将棋棋士の三浦弘行九段(42)が対局中に将棋ソフトを使用した疑惑が浮上し、日本将棋連盟が出場停止処分とした問題で、三浦九段は18日、自らの潔白を主張する文章を、弁護士を通じて報道各社に公表した。「対局中に将棋ソフトを使用していたことは一切ありません」と疑惑を改めて否定。「適正な手続きによる処分とは到底言い難い」と不服を訴えつつ「今後も連盟の調査に最大限協力するつもりです。そのことにより、私にかかった疑惑が晴れると信じています」とつづっている。
文章で三浦九段は、連盟の調査に対し「ノートパソコンやデスクトップパソコン、スマートフォンの全アプリを撮影した画像を提出」したことを明らかにし、「連盟はこれらの資料を精査することなく、一方的に私に出場停止処分を下しました」としている。また、連盟に対し、離席が多いことやコンピューターとの一致率が高いことを示す証拠を書面により提出することを求めたが「連盟からはこれらの資料の開示はなされていません」としている。
離席の理由については、「休憩室で横になるなど体を休めつつ次の指し手を考えていたり、会館内のトイレに赴いていただけ」などと主張。将棋ソフトを使って対局前に研究を行っていたとし、「私の指し手がコンピュータと一致率が高い部分があったとしても、何も不思議なことではないと考えています」と説明した。【最上聡】