感染症
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禁止されている豚の生レバーでサナダムシ寄生 国内で3年ぶり
2016年10月28日 17時02分
禁止されている豚肉の生レバー(肝臓)を食べたことが原因で、サナダムシの一種、アジア条虫症に感染した患者が、3年ぶりに千葉県で確認されたと国立感染症研究所が明らかにした。
アジア条虫は、豚を中間宿主とし、幼虫が寄生したレバーを生や加熱不十分な状態で食べると感染する。従来、日本には分布しないと考えられていたが、2010年〜2013年にかけて、埼玉県や群馬県など関東の1都4県で、焼肉屋で出されたレバ刺しやユッケを食べた計27人が相次いで発症。2015年6月以降、豚肉を生食用として販売・提供することは禁止されている。
国立感染症研究所によると今年8月、千葉県成田市在住の40歳の日本人男性が、アジア条虫症を発症していたことが医療機関からの報告でわかった。患者は飲食店を経営しており、半年以内に海外への渡航歴がなく、日頃から千葉県内の畜産農家で育てられた豚肉のレバーを生食していたことから、アジア条虫症の感染と断定された。
幼虫が寄生する生肉を食べると、6〜8週間ほどで腸内で成長し、そのころには腹痛や吐き気、下痢などの症状が起きる。成虫が排泄した卵が水や土壌に広がり、そこで作られた野菜を食べることでも感染するが、アジアの流行地域では、感染者の皮膚の下や筋肉、目の中や中枢神経などに幼虫が到達し、失明や転換、けいれんやてんかんの発作を引き起こすことも珍しくない。
国立感染症研究所は、千葉で報告された症例の感染源となった養豚場の特定を急ぐよう指示するとともに、消費者に対しては改めて豚レバーの生食をしないよう訴えている。