2016-10-18

トラウマの話

トラウマってこういうのを言うんだろうな~って10数年たってから気付いたので。

私は小中学生時代、とても活発で友達も多かったほうだ。

女子の色んなグループに顔を出しては特に追い出されることもなく、歓迎されていた。

誰かと一緒に何かをするのが好きだったわけではなかったけど、自由でも許されるくらいの人望があったのだ。

それはひとえに自分自身が「人間という存在を好き」だったからなんだろうな、と今は思う。

しか高校にいってソレは崩壊した。

コミュニティが広がったので当たり前なんだろうけど、どうしてだか前と同じように人を信じられなくなったのだ。

どうしてだろうなぁとずっと謎だったのだけれど、最近になってもしかして中3の頃にあったある出来事が起因しているのではないのかなぁと思い始めた。

もう随分と昔のことなので特にぼやかしたりもせず全部書いていきます

中学3年生の頃、私は選択科目で音楽を取っていた。

幼稚園の頃からピアノを習っていて、音楽は好きだったし楽器に触れたり歌をうたうことも好きだったか必然とも言える。(部活吹奏楽とかじゃなかったんだけど)

その選択科目の生徒たちで、とある合唱コンクールに出よう!という話が出た。

合唱コンクールは基本決められた課題曲自由曲の2曲編成。

まり伴奏は2人になる。

1人は誰もが認めるピアノの上手い生徒が課題曲に。

自由曲は私ともう1人同じくらいのレベル女子立候補していた。

自由曲に上げられていた曲は私がとても好きな曲で、なんとしても受かりたい!という一心で曲が決まった瞬間からずっとずっと練習していた。

そして自由曲の伴奏オーディション

教室で全員が見守る中私と彼女が順番に伴奏演奏していく。

結果は私の合格。嬉しかったし、努力が報われた気がした。

大好きなこの曲を大きい場所で弾けるんだ!という気持ちでいっぱいだった。

でも、そんな気持ちはすぐに地に落とされる。

課題曲自由曲ともに伴奏が決まって練習もすすめていたある日、選択科目の授業中音楽教師がこんなことをいい出した。

自由曲に決まっていた曲が難しいので、別の曲にしましょう」

確かに難しい曲だった。

でも皆一生懸命練習していたし、もうコンクールまではそう時間も多くなかった。

なのに突然。

本気でコンクールの優勝を目指しているわけでもないので、先生が言うなら…という空気自由曲は虚しくも別のもの差し替えられてしまった。

まぁ仕方ない、でも頑張ろう…と思った矢先に更に耳を疑う言葉

自由曲が変更になったので、もう一度伴奏を決めましょう」

確かに曲が変わったから、伴奏も決め直すのは当たり前なのかもしれない…。

そう思って私は新しい曲の練習をはじめた。

もちろん、今回だって絶対に受かるという気持ちで。

そして運命の日。

放課後、私と彼女、そして先生だけの音楽室。

先生は「私は後ろを向いているから、どちらが弾いたかからないようにしています」と言った。

じゃんけんをして、私が先に弾く。

練習したとおりに弾けた。

頑張った、やるだけやった!という気持ちピアノの前から立ち上がる。

次に彼女が弾いた。

譜面リズムが明らかに違う箇所がある…誰が聞いても明白なリズムのズレかた。

「これはいける」そう思った。今考えると傲慢だな。

まぁでも、結果は私の不合格

彼女伴奏を弾くことになった。

その時は別に泣いたりもしなかったし、友達ダメだった~と軽く言える程度だった。

でも私は知ってる。

彼女が、最初伴奏を決める試験のあと大泣きしていたこと。

先生がその姿を見ていたこと。

彼女は、先生顧問をする吹奏楽部部員だったこと。

先生とは非常に仲が良かったこと。

そういうことだよね。

って今ならわかるよ。

多分そのあたりからだったと思う。

努力しても、どうしようもなくない?って思い始めたの。

から期待されると、一気にやる気がなくなるの。

あなたならやればできるよって言われる。

あなたに任せれば大丈夫だよねって言われる。

すごいね、さすがだね、よくできたねって言われる。

全部気持ち悪い。

でも、こんなこと10数年も引きずってる自分が一番気持ち悪い。

先生名前も、彼女名前ももう覚えてないのに。

何かを努力しようとして、他人から評価される時にいつもいつもいつもこのことが頭によぎる。

人間っていう存在が嫌いになって一切信じられなくなった。

期待してもいないのに期待してるって言うな。

何も知らないのに分かった風にできるよって無責任なことを言うな。

あなたからできるんだよ!って私が頑張ったことも知らずに言うな。

最後には努力した人が報われるなんて嘘を言うな。

努力しているところを見せるのも、見せて褒めてもらうのも苦手で。

誰かに媚びたりするのも苦手で。

自分の得意なところをアピールするのも苦手。

こんなんじゃ、まぁトラウマ以前にこうなってもしょうがなかったのかな。

でもあの出来事は多分今後も努力しよう、と思うたびに私を苦しめる。

努力しても無駄、でも努力したい、がんばりたい、の狭間で、今日も苦しみながら生きてる。

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