トラウマってこういうのを言うんだろうな~って10数年たってから気付いたので。
女子の色んなグループに顔を出しては特に追い出されることもなく、歓迎されていた。
誰かと一緒に何かをするのが好きだったわけではなかったけど、自由でも許されるくらいの人望があったのだ。
それはひとえに自分自身が「人間という存在を好き」だったからなんだろうな、と今は思う。
コミュニティが広がったので当たり前なんだろうけど、どうしてだか前と同じように人を信じられなくなったのだ。
どうしてだろうなぁとずっと謎だったのだけれど、最近になってもしかして中3の頃にあったある出来事が起因しているのではないのかなぁと思い始めた。
もう随分と昔のことなので特にぼやかしたりもせず全部書いていきます。
幼稚園の頃からピアノを習っていて、音楽は好きだったし楽器に触れたり歌をうたうことも好きだったから必然とも言える。(部活は吹奏楽とかじゃなかったんだけど)
その選択科目の生徒たちで、とある合唱コンクールに出よう!という話が出た。
自由曲は私ともう1人同じくらいのレベルの女子が立候補していた。
自由曲に上げられていた曲は私がとても好きな曲で、なんとしても受かりたい!という一心で曲が決まった瞬間からずっとずっと練習していた。
大好きなこの曲を大きい場所で弾けるんだ!という気持ちでいっぱいだった。
でも、そんな気持ちはすぐに地に落とされる。
課題曲、自由曲ともに伴奏が決まって練習もすすめていたある日、選択科目の授業中音楽教師がこんなことをいい出した。
確かに難しい曲だった。
でも皆一生懸命練習していたし、もうコンクールまではそう時間も多くなかった。
なのに突然。
本気でコンクールの優勝を目指しているわけでもないので、先生が言うなら…という空気で自由曲は虚しくも別のものに差し替えられてしまった。
まぁ仕方ない、でも頑張ろう…と思った矢先に更に耳を疑う言葉。
確かに曲が変わったから、伴奏も決め直すのは当たり前なのかもしれない…。
そう思って私は新しい曲の練習をはじめた。
そして運命の日。
先生は「私は後ろを向いているから、どちらが弾いたかわからないようにしています」と言った。
じゃんけんをして、私が先に弾く。
練習したとおりに弾けた。
頑張った、やるだけやった!という気持ちでピアノの前から立ち上がる。
次に彼女が弾いた。
譜面とリズムが明らかに違う箇所がある…誰が聞いても明白なリズムのズレかた。
まぁでも、結果は私の不合格。
その時は別に泣いたりもしなかったし、友達にダメだった~と軽く言える程度だった。
でも私は知ってる。
先生とは非常に仲が良かったこと。
そういうことだよね。
って今ならわかるよ。
多分そのあたりからだったと思う。
努力しても、どうしようもなくない?って思い始めたの。
人から期待されると、一気にやる気がなくなるの。
あなたならやればできるよって言われる。
すごいね、さすがだね、よくできたねって言われる。
全部気持ち悪い。
でも、こんなこと10数年も引きずってる自分が一番気持ち悪い。
何かを努力しようとして、他人から評価される時にいつもいつもいつもこのことが頭によぎる。
期待してもいないのに期待してるって言うな。
何も知らないのに分かった風にできるよって無責任なことを言うな。
あなただからできるんだよ!って私が頑張ったことも知らずに言うな。
努力しているところを見せるのも、見せて褒めてもらうのも苦手で。
誰かに媚びたりするのも苦手で。
こんなんじゃ、まぁトラウマ以前にこうなってもしょうがなかったのかな。