日本の空を支えるJALとANA。両社はわたしたちにとって一番身近なエアラインであることは言うまでもありません。今回は、その両社のマイレージを同時に貯める方法、とくに、JALマイルを最高レートで貯める条件についてご紹介したいと思います。
*本記事は1万字を超える分量なのでご注意ください。
目次
- 大量マイルを貯める仕組み:ポイントサイト
- docomo回線の有無で交換レートが変わる
- JALマイルを生み出すdポイントルート
- dポイントとは?
- JALマイルのソラチカ? dポイントルート
- 最高レート0.625倍でJALマイル化する方法
- dポイント増量キャンペーン対象ポイントサイト
- .moneyクーポンを利用してハピタスポイントを貯めておく
- dポイントルート・交換スケジュール
- dポイントをJALマイルへ交換する際の手順
- ドコモ回線/dポイントがない場合はドットマネールートを使う
- ドットマネールートの交換スケジュール
- dポイントルート/ドットマネールートのJALマイル獲得コストは?
- dポイントルートをJGC修行に使う是非は?
- 18~24万JALマイルを特典航空券と交換すると、どこに行ける?
- JALマイラーとANAマイラーは共存できるのか?
- まとめ:陸で貯めるJALマイル……意外とありかも?
- おすすめ記事
本題に入る前に、何点かお断りをさせてください。これまで当ブログではANAマイルの貯め方についてお伝えしてきたので、冒頭でも触れましたが、今回の記事はJALマイルの解説に重点を置いています。また、可能であれば両方のマイルをいかにして同時に、かつ効率的に貯めるかについて考察しています。その結果、いわゆる陸マイラーとしても、かなり難易度の高い内容となっています。
そこでまず、JALとANA両方のマイルを貯めるにあたって考えられるパターンとその難易度について整理してみたいと思います。両社のマイレージを貯める際、おおまかに言えばこのような分類が可能ではないでしょうか。下にいくほど難易度が高くなります。
- JALでもANAでも、とくにこだわりなく大量マイルを貯めたい
- ANAマイルを大量に貯めたい
- JALマイルを大量に貯めたい
- JALマイルとANAマイルを同時に大量に貯めたい
わたし自身の例でいえば、もっとも難易度の高いパターン4を実行しています。2017年は、最低でも40万ANAマイルと24万JALマイルが貯まることが確実となったため、今回の記事を書くことにしました。
やはり何事も実体験を元にしないと説得力がないですからね。理論的には間違いないだろうと思っていたのですが、勘違いや規約の読み違え等もありえますので、「確認しないで記事にするわけにはいかないな」と、JALマイルが加算されるまで、首を長くして待っていました。数日前、ようやく最初のJALマイルがふり込まれたのを見たときは、正直ホッとしました(笑)。
さて、話を戻すと、パターン1「JALでもANAでもどっちでもいい」派、つまりとくにこだわりのない方へ注意があります。まず、ANAから貯めてください! このブログでは今まで、ANAのマイレージを貯める方法を重点的にご紹介してきました。「年間30万ANAマイルの貯め方」と題して、記事もまとめています。JALの前に、そちらを熟読して、マスターしてください。
▲ANA関連記事のまとめリンクです
「JALから貯めちゃだめなの? どうして?」
もちろん、だめということはありません。ただJALマイルの場合、ANAと比較すると、大量に貯めるにあたっては、さまざまな制約や条件があります。冒頭にも書きましたが、マイル道というものがあるならば、完全に上級者向けの内容となってしまうのです。
具体的に見てみましょう。マイルの元手となる10,000円相当のポイント、いわば「ポイント原資」をもっているとします。これをそれぞれANAとJALに交換すると……
・ANAマイル
10,000PT → 9,000マイル
・JALマイル
10,000PT → 6,250マイル
一目瞭然、ANAを貯める方がずっと簡単で、効率的です。JALマイルに関しては、ANAを貯められるようになってからで十分なんです。
大量マイルを貯める仕組み:ポイントサイト
ではそもそも、マイルはどう貯めたらいいのか。詳しくは「ANAマイルの貯め方」の方に詳しく書いてありますので、ここではざっくりと説明します。すでにANAマイルやソラチカルートについて理解されている方は、次の見出しまで読み飛ばしていただいてけっこうです。
ANAでもJALでも、鍵となるのは「ポイントサイト」です。一般にマイルを貯める方法としてあげられる「クレジットカード決済」と「フライトマイル」では、ごくごくわずかなマイルしか貯まりません。あるいは数百万円~数千万円という単位のお金を投入する必要があります。それと比べると、ポイントサイト経由のマイル獲得術はほぼ元手はかかりません。数千円の出費で10万マイル貯めることも容易です。
従来の手法であるカード決済とフライトマイルについて、どれほどのマイルが貯まるのか見てみましょう。
・クレジットカード決済(還元率1%の場合)
100万円決済=10,000マイル
・フライトマイル JAL 東京-ニューヨーク往復
区間マイル6,723×2=13,446マイル
つまり、この記事の趣旨である24万JALマイルを従来の方法で獲得するには……
・クレジットカード決済
100万円×24=2,400万円
・フライトマイル
24万÷13,446=17.8回
クレジットカードなら2,400万円の決済、フライトなら東京-ニューヨーク18往復が必要となります。どちらも仕事で使う人でもなければ、とてもではないですが無理ですよね。そこでポイントサイトを活用します。ほぼ元手をかけずに数万〜数十万マイルを獲得できるのです。嘘みたいな話ですが、例えば、この記事でひと月の獲得マイル実績を公開していますので、ご覧になってみてください。どのサイトを活用するかの目安にもなるかと思います。
docomo回線の有無で交換レートが変わる
JALマイルを貯めるにあたっては、ドコモのポイント制度である「dポイント」を活用します。その際、docomo回線を契約しているか否かは、大きな意味を持ちます。docomo回線をお持ちでない場合は、JALマイルへの交換レートが落ちてしまいます。先ほどと同じ、原資となる10,000円分のポイントを持っている例では、次のようになります。
・docomo回線あり
10,000P → 6,250JALマイル
・docomo回線なし
10,000P → 5,200JALマイル
ドコモの回線をお持ちでない場合は、1年間で貯まる額は187,200JALマイルです。それ以上加算することも不可能というわけではないのですが、この値がひとつの目安にはなると思います。まあ、約19万マイルだけでも、大いに使い道はあるんですけどね。
あらためて、ここまでの注意点をまとめてみます。
- ポイントサイトの利用は大前提
- まずANAマイルの貯め方、ソラチカルートをマスターすること
- 最高レートでJALマイルを獲得するにはdocomo回線が必要
おそらく、ANAマイルを貯めたことのない方には、上記3点の意味がよくわからないと思います。「ポイントサイトって何? ソラチカルートって? 交換レートって?」
ふだんは初心者の方にもなるべくわかりやすい記事を書くように心がけているのですが、今回はあえて突き放す形で書きます。というのは、先にANAマイルの貯め方を勉強しないと、結果的に読者の方が損をする可能性がきわめて高いからです。
そして、ANAマイルを貯める際に学べることは、JALにおいても絶対に必要な、いわば基礎知識だからです。ポイントを貯める方法はANAもJALも共通しており、出口の部分が異なるに過ぎません。マイルやポイントサイトについて「今から始めよう、貯めてみよう」という方は、ぜひ「30万ANAマイルの貯め方①」からお読みになってください。
JALマイルを生み出すdポイントルート
長々とすみません、ではようやく本題です。なんだか、ここまで散々脅してしまいましたが(笑)、ANAのソラチルートをマスターしている方にとっては、JALマイルの貯め方は大して難しい話ではありません。まずはドコモ回線を保有しているケースを見ていきましょう。ANAのソラチカルートに対して、JALのdポイントルートとでも言えばよいでしょうか。
dポイントルートの交換手順は次の通りです。
- 原資となる384,000ポイントを貯め、1.25倍のレートでdポイントへ移行する
- dポイントからJALへ毎月一回、0.5倍のレートで40,000ポイントを移行する
こうして見るとずいぶん単純ですね。一番のくせ者は「1.25倍」の部分です。なぜなら25%分のボーナスがつくのは一年のうちで、キャンペーンが適用になる限られた期間のみだからです。それが、あとで触れるdポイント25%増量キャンペーンです。
dポイントとは?
まず、dポイントについて詳しく見てみます。ドコモが運営しているポイントシステムで、かつては「ドコモポイント」と呼ばれていました。「dポイント」への改称とともに、ドコモ以外の加盟店でも使用可能な、より汎用的なポイントサービスになったんですね。
1dポイント=1円の価値があり、利用・提携先には次のようなサービスがそろっています。
ローソン、マクドナルド、メルカリ――そしてJALのロゴもありますね。続いて、dポイントをJALマイルに交換する際の条件を見てみましょう。
JALマイルのソラチカ? dポイントルート
ANAマイルを貯める場合、ソラチカがなくては話になりませんが、JALマイルにおいては、ドコモのdポイントがそれと非常に似た役割を果たします。
月間移行上限 | 交換レート | 交換日数 | |
---|---|---|---|
dポイント |
40,000dポイント (20,000JALマイル) |
0.5 | 1〜2ヶ月 |
ソラチカ |
20,000メトロポイント (18,000ANAマイル) |
0.9 | 1〜2ヶ月 |
月間の移行上限がある点など、ソラチカとそっくりですよね。dポイント→JALの月間交換上限は、40,000dポイント=20,000JALマイルです。20,000×12ヶ月=240,000マイルですから、この記事は「一年間で24万JALマイルを貯める方法」としました。
しかし、このdポイント→JALマイルの交換手続きには、ひとつ条件があります。冒頭で書いたように、「ドコモ回線を保有していること」が必須です。dポイントクラブは誰でも入会可能ですし、年会費等もありませんが、JALマイルやPontaポイントへdポイントを移すには、ドコモの携帯回線契約が必要となります。他キャリア、あるいはMVNO運用の方には厳しいですが、どうにもなりません。
最高レート0.625倍でJALマイル化する方法
ソラチカルートでは0.9倍でポイント原資をANAマイル化できることは広く知られています。いつまで続くかわかりませんが、この圧倒的な高レートがANAマイル、ひいてはANAマイラーの爆発的な増加につながっていることは間違いありません。
一方、JALの場合はポイントを移しても0.5倍、つまり半減してしまうというのがこれまでの定説でした。上の比較表にもある通り、dポイントからJALへの移行自体は、今でも0.5倍のレートです。しかしポイントサイト→dポイントの25%増量キャンペーンを使うことで、これを0.625倍まで引き上げることが可能です。
▲公式サイト
dポイントルートをフルに活用し、上限である24万JALマイルを貯めるには、本来、原資となるポイントが40,000×12ヶ月=480,000ポイント必要です。48万円分ですから、なかなかしんどいですよね。しかしdポイント25%増量キャンペーンを使えば、これを384,000ポイントにまで圧縮できます。
dポイントの25%増量キャンペーンはここのところ毎年開かれています。ポイントサイト→dポイントへ交換すると、25%のボーナスがつきます。このキャンペーン中に、一気にdポイントへの交換を終えてしまうことで、0.625倍の高レートを実現できます。
・ポイント原資
384,000PT
↓
・dポイントへ交換(+25%増量)
480,000PT
↓
・JALマイル交換
240,000マイル
本来は480,000必要なポイント原資が、384,000で足りる。これは言う間でもありませんが、大変大きな違いです。たとえばハピタスの移行上限は月間3万ポイントですから、年間では360,000ポイント。わずかな不足分はゲットマネーやポニー、ポイントタウンなど、他サイトでまかなえば十分達成可能です。
dポイント増量キャンペーン対象ポイントサイト
dポイント25%増量キャンペーンの対象となっている6つのポイントサイトを見てます。なおそれぞれのサイトによって、キャンペーン適用期間に違いがある点にも注意が必要です。
陸マイラーにはなじみの深いポイントタウンがありますね。ポイントタウンについてはこちらの記事を書いたのでご覧ください。ポイントタウン以外で他に目を引くのはドットマネーとネットマイル、そしてGポイントです。
▲ポイントタウンについてはこちらの記事をどうぞ
ドットマネー
ドットマネーはきわめて汎用性の高いポイント中継サイトで、ハピタスだけでなく、ポニー、ちょびりっち、モッピー等、有力ポイントサイトからポイントを移行できます。PEXにかわり、ANA陸マイラーにとっても御用達サイトとなったので、すでに多くの方がご存知かと思います。ただし、ドットマネーには有効期限半年間という弱点が存在します。これを回避する方法は後述します。
Get Money! →ネットマイル
これもまた定番ポイントサイトのひとつであるGet Money!からは、Net Mile経由でポイントを移行可能です(注意! ハピタスとポニーからもネットマイルへ移行可能ですが、交換レートがいちじるしく悪いので、使わないようにしましょう)。
Get Money!を使う際の注意点
今回、私自身はGet Moneyから80,000ポイント=50,000JALマイル分移行したのですが、その経験から、ここで注意を。ゲットマネーでは、1万円相当のポイントしか一度に交換できません。しかもそれが完了するまで、次の申請はできないんです。移行完了まで1週間程度かかるので、数万ポイントを移すとなると、かなり時間がかかることを忘れないでください。
Gポイント
Gポイントを取り上げたのは、陸マイラーの多くが保有しているであろう三井住友ANAワイドゴールドカードのポイントを、Gポイント経由でdポイントに移行できるからです。 このANAワイドゴールドは条件次第ではANAカードとしてほぼ最高の還元率を誇りますし、SFC資格を載せている方も多いでしょう。
ただし、dポイントルートに交換するとしても、ボーナスポイントの方だけにしてください。1P=10ANAマイルに交換できる通常ポイントを投入するのはあまりにもったいないです。この辺はソラチカルートと同じ話なので、分かりやすいとは思いますが。
以上の各ルートをまとめると、次のようになります。
わたしの場合ですが、ハピタスやポイントタウン、ゲットマネー、ポニー、ちょびリッチ等の各種ポイントサイトからdポイントへ交換し、24万JALマイルの原資となる384,000dポイントを積み立て終えました。あとは順次交換していくだけで、すでにそのサイクルに入っています。ANAで例えるなら、ソラチカのメトロポイントが渋滞を起こしており、あとは毎月交換するだけという状態です。
もう今年はキャンペーンの終わりも近いので、多くの読者の方にとっては、2017年のキャンペーンを利用する形になるかと思われます。「キャンペーンなんて一度きりじゃないの?」と思われるかもしれませんが、この増量キャンペーン、実はドコモポイントの時代から、毎年開催されているdocomoの恒例行事なんです。
したがって、来年以降も開催される確率は相当高いと思います。もし開催されなかったら、…ごめんなさい(笑)。その場合、docomo回線を持っていない方と同様、年間で187,200JALマイルを貯めることになります。
.moneyクーポンを利用してハピタスポイントを貯めておく
ポイントタウンやちょびリッチ、ゲットマネーなどで十分なポイントを得ている方なら問題ないでしょうが、多くの方はやはりハピタスでのポイント獲得が多いだろうと思うので、次の25%増量キャンペーンが開始されるまでの一年の間に、原資となるdポイントを積み立てる方法について解説します。
先ほども述べた通り、dポイントへ交換する際に25%のボーナスがつくのは、一年のうちで、夏から秋にかけての2ヶ月程度しかありません。すると、ハピタスとドットマネーを使う上で、次のような問題が出てきます。
- ハピタスは月間3万ポイントしか移行できない
- ドットマネーのポイント有効期限は半年間しかない
つまり、ハピタスからドットマネーに移行しても、半年後には失効してしまうんですね。したがって25%増量キャンペーンには半年分、30000×6=180,000ポイントしか投入できません。これでは180,000×0.625=112,500JALマイルしか貯めることができません。
これをハピタスポイント一年分、まるごと移行する方法があります。
こちらの記事でご紹介したとおり、ハピタス→ドットマネーの移行には、ドットマネーギフトコードという1クッションが入ります。そしてこのギフトコード、有効期限が2年間あります。ギフトコードのまま保持しておけば、2年の間で好きなときにドットマネーポイントに移行できるんですね。25%増量キャンペーンの開催期間中に一気に交換することが可能です。
毎月3万ハピタスポイントを確保しつつ、有効期限半年というドットマネーの短所をおぎなう技です。もちろん、ポイントタウンやモッピー等、他サイトのポイントで384,000ポイント貯められるなら、この形にこだわる必要はありません。
dポイントルート・交換スケジュール
dポイントルートの最終的なスケジュールに関しては、まだ確認中ですが、最初の交換作業が完了したので、おおよその所が見えてきました。
▲まず8月初旬にdポイントへ交換
▲9/10にdポイントに反映。9/12に40,000ポイントをJALへ移行
▲10/10にJALへ20,000マイル移行完了
- 8月8日 40,000 ポイント→40,000dポイント移行手続き
- 9月10日 40,000 dポイント移行完了
- 9月12日 40,000 dポイント→20,000JALマイル交換手続き
- 10月10日 20,000 JALマイル交換完了
dポイントが絡む交換作業は毎月10日に一斉に処理・反映されているのはほぼ間違いないと思います。ソラチカルートと似ていますね。ポイント原資をdポイントへ交換するのにひと月、dポイントからJALマイルへの移行にひと月。あわせると、最短で2ヶ月となります。
▲9月分も利用日に関係なく、翌月10日に反映されている
毎月10日前後に40,000dポイントをJALマイルへ移行すれば、翌月10日には20,000マイルが加算されます。ますますソラチカルートにそっくりですね。
dポイント25%増量分付与のタイミング
25%分のボーナスは、dポイントへ通常ポイントを交換してから1〜2ヶ月後の付与となっています。即時には反映されないので、知らないと「え、増えてないんだけど!?」となってしまうので、ご注意を。
また、このような増量キャンペーンでありがちなのが、通常のポイントとは違って、有効期限が極端に短かったり、交換対象が限られるケースです。そうです、楽○などがよく使う手です! dポイントにも「期間限定ポイント」があるので心配だったのですが、増量分も通常ポイントであることが確認できましたので、問題なくJALマイルへ移行できました。
なお、勘違いされている方がたまにいるのですが、ポイントタウンやドットマネーからdポイントへ交換する際は、ドコモ回線を持っていなくても、25%ボーナスがつきます。問題はその先で、dポイント→JALの交換なんです。これがドコモ回線を保有していないとできません。
dポイントをJALマイルへ交換する際の手順
次に、ポイントの実際の移行方法を解説します。まずおさらいですが、dポイント→JALマイルの移行には以下の条件があります。
- 月間移行上限 40,000dポイント
- 交換レート 0.5倍
- JALマイル換算 20,000マイル
dポイントのサイトから交換を申し込む際、5,000dポイントが一口となります。したがって、月間上限40,000dポイントを移行する場合には「数量:8」と入力しましょう。うーん、ちょっとややこしい。
ドコモ回線/dポイントがない場合はドットマネールートを使う
ここからは、ドコモ回線を持っていない方の場合です。こちらはすっきりとしたルートです。ハピタスでもちょびリッチでもPONEYでも、とにかくドットマネーを経由するだけ。
単純明快ですね。交換レートは0.52倍。ドットマネーだけの高レートになります。とくにハピタスに着目した場合、このドットマネールートが開通するまではPex経由の0.5倍ルートしかなかったので、若干ですがレートが改善されたことになります。
毎月3万ポイントの原資があるなら187,200JALマイル、dポイントルートと同じく一年間で 384,000ポイントの原資を確保できる場合は、199,680JALマイルとなります。そしてこのルートのよいところは、通年いつでも利用できる点です。dポイントのように、キャンペーン期間に縛られることがありません。
ドットマネールートの交換スケジュール
1~15日申請分は申請月の下旬頃、16~末日申請分は翌月の上旬頃となります
これはdポイントルートやソラチカルートと比較すると、かなり早いですね。わたしはちょびリッチ・ポイントを移したのですが、2週間程度で完了しました。
以上がドコモ回線を持っている場合とそうでない場合、それぞれ最高レートを適用した際のJALマイルの貯め方でした。
dポイントルート/ドットマネールートのJALマイル獲得コストは?
dポイントルート/ドットマネールートのマイル単価を出してみましょう。ここでは1JALマイルを獲得するのにいくらかかったのか?というコスト計算になります。
まずはdポイントルート。
384,000÷240,000=1.6円
続いてドットマネールート。
360,000÷187,200=1.92円
いずれにしても、マイル獲得コストは2円を切っていますので、上々ではないでしょうか。そしてマイレージの価値は、ビジネスクラスあるいはファーストクラスで海外特典航空券を発行した場合に最大化できることは、以前ANAの例でご紹介しました。
では、JALのニューヨーク直行便を発券した際のマイル単価を調べてみます。
・ファーストクラス
運賃 1,928,000
必要マイル 140,000
マイル単価 13.7
・ビジネスクラス(最安価格)
運賃 504,000
必要マイル 100,000
マイル単価 5.04
2円足らずで獲得したマイルを5~13円の価値で使えるわけですから、 十分元が取れていますね。 単純な話、36万円~38万4千円を使っても、ビジネスクラス往復便の最安価格帯すら購入できません。そもそも、懐をほとんど痛めずに貯めたポイントサイトのポイントを使うわけですから、実質的なマイル獲得コストを1円以下、場合によっては0円におさえることさえ可能です。
dポイントルートをJGC修行に使う是非は?
コストといえば、わたしは現在ANAの上級会員となるべくSFC修行中なのですが、ANAマイルをSkyコインに交換することで、 総額70万円程の費用のほとんどを支払うことなくすんでいます。JALマイルでも同様の手法が使えるでしょうか?ANAのSkyコインに相当するのはJALのE-JALポイントです。ここを考察してみましょう。
JALマイル→E-JALポイントの交換レートは常に1.5倍です。ということは、dポイントルートを使う場合、
384,000×0.625×1.5=360,000
ダメですね。もともとの保有ポイントを下回ってしまいました(0.9375倍となる)。ドットマネールートだと、当然、さらに悪化します。これならポイント原資をそのまま用いてチケットなりツアーなりを購入する方がお得です。残念ながら、JGC修行においてソラチカルート→Skyコインのような使い方はできません。
18~24万JALマイルを特典航空券と交換すると、どこに行ける?
JALマイレージの海外特典航空券について、ANAとの比較つきでまとめてみました。プレミアムエコノミーだけのマイルが設定されているのはJALの特徴ですね。
JAL | ANA | ||||
---|---|---|---|---|---|
行き先 | クラス | 通年 | ローシーズン | レギュラーシーズン | ハイシーズン |
韓国 | エコノミークラス | 15,000 | 12,000 | 15,000 | 18,000 |
ビジネスクラス | 36,000 | 25,000 | 30,000 | 33,000 | |
ファーストクラス | 60,000 | - | - | - | |
アジア1 | エコノミークラス | 20,000 | 17,000 | 20,000 | 23,000 |
プレミアムエコノミークラス*3 | 30,000 | - | - | - | |
ビジネスクラス | 48,000 | 35,000 | 40,000 | 43,000 | |
ファーストクラス | 72,000 | - | - | - | |
グアム | エコノミークラス | 20,000 | - | - | - |
ビジネスクラス | 45,000 | - | - | - | |
ファーストクラス | 72,000 | - | - | - | |
アジア2 | エコノミークラス | 20,000 | 30,000 | 35,000 | 38,000 |
プレミアムエコノミークラス | 50,000 | - | - | - | |
ビジネスクラス | 80,000 | 55,000 | 60,000 | 63,000 | |
ファーストクラス | 100,000 | 105,000 | 105,000 | 114,000 | |
オセアニア | エコノミークラス | 40,000 | 37,000 | 45,000 | 50,000 |
プレミアムエコノミークラス*3 | 50,000 | - | - | - | |
ビジネスクラス | 80,000 | 65,000 | 75,000 | 80,000 | |
ファーストクラス | 100,000 | - | - | - | |
ロシア | エコノミークラス | 40,000 | - | - | - |
プレミアムエコノミークラス*3 | 50,000 | - | - | - | |
ビジネスクラス | 80,000 | - | - | - | |
ファーストクラス | 100,000 | - | - | - | |
ヨーロッパ | エコノミークラス | 55,000 | 45,000 | 55,000 | 60,000 |
プレミアムエコノミークラス*3 | 70,000 | - | - | - | |
ビジネスクラス | 110,000 | 80,000 | 90,000 | 95,000 | |
ファーストクラス | 160,000 | 165,000 | 165,000 | 180,000 | |
ハワイ | エコノミークラス | 40,000 | 35,000 | 40,000 | 43,000 |
プレミアムエコノミークラス*3 | 60,000 | - | - | - | |
ビジネスクラス | 80,000 | 60,000 | 65,000 | 68,000 | |
ファーストクラス | 100,000 | - | - | - | |
北米 | エコノミークラス | 50,000 | 40,000 | 50,000 | 55,000 |
プレミアムエコノミークラス*3 | 65,000 | - | - | - | |
ビジネスクラス | 100,000 | 75,000 | 85,000 | 90,000 | |
ファーストクラス | 140,000 | 150,000 | 150,000 | 165,000 |
アジア1:広州、上海、台北、大連、高雄、天津、北京、香港、マニラ
アジア2:クアラルンプール、ジャカルタ、シンガポール、デリー、ハノイ、バンコク、ホーチミンシティ
緑:最小マイル 茶:最多マイル
通年で同じマイル数のJALとシーズンによって変動するANA
JALとANAが直接競合する路線・クラス全17ケースで比較した場合、13ケースでANA・ローシーズンが最小マイル数で発券できます。とはいえこれはローシーズンが設定されているのですから当然の話ですね。その裏返しとして、ANA・ハイシーズンがもっともマイル数を必要とするケースが10件あります。これは通年で同じマイル数のJALと、時期によって安く、あるいは高くなるANAと、一長一短と言えるでしょう。
JALの優位性のひとつは路線の豊富さで、グアムとロシアにはANA直行便は飛んでいません。また、長距離路線の東南アジア、ヨーロッパ、北米路線のファーストクラスでは、いずれもJALの方が必要マイル数が少なく設定されています。反対に、ビジネスクラスの場合はANAの方がお得となっています。うまく使い分けたいものですね。
日本人に大人気のハワイ路線は、もともとJALの独壇場とされています。ファーストクラスも備えたA380の投入によりANAの巻き返しが始まったと言われますが、マイル特典という観点からすれば、ANAのハワイ路線はまさに最激戦区。もっとも特典航空券が取りにくい路線として知られています。それと比べれば陸マイラーの少ないJALのほうが容易に抑えられるようです(少なくとも今はまだ)。なお、JALのホノルル路線のファーストクラスは、年末年始のみの期間限定の設定となります。
ANAとの比較はともかくとして、18~24万マイルがあれば、最長距離のニューヨークやロンドンへのファーストクラス往復が可能です。これだけでも、多いに貯める意味はあると思います。
JALマイラーとANAマイラーは共存できるのか?
実際にJALマイルとANAマイルを貯めるにあたって、べつに一人で両方を貯めなければならないというルールもないんですよね。ご夫婦や親兄弟など、家族で陸マイラー活動をされている方も多いと思います。その場合はかなり楽に貯められるでしょう。
ANAのTポイントルートと同様、いくらでもポイントをつぎ込めるのであれば、18万や24万マイルに限定されず、好きなだけJALマイルを貯めることは可能ですが、それはやはり現実的とは思えません。ひとりで貯められるポイントを毎月3万ポイント程度と仮定して、一年間の獲得シミュレーションを見てみましょう。
・夫婦や親子など家族ふたりで貯める場合
夫や親
ハピタスを利用
30,000×12=360,000→276,000ANAマイル
+
妻や子
ポイントタウン、ゲットマネー、ポニー等を利用
32,000×12=384,000→240,000JALマイル
このように同一世帯でそれぞれがANAとJALのマイレージを貯めるのは、アライアンスや就航路線、特典航空券の活用など、さまざまな面で選択肢が広がるのでとてもよい方法かと思います。マイルも合算して使用できますしね。
ひとりでマイルを貯める場合でも、効率のよいソラチカルートで月間上限の18,000ANAマイルを貯め、余った1万ポイントをJALに回すのは悪くないと思います。1万ポイントをTポイントルートでANAマイルにしても半減してしまうので、それぐらいならJALも貯めようという発想ですね。
・ひとりで貯める場合
ソラチカルート
20,000×12=240,000→216,000ANAマイル
+
dポイントルート
10,000×12=120,000→75,000JALマイル
JALの有効期限は3年間なので、その間に225,000マイルを貯められる計算になります。あるいは、複数のポイントサイトを併用することで、このようなパターンもあり得るでしょう。
ソラチカルート
20,000×12=240,000→216,000ANAマイル
+
dポイントルート
30,000×12=360,000→225,000JALマイル
もちろん事情によっては、全ポイントをJALへ割りふるのもありです。
なおわたしの例で言えば、冒頭でも書いたとおり、家族分も含めてこのような体制になる予定です。
ソラチカルート
40,000×12=480,000→432,000ANAマイル
+
dポイントルート
32,000×12=384,000→240,000JALマイル
実際はもうちょっと上積みできるような気もしていますが、まずは十分かなと考えています。しかしこうなると、俄然JALの上級会員JGC修行にも興味が出てきますねぇ。まだSFCも解脱していないのに!
まとめ:陸で貯めるJALマイル……意外とありかも?
- あくまでANAマイルの貯め方からマスターしよう
- dポイント25%増量キャンペーンにより、0.625倍のレートでJALマイルを貯められる
- ハピタス→ドットマネーはギフトコードの有効期限を利用して一年分貯めておくことが可能
- ドコモ回線を保有していない場合は0.52倍のレートとなる
- 家族単位で考えると、貯めるのも楽
陸マイラーといえばANA。ここ数年で爆発的に増えたマイルブログでも99%がANAの話題です(ってまさに今までの自分もそうだったのですが笑)。これはひとえにANAマイルを貯める容易さと、JALマイルを貯める難易度に理由があります。
もちろん、この記事でも繰り返し述べているように、ANAを優先するその姿勢は間違いではありません。ただ、ANAマイル活動に習熟して余裕が出てきた方は、JALについてもお考えになってはいかがでしょうか。ANAにはANAの、JALにはJALの利点や欠点がそれぞれありますので。
あるいは、ソラチカルートが廃止された場合の予行演習としてもいいかもしれません……というのは不吉な冗談ですが、ソラチカの0.9倍という超絶レートがいつまでも続くかは、誰にもわかりませんからね。なにやら不穏な噂も見かけますし。
個人的には、ANAとJALの両方が利用可能になることで、渡航先やフライトの選択肢が グンと 増えることは確実ですから、1年後に24万JALマイルが貯まったらどこに飛ぼうか、今からワクワクしています。
おすすめ記事