どうも、星川(@Soh_RundabanSP)です。
今さらなんですが、働き方に関する世界的な名著『ワークシフト』を読みました。
コレ、ちょっと「バンドマンなう」のみなさんにもできれば読んで欲しいですよねぇ。
未来に貧乏になる人ってどんな人?
「マジ、やべぇ!」と思ったのが、第二章の『「漫然と迎える未来」の暗い現実』というところ。
2025年を想定して、社会背景を予測し、その時に貧困に陥る人はどんな人か!?を予測しています。
ざっくり言うと、これまで貧困層か富裕層を分けていた要因は「運」でした。
これ までの世界では、どこで生まれたかによって、ある人が経済的にどの くらい成功できるかがおおむね決まっていた。
ヨーロッパ やアメリカで生まれた人は、最初からきわめて有利な立場にあり、インドやエジプトの農村に生まれた人は、 最初から経済的な繁栄の枠外に押しやられていた。
しかし、今後は「才能とやる気と人脈」が自分の経済を決定づけるそうです。
なぜか?
端的にこの部分に説明されています。
高度な専門技能がないブリアナの父親のような人たちが次第に機械やロボットに取って代わられるようになり、きわめて多くの人が職を失う。
2025年にブリアナやアンドレが労働市場で競い合う相手は、機械やロボットだけではない。
地球の裏側にいる何十億人もの人たちとも競争しなくてはならない。
そのうえ、グローバル化にともない、ブリアナやアンドレが暮らしている先進国の経済がますます厳しい状況に置かれ、政府も企業も個人も倹約を余儀なくされる。
(ブリアナ、ブリアナの父、アンドレは貧困になってしまった例えに登場する人々)
グローバル経済が広がるということは、単純に言うと資本主義に参加するプレイヤーが増える、ということ。
それだけでも競争が激化しそうなものを、さらにITによって教育格差が是正され、優秀な人材が世界中から出現します。
さらに単純労働は機械によって代替えされるため、雇用の総量も減ってしまう。
まぁ、つまり未来は超熾烈な競争社会ということですよね。
フリーターのぼくたちはヤバイ
ぼくはこの未来が空想とは思えないんですよね。
既にハーバード大学の授業がネットで公開され、世界中から受けれるようになってるし、ロボットやbotが実際に運用されているニュースも聞くようになってきました。
音楽でメシが食えない…と言われる昨今において、バンド活動をやりながらアルバイトで生計を立てている人は少なくありません。
それは事実としてフリーターです。
おそらくこの変化のあおりを一番最初にこうむるのはフリーターです。
バイトでやるような単純労働は機械にうってつけだし、バイトという待遇は雇用主にとってはクビにするのも簡単です。
加えてアルバイトでは高度なスキルを習得するすることが難しく、労働市場におして自分の価値を高めるのは難しいです。
もっと言えば満足な蓄えもできていないでしょう?
つまり「売れないバンドマン」は未来の貧困層の第一候補と言えるでしょう。
「俺はフラフラしながら趣味でバンドできればいーや!」という人はおろか、「30までやってダメだったら就職するからOK!」ということも難しくなってきます。
売れないバンドマンを支えていた「フリーター」が崩壊する前提なんですからね。
ぼくは今年、30ですが40手前でガチ貧困ってマジ、目も当てられないっす…。
どうすればいいの?
で、そんな「漫然と迎える未来」にならないために考え方や、生き方を変えていこう!シフトさせていこう!というのが『ワークシフト』の主題なんですね。
全部で3つあるシフトのうちの1つとして「ゼネラリストから連続スペシャリストへ」という項目があります。
広く浅い職業人から、深く高度な技能をもった職人へ。
そして職人であるだけではダメで、さらに違う分野の専門機能を連続して習得する必要があると言います。
その時に気を付けるべきことは「好きなことを仕事にすること」。
未来が予測通りになる保証がないことを考えれば、自分が好きなこと、そして、情熱をいだけることを職業に選ぶのが賢明だ。
ましてや70歳代になっても働き続けるとすれば、本当に楽しめる職業を探した方がいい。
(中略)
どうすれば、本当に好きになれる職業が見つかるのか。
仕事に対する愛情の核をなす要素は、やりがいと満足のいく経験だ。
自分が好きなこと…。
情熱をいだける職業…。
音楽(バンド)じゃねーか!
そう、おそらくバンドマンのみなさんは情熱的に音楽に取り組んでいるはずです。
もしかしたら「連続スペシャリスト」への道をすでに歩み出しているのかもしれません。
「だ・か・ら音楽でメシは食えない!」って?
たしかに贅沢は無理でしょう。
しかし、もはや食えないのはどの仕事も同じなんです。
少なくとも「バイト」よりは「音楽」の方が先見性はあると思いますよ。
音楽は未来永劫なくなることはないでしょう。
むしろエンタメ市場で考えた時、人の余暇時間が増えていく未来はその需要は増していきます。
『ワークシフト』では主体性をもって未来を選ぶ時、得るものと失うものをしっかり自覚し、責任を負う重要性も説いています。
今「売れないバンドマン」のあなたが、バイトを辞めて音楽スキルを伸ばすことに没頭した時、失くすものがあるかもしれません。
それが何なのか?
人それぞれかもしれませんが、ぼく自身1年前にバイトを半分以下に減らして失ったものは全部「無くて良かったもの」でした。
誰しもそんなに必要じゃないものを持っているのかもしれませんね。
まずは疲れを忘れるための発泡酒。
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『ワークシフト』から『ライフシフト』へ
『ワークシフト』はまだまだ興味深い話がたくさん載っています。
ちょっと内容が濃すぎて、モチベーションがいりますが(笑)ぜひ読んでみて下さい。
さらに続編的な『ライフシフト』も発売予定だそうです。
こっちも読んでみよっと。
それでは!
ところで俺、まちがってねぇよな?