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人操作に復帰できないとリコール対象 米指針

 【ワシントン清水憲司】米政府は19日、自動運転車の規制指針(ガイドライン)の概要を発表した。運転手の一定の関与を必要とする「運転支援車」について、運転手が注意散漫になるなどして緊急時に人による運転に復帰できない車両は「安全でない」とみなし、リコール(回収・無償修理)の対象にする。運転手の操作を必要とせず、ハンドルもアクセルもない完全自動運転車の実用化を排除しない方針も示した。

     運転支援車をめぐっては、米南部フロリダ州で5月、米テスラ・モーターズの乗用車が他の車と衝突して運転手が死亡する事故が発生し、安全性への懸念が高まっていた。緊急時に運転手が操作する必要があったが、自動運転システムも運転手もブレーキをかけた形跡がなく、運転手が運転を車任せにしてしまう課題が浮上した。

     指針では、注意散漫を防げないなど不完全な運転支援車は公道での走行を認めない。一方で、オバマ大統領は併せて発表した米メディアへの寄稿で「自動運転車は多くの人の命を救う潜在性がある」として支援する方針を表明。米グーグルや米自動車大手フォード・モーターが開発を目指す完全自動運転車についても、将来の実用化を見据え、規制が必要かどうか検討を続ける方針を示した。

     米政府には自動運転車の規制作りで先行し、主導権を握る狙いもある。日本や欧州も「世界基準」の策定を目指しており、影響を与える可能性がある。

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