上のような画像が表示されれば、Search Consoleの登録作業は完了です。
検索エンジン上のCTR平均を知る
検索エンジンで掲載順位を上げることは非常に重要で、多くの人が挑戦をしています。ですが、なぜ、掲載順位を上げることが重要なのでしょうか?
それは掲載順位が高ければ高いほど、クリックされやすくなり、結果として、アクセス数が増え、WEBゴールを達成しやすくなるからです。 その肝心の「掲載順位が上がるとどれほどクリックされやすくなるのか?」についての具体的な調査結果がctrstudyで発表されているので紹介します。
例えば、2016年7月のデバイスごとのCTR平均の結果を見ていきましょう。CTRとは Click Through Rate の略で、検索結果として表示されたうち実際にクリックされた割合を示しています。
順位 | パソコン | モバイル |
---|---|---|
1位 | 34.36 | 31.35 |
2位 | 18.02 | 19.67 |
3位 | 11.27 | 12.61 |
10位までのCTRの調査
ctrstudyのサイトで上の画像のように「international」、「棒グラフ」、「Average」を選択することで世界のCTRの平均を知ることが出来ます。ctrstudyのサイトに掲載されている原文を見てみましょう。
This chart shows the organic click-through rates for searches coming from 1,769,623 keywords for 49,623 websites. You can compare the CTR for searches coming from desktop devices (web) versus mobile devices.
この表はオーガニックのCTRを1,769,623件のキーワード、49,623のサイトで分析した結果を示しています。あなたはデスクトップとモバイルを戦わせてCTRを比較することができます。このデータを元に、検索エンジンでのCTRを調査します。
実際には検索エンジン上では1位のサイトがずっと1位というのは少なく、平均をとると1.1位、1.2位のように揺らぎが発生します。このサイトでは小数点1位の揺らぎによって起きるCTRの変化もしっかりと指し示しているということになります。
順位 | CTR |
---|---|
1位 | 39.36 |
1.1位 | 28.83 |
1.2位 | 26.27 |
1.3位 | 24.68 |
1.4位 | 23.59 |
1.5位 | 22.84 |
1.6位 | 21.92 |
1.7位 | 21.39 |
1.8位 | 20.92 |
1.9位 | 20.74 |
2位 | 18.21 |
2.1位 | 14.94 |
2.2位 | 14.67 |
2.3位 | 14.18 |
2.4位 | 13.95 |
2.5位 | 13.48 |
2.6位 | 13.16 |
2.7位 | 12.71 |
2.8位 | 12.5 |
2.9位 | 11.94 |
3位 | 10.77 |
3.1位 | 10.19 |
3.2位 | 9.98 |
3.3位 | 9.73 |
3.4位 | 9.46 |
3.5位 | 9.22 |
3.6位 | 8.94 |
3.7位 | 8.65 |
3.8位 | 8.38 |
3.9位 | 8.25 |
4位 | 7.63 |
4.1位 | 7.27 |
4.2位 | 7.06 |
4.3位 | 6.92 |
4.4位 | 6.76 |
4.5位 | 6.53 |
4.6位 | 6.44 |
4.7位 | 6.21 |
4.8位 | 6.15 |
4.9位 | 5.98 |
5位 | 5.56 |
5.1位 | 5.35 |
5.2位 | 5.22 |
5.3位 | 5.15 |
5.4位 | 5 |
5.5位 | 4.95 |
5.6位 | 4.76 |
5.7位 | 4.64 |
5.8位 | 4.56 |
5.9位 | 4.45 |
6位 | 4.23 |
6.1位 | 4.08 |
6.2位 | 3.99 |
6.3位 | 3.91 |
6.4位 | 3.79 |
6.5位 | 3.72 |
6.6位 | 3.67 |
6.7位 | 3.54 |
6.8位 | 3.45 |
6.9位 | 3.34 |
7位 | 3.24 |
7.1位 | 3.17 |
7.2位 | 3.1 |
7.3位 | 3.02 |
7.4位 | 2.99 |
7.5位 | 2.93 |
7.6位 | 2.83 |
7.7位 | 2.77 |
7.8位 | 2.68 |
7.9位 | 2.61 |
8位 | 2.59 |
8.1位 | 2.5 |
8.2位 | 2.47 |
8.3位 | 2.38 |
8.4位 | 2.36 |
8.5位 | 2.32 |
8.6位 | 2.24 |
8.7位 | 2.23 |
8.8位 | 2.14 |
8.9位 | 2.08 |
9位 | 2.02 |
9.1位 | 1.99 |
9.2位 | 1.93 |
9.3位 | 1.92 |
9.4位 | 1.85 |
9.5位 | 1.83 |
9.6位 | 1.79 |
9.7位 | 1.75 |
9.8位 | 1.71 |
9.9位 | 1.67 |
10位 | 1.62 |
各掲載順位に対する、CTR平均は以上のようになっています。1位と6位では10倍近くの開きがあります。
次の節で、この平均数値と運営しているサイトの実際のCTRを照らし合わせて、各ページがうまくいっているのかどうか調査していきましょう。
Search Consoleで平均値よりCTRが低い記事を調査する
それではSearch Consoleで、サイトのCTRをチェックする具体的なステップを確認していきます。まずは、ダッシューボードから、検索トラフィックの検索アナリティクスを選択します。
次に、クリック数、表示回数、CTR、掲載順位の全てにチェックを入れます。通常、日付は過去28日間となっていますが、選択し、期間を設定することもできます。ページ、デバイス、国などでフィルタをかけることができるので、慣れてきたら、うまく使い分けていきましょう。ここでは、クエリのみで調べていきます。
スクロールすると、以下のような画面が表示されます。これらの掲載順位とCTRの数値をもとに、先ほどのCTR平均値と比較していきます。
それぞれの数値を比較して、CTRが平均値の低かったものについては修正を行っていきます。
各クエリの右上にあるマークをクリックすると検索結果のページへジャンプします。表示された検索結果を見ながら競合との比較をしていくのですが、その前に、なぜ平均よりも低かったのかの仮説を立ててみましょう。
平均値より低かった理由の仮説を立てる
タイトルが大切な理由
以下の写真をご覧ください。
参照:https://www.nngroup.com/articles/f-shaped-pattern-reading-web-content/
こちらは、ウェブデザインをしている方ならご存知かもしれませんが、ウェブ上では、ユーザーの視線はFの形に動く傾向があるという研究結果をヒートマップを利用して示したものです。
赤に近いほどユーザーの視線が集まったという事になります。2006年に、米工学博士のニールセン氏が発表しました。
ユーザーの視線の動きについてもう少し詳しく説明します。はじめに、コンテンツの上部を水平に動きます。次にその少し下を水平に、先ほどよりも少し短めに動きます。最後に垂直に視線が動きます。最後の動きには少し特徴があって、ゆっくりと縦に眺めるか、素早く垂直に眺めてからスポット的に他の箇所に視線を移していくというパターンが見られました。
ここから言えることは、検索順位が上にいれば、全てに目を通してもらえる可能性は高いですが、検索順位が下がっていくほど全文をきちんと読んでもらえる事が少なくなるということです。最初の数文字しか読まれていない可能性もあります。
そのような状況のもと、検索結果として上下に表示された競合ではなく私たちのページをクリックしてもらう方法を考えなければいけません。
そのため、タイトルの短い文章のなかで、いかにユーザーの心を掴むかということが重要になります。また、タイトルのはじめにキーワードとなる要素を持ってくるといった工夫がなされるのも、こうしたユーザーの視線の動きに理由があります。
CTRが低いのは検索結果で目立っていない可能性あり
平均よりもCTRが低かった場合、前述したFの法則から検索結果が目立っていないことが考えられます。どこが悪かったのか仮説を立てておくことで、改善がスムーズに進んでいきます。
仮説を立てるために、まずは検索結果の何が改善できるのかを考えましょう。検索結果は、タイトル、URL、ディスクリプションの3つの要素から構成されます。そのうち改善できる箇所は、タイトルとメタディスクリプションです。この2つを確認することで、
✔︎タイトルやディスクリプションが長く、途中で切れているから読みにくいのでは。
✔︎ディスクリプションに探していた情報が含まれていて、開く必要がなかったのでは。
など、仮説を立てて検証していくことで、比較がスムーズに進みます。また同時に、問題となっている箇所への反応が早くなり、修正のスピードを上げることができます。
ここからは具体例とともに見ていきましょう。
「ながらダイエット 方法」のようなキーワードで流入される記事のCTR値が平均より低かったとします。この記事が以下のようなタイトル、ディスクリプションを使っているとしましょう。
タイトル:ズボラさんでも効果あり!「ながらダイエット」特集。
ディスクリプション:家事をしながら、テレビを見ながら、寝ながらでもダイエットはできる!楽なのに本当に効果のある「ながらダイエット」の方法と、ポイントをご紹介します。
こちらについて、どうしてCTRが低いのか考えると、
✔︎どこに効くダイエットなのかがわからないのでは?
✔︎何をしながらするダイエットなのか、幅が広いためターゲットに刺さりにくいのでは?
という仮説が立てられます。
では、この仮説をもとに競合と比較していきましょう。
競合の検索結果を見る
「ながらダイエット」の例で実際に競合と比較していきます。
こちらが検索結果なのですが、4つめの 「寝ながらダイエット!たった2分でなんと4kg痩せる驚きの方法とは」 のタイトルが際立って見えます。
では、なぜこのタイトルが優れているのか、また実際どのようにタイトルを変更していけば良いのかを理論的・具体的に考えていきましょう。
CTRを上げるタイトル
ここでは、タイトルを最大限活用するためのポイントを整理していきます。
- 勝てるキーワードを選択する
- 心理学的に有効なタイトルのつけ方で基礎をおさえる
- ユーザー心理と「完全一致」するタイトルにブラッシュアップする
勝てるキーワードを選択する
ユーザーがどのようなキーワードで検索し、ページにたどり着いているのかは、検索順位だけでは認識できません。そのため、想定するキーワードが、実際にはどんなキーワードと組み合わせて検索されているのかを確認していきましょう。
ここで使用していくのがキーワードプランナーというツール。これは、Google Adwordsの機能の一つで、あるキーワードの月間検索ボリュームや競合性、入札単価などを確かめることができます。ここでは簡単に活用方法をご紹介します。
Google AdWordsから、運用ツールのなかのキーワードプランナーをクリックします。
表示された、
- 新しいキーワードの選択ボリュームの取得
- 検索ボリュームと傾向を取得
- 既存のキーワードを組み合わせて新しいキーワードを取得
から、一番上の「新しいキーワードの選択と検索ボリュームの取得」をクリックします。
テキストボックスに「ながらダイエット」などメインのキーワードを入力し、「候補を取得」をクリックします。
表示結果を下にスクロールすると、以下のような、関連性の高いキーワードが表示されてきます。
まず、「ながらダイエット」自体では、月間1900の検索があることがわかります。そして、関連性の高いキーワードとして、「寝ながらダイエット」や「食べて痩せる」といった項目があげられており、これらの検索ボリュームも3600と、他のキーワードに比べ多く検索されています。
つまり、「ながらダイエット」という括りの中でも特に、「寝ながらダイエット」「食べて痩せる」というキーワードにユーザーは関心を寄せているということが分かります。
では、先ほどの「ながらダイエット」で際立っていたタイトルについて振り返ってみましょう。
ファーストビューに出てくるこの4つの検索結果のなかで、4つ目のみが、最も検索数の多かった「寝ながらダイエット」というキーワードを前面に押し出しています。これにより、キーワードの面で、他の検索結果よりも優位な位置にいます。
Google Adwordsを利用の際に注意していただきたいのは、2016年9月に仕様が変更され、一部のアカウントに利用制限が設けられていることです。明らかにはされていませんが、これまでに広告を出稿したことがない、もしくは月間広告費の少ないアカウントに対して制限が設けられているようです。
心理学的に有効なタイトルのつけ方で基礎を抑える
次に、心理学的な要素からタイトルのつけ方を考えていきます。これらはキャッチコピーを作る際にもよく使われます。
「シャルパンティエ効果」
まず最初にご説明したいのが、シャルパンティエ効果。鉄10kgと紙10kgはどちらが重いでしょうか。
もちろん、答えは、どちらも同じ重さです。しかし、人はイメージによって、重い・軽いの判断を錯覚してしまいます。こうした心理をシャルパンティエ効果といいます。
「100人乗っても大丈夫!」というキャッチコピーがあります。このキャッチコピーの方が、耐重量の1万kgと書くよりも、より直感的な表現になります。ビタミンC2000mgと書くよりも、「レモン100個分のビタミンC」と書く方がイメージしやすいキャッチコピーになっています。これらは、シャルパンティエ効果をうまく応用した例です。
日本人には特に有効!?「ハロー効果」
次に、ハロー効果について。人は物事の評価を決定するときに、顕著な特徴によって、その評価が大きく変化してしまうという現象があります。例えば、「全米No.1映画」や「楽天月間1位の売り上げ」、「有名芸能人が愛用する商品」といった例がそれにあたります。
特に日本人の場合、こうした権威付けによって評価が大きく変わる傾向が強いと言われています。肩書きなどが出せるときは、なるべくキャッチコピーの中に、こういった要素を入れるようにしましょう。
またこれは、大きな賞を受賞したことだけではなく、情報のソースをきちんと表示することでも代用可能。幅広く使うことをお勧めします。
以下の二つのタイトルをみてください。
・子供に教えておきたい、正しい歯磨きの仕方
・《歯科医師監修》こどもに教えたい正しい歯磨きの仕方
いかがですか? 下のタイトルの方がクリックしやすいのではないでしょうか。取材をした先を伝えることができれば、「その道のプロが教えてくれている」という信頼感が生まれます。ただ、「専門家」という表現だけでは弱いため、何に関して専門家なのか、一歩踏み込んで表記すると更に良いです。
ハロー効果をきちんと使うことができれば、検索結果で表示されたタイトルをユーザーが比較する際にも、他サイトとの差別化を明確にできるでしょう。
認知的不協和
次に、認知的不協和といわれる効果をご紹介します。人間の脳は、ある事項と自分の認知の間で矛盾が生じたときに、ストレスを感じ、その際自分の認知を無理やり変化させて、ストレスを和らげようとする傾向があります。
例えば、「東大に合格したいなら、今すぐ勉強するのをやめなさい」というキャッチコピーがあったとします。これは、東大に合格する=すごく勉強しないといけないという認知があるのに、勉強をやめなさいと言っているということは、何かしらの理由があるんだろうと考えます。
悪いキャッチコピーというのは、「いやいや、そんな上手くいくわけがない。」と思わせてしまって、ユーザーが一歩引いてしまうキャッチコピーです。
タイトル1文のなかに一見矛盾する言葉を入れることで、「何でこんなことを言っているんだ?」という気持ちにさせ、その事柄を理解しようと頭を切り替えされられれば勝ちです。
以上3つの心理的なキャッチコピーの作り方をご紹介しました。競合の例では、この3つの要素のうち「2分でそんな効果あるの?」という認知的不協和をうまく用いていることを押さえましょう。
右脳派?左脳派?脳みそタイプ別アプローチ
ここまで、心理学を活用したキャッチコピーのコツをご紹介してきました。次は、表現の幅を広げるために、脳みそタイプを考えていきましょう。インプット・アウトプットが右脳的なのか、左脳的なのかを考えてみる事で、自分のくせを理解した上で、ターゲットの脳みその使い方に合わせたアプローチをすることができます。
まずは、インプットが左脳的か、右脳的か調べてみましょう。自然に指を組んでみてください。
これで右の親指が上に来る人は、逆の左脳でインプットをしています。左の親指が上に来る人は、左の逆の右脳でインプットをしていることになります。
左脳的インプットをする人に有効なのが数字を使ったキャッチコピーです。
例えば、やずやさんの、「先週、魚料理が3回未満の方へ」というキャッチコピーです。ハッとしたあなたにオススメしたいのが……と続きます。「モテる男のたった1つの習慣」など、応用の仕方も様々です。
右脳的インプットをする人には、実際の状況をイメージできるようなキャッチコピーを使ってみましょう。例えば、「旦那に、「最近痩せた?」と聞かれました。」といったように過去形を使うことでシーンを想像してもらうことができます。「このダイエット器具を使えば痩せられます!」というよりも、信じられる気がしてしまいませんか?
ターゲット層がどちらの脳みそタイプか、的確に当てることは難しいかもしれません。しかし、男性は左脳的、女性は右脳的と一般的に言われているので、大体どのようなタイプなのか傾向を考えて試してみることが可能です。
次に、あなた自身のアウトプットのくせを見てみましょう。腕を組んでみることで、右脳タイプか左脳タイプかの診断をすることができます。
右腕が上に来る人は、腕とは逆の左脳を使ってアウトプットしているタイプの人ということになります。逆に、左腕が上に来る人は右脳でアウトプットをする人ということになります。
この診断をしておくと、自分のタイプを知った上で、ターゲットの脳の使い方を考えることが可能になります。左脳タイプの人は、右脳タイプのキャッチコピーを思いつきにくいことがあります。そのため、ターゲット層が右脳タイプだと思った時には、意識的に切り替えて右脳的なキャッチコピーを作るといいでしょう。
前述した競合の例では、数字を効果的に使っているため特に左脳的インプットをする人により刺さりやすいタイトルです。
ユーザー心理と「完全一致」のタイトルにブラッシュアップする
そもそも、検索においては「一致」という概念が重要になります。
検索結果から、一つのタイトルを選ぶ時のことをイメージしてください。ユーザーは、数ある検索結果のなかから、自分の置かれている状況、今の心理状態と「完全一致」するタイトルを見つけたときに、「これだ!」とある種感動してクリックしています。
それに対して、タイトルを読んで「説教っぽい」、「考え方が古臭いので自分とは合わないだろう」などと判断されてしまえば、クリックしてくれません。
そこで、ユーザー心理と完全一致させる方法を二つご紹介します。
本質的な悩みを探り当てる
「育児 2歳」のキーワードで検索されることを想定して、タイトルを考えてみましょう。
タイトル:2歳児の育児を乗り越えるために知っておきたい3つのこと
この場合、「育児 2歳」と検索する人は何に悩んでいるのでしょうか。2歳といえば、何をするにもイヤイヤとわめく子供に親自身もイライラ。 それを子供にぶつけてしまうことがあれば、自分にもがっかりして、さらにストレスをためてしまう、そういった状況をどうにか解決できないかと思って検索しているといったことが想像できます。
タイトル After :2歳児のイヤイヤ期。育児でイライラしすぎないための3つの心構え。
そこで上記のようなタイトルに変更することで、「これだ!」とクリックしてくれる確率が高まります。さらにイヤイヤ期という具体的なキーワードを入れることで、別のキーワード流入も見込めます。こういったユーザーの本質的な悩みや心情、本音に気付いた場合には、積極的にキーワードとして含めましょう。
客観的ではなく主観的な表現を使ってユーザーの感情を代弁する
「ながらダイエット 方法」での検索した例を思い出してみましょう。
タイトル:ズボラさんでも効果あり!「ながらダイエット」特集。
このようなタイトルがありました。この、”ズボラさんでも効果あり!”という表現を見ていきます。まずは、この表現に至るまでの過程を振り返っていきましょう。
そもそも、ながらダイエットを検索する人はどのような人でしょうか。家でテレビを見ながら、ゴロゴロしながらできるような「ながらダイエット」を検索しているということは、ダイエットはしたいけど、走ったり、ジムに通ったりするのはちょっと面倒くさい、楽をして痩せたいという心理がある人のはずですよね。
そういう人の事を、”ズボラさん”と呼ぶことで、ターゲットユーザーに、これって自分の事だ。と思ってもらえるような狙いがあったのだと思います。
しかし、「ズボラ」という言葉は、本来自分に対して使う言葉ではなく、「この人ズボラだな」といったように、他人を評価する言葉です。そのため、ユーザーからは距離感のある言葉となってしまいました。
反対に、「面倒くさい」「楽して痩せたい」もしくは、「お腹のお肉をとりたい」というような、自分発信でユーザーの感情がだだ漏れになっているようなタイトルの方が共感されやすく、結果としてクリックにも繋がります。
Before:ズボラさんでも効果あり!
After :寝ながらダイエットで楽痩せ。
いかがでしょうか。勝てるキーワードを検索した際には、「寝ながら ダイエット」が人気だったので、その要素を含めつつ楽に痩せられることをコンパクトにまとめました。
CTRを下げないための3つの注意ポイント
これまでは、CTRを上げるためのテクニックを説明しました。今後は逆に、「これをしてしまうとCTRを下げることに繋がる」という注意ポイントを説明します。どちらも押さえて良いタイトルを作りましょう。
文字数の制限に注意
短い文の中でユーザーに効果的にアピールするために、タイトル・メタディスクリプションで使える字数を知っておきましょう。タイトルは最大全角32文字、メタディスクリプションでは全角50〜120文字が表示されます。
長くしすぎてしまうと、却ってタイトルやメタディスクリプションから内容を判断しにくくなり、CTRを下げる原因となります。この文字数を念頭において修正を行っていきましょう。
ただし、逆に短すぎるとユーザーにタイトルの意図を伝えづらくなってしまうので、32文字に収まりつつ最大限使うように意識してください。
Fの法則を忘れない
競合の検索結果を見ていく際に確認した、Fの法則を思い出してみましょう。ウェブ上でユーザーの視線はFの形に動くというものでした。キーワードは、タイトルの先頭に持ってくるだけでユーザーに認知されやすくなり、結果としてクリックされやすくなります。
競合と比較した際にその差が現れてきますので、忘れずに、文頭にキーワードをいれてタイトルをつけていきましょう。
タイトルでネタバレさせない
タイトルが本文全体の要約となっていないか確認します。この、本文を要約するようなタイトルのつけ方は、雑誌のライティングの際に正しいとされています。しかし、webと雑誌ではユーザーの経験、UXが異なり、同じ方法をとってしまえば、CTRを下げる一因となってしまうのです。
雑誌を読むのであれば、タイトルと本文は同時に読者の目に入ります。そのため、いかに本文全体の内容を一文で表現するのか、インパクトのあるタイトルでまとめあげるのかを考えてタイトルがつけられます。
一方webでは、検索後表示された幾つかのサイトの中から、タイトルを読んで内容を把握し、気になる記事を選んでクリックするというステップに分かれます。
そもそも検索という行為をする時点で、ユーザーはなんらかの問題や疑問を抱えています。そのため、検索結果に表示されたタイトルとディスクリプションを読んで疑問が解消できてしまえば、ユーザーはその先にある記事を読む必要がなくなります。
例えば、以下の2文を比べてみましょう。
Before:休肝日に意味はなかった?!毎日程よく飲むのが一番いい理由。
After:休肝日って効果ある?健康に良いお酒の飲み方を考えるための3つの話
この記事のターゲットは、お酒をよく飲んでいる人で、健康にも気を配ろうとしている人ということになります。
Beforeのタイトルでは、「休肝日に意味はない」「程よく飲むのが一番良い」とタイトルで明言されてしまっています。これ以上本文を読まなくても、「毎日程よく飲むのがいいんだな」という結論が読み取れてしまう訳です。Afterのタイトルのように、本当か嘘かわからない状態で、本文を読んだ後の経験の質を高める必要があります。
タイトルでネタバレをしてしまえば、たとえ競合と比較して必要な情報があるとユーザーに判断されたとしても、結果としてページをクリックされない、つまりCTRが下がることに繋がります。
CTR改善に向けて実践
これまで学んだことを元に、実際に改善していきましょう。
先ほど、ユーザーの主観をもとに「寝ながらダイエットで楽痩せ」という表現を作りました。タイトルは32文字まで表示することができるのでしたね。これまで学んだことをもとに以下のように修正してみました。
Before:ズボラさんでも効果あり!「ながらダイエット特集!」
After :寝ながらダイエットで楽痩せ 1週間で2kg 落とす方法
主観的な表現でユーザーの感情を引き出すことはもちろん、今までチェックしてきたポイントとを組み合わせていくことでより良いタイトルに仕上がりました。
数字の改善状況を確認する
修正したタイトルを公開したら、Search Consoleの検索トラフィック、検索アナリティクスを改めて開き、どの程度変化があったのか確認してみましょう。
少なくとも前述したCTRの平均値と同等の値にすることはできるはずです。もし改善後もCTRが伸びていない場合は、再度調整してください。このとき注意が必要なのは、インパクトのあるキーワードは変えないこと。元のタイトルから変更しなくてもよい部分も当然あり、プラス一言付け加えるだけでグッと良くなることがあることを頭の片隅に置いておきましょう。
調査工数を最小限にするなら。
例えばCTRが平均未満のすべての記事についてCTRを増加させた結果、10000クリック増加したとします。仮にCVRが1%だとすると100コンバージョン増加することになります。
新しく10000クリックされる記事を書くよりもはるかに効果的な施策です。小さい工数で、大きな効果を求める人にこそ、コンテンツの洗練化をお勧めします。
ただ、一つの記事を直すのには時間はかかりませんが、この工程を全ての記事分行っていくとなると、その量は膨大になります。特に、Search Consoleから分析し、その掲載順位に対するCTRの平均値と比較して、平均を下回る記事を見つけていくのは、簡単そうに見えて手間のかかる作業です。
そこで、アクセス解析レポートの自動生成ツールKOBITの新機能を活用してみましょう。
KOBITとは?
提案改善付きのアクセス解析レポートの自動生成ツールです。KOBITでは、Google Analyticsのデータを自動的に分析し、WEBサイトの運営者が必要な情報に絞って改善提案までレポートを作成してくれるサービスとなっています。
11月よりGoogle Analytics だけでなく Search Console 上のデータの自動分析も行う新機能が追加されました。
Search Consoleと連携した新機能とは?
こちらの新機能では、Search Console上で、掲載順位に対してCTRが低いキーワードを抽出します。この機能を利用することで、サイト内のどの記事を直せばいいかが瞬時に分かるため、サイトの改善スピードが大幅に上昇します。
実際に生成されるエクセルデータは、以下4つのタブからできています。
- SEOキーワード一覧
- 改善の優先順位
- 表の見方について
- 掲載順位に対する平均CTR一覧
SEOキーワード一覧のページはこちらのようになっています。
このページでは、そのウェブページに流入のあった1000個のキーワードがクリック順に並べられています。一番上には、掲載順位が10位までのキーワードに関して、全てCTRを平均まで引き上げた場合にどの程度クリック数が増えるのか、改善後のインパクトが可視化されています。
また、1000個のキーワードはそれぞれ以下のように色分けされています。
青
掲載順位が10位以内であり、かつCTRがその順位の平均以上の場合、もしくは掲載順位が10位未満で、CTRが10位のCTR平均よりも高くなっている場合
オレンジ
掲載順位が10位以内で、その順位のCTR平均よりもCTRが低い場合
白
掲載順位が10位未満、かつ10位のCTR平均値よりもCTRが低い場合
つまり、改善の優先順位が高いキーワードがオレンジ色、十分成果が上がっているキーワードが青色に塗られます。
ここまでを自動化できれば、あとは手順に従って改善していくことができます。
Search Consoleを活用したContents Sophistication(コンテンツの洗練化)の効率をあげ、着実にCTRを伸ばしていくためには、手放せないツールとなりそうです。
登録からご利用までのステップは以下の通り。
- 登録情報の入力
- Google Analyticsとの連携
- SEO検索ワード分析サイト一覧ページを開く
- Google Search Consoleとの連携
- レポートを生成したいサイトを選び、SEO検索ワードの分析レポート生成を選択
- 登録した方法でお支払い(1IDあたり月額5000円)
- レポートの生成完了をメールでお知らせ(所要時間は最大30分)
- KOBITのサイトでエクセルをダウンロード
まずは
こちらからKOBITへの登録を行っていきます。
申し込みボタンクリック後の登録画面は、上の画像のようになっています。 氏名、メールアドレス、パスワード、会社名、会社住所を入力します。合わせて、支払い方法をクレジットカード、請求書払いから選択します。
利用規約、個人情報保護方針について一読し、同意するを選択します。
次に、Google Analyticsとの連携を行っていきます。連携を開始するをクリックすると、Googleアカウントのログイン画面に移動します。連携したいGoogle AnalyticsのアカウントのIDとパスワードを入力してログインしてください。
次に、KOBITとの連携を許可します。以下のように表示されますので、許可をクリックします。
KOBITへのユーザー登録とGoogle Analyticsの連携が完了すると、以下のような画面が表示されます。
次に、キーワード検索一覧のレポートを生成するウェブサイトを登録していきます。括弧内のサイトURLに間違いがなければ、「このウェブサイトを登録する」をクリックし、支払い手続きを行います。
KOBIT登録時にクレジットカード払いを選択した場合には、PayPalを利用して決済を完了させます。オレンジ色の「PayPalでお支払い」ボタンをクリックすると、メールアドレス・パスワードの確認画面が表示されます。そこで手続きを行います。エラーが起こった場合には、ブラウザの戻るボタンは使わず、再度時間をおいてログインするなど、表示されたページの指示に従ってください。
支払いが正常に完了すれば、上の画像のように表示されます。 では、実際レポートを生成するために一覧へ移動してみましょう。
レポート一覧へ移動しました。 万が一他のページに移ってしまった場合でも、サイドの「REPORTS」をクリックすれば、レポート一覧のページへたどり着くことができます。
レポート生成ボタンをクリックすると、ページ上部にこのように表示されます。
レポート生成までにかかる時間は最大で30分程度とされています。しかし、実際レポートを作成を試した際には1分足らずでメールが届きました。ページをリロードする、もしくは届いたメールからURLをクリックすると、先ほどのSEOキーワード一覧のページの右下、ダウンロードボタンが青くなっていることがわかります。
右下のダウンロードボタンをクリックすると、レポートがダウンロードされます。 レポートはエクセルファイル形式となっています。
以上でSEOキーワード一覧のレポートを取得するまでのステップは完了です。何時間を費やすことになるSearch Consoleの確認作業を1分ですべて終了することができます。
効率良くコンテンツ洗練化を行い、CTR向上を目指していきましょう。
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