みなさんバングラデシュがどんな国か知っていますか?
面積が日本の3分の1にも関わらず、人口が1億6000万人と日本を上回る人口大国です。
ちなみに国旗がこんな感じ。
まるで日の丸みたいな国旗です。笑
バングラデシュはその人口の多さから、現在ビジネスとしても注目されています。
が、バングラデシュが一体どんな国なのかを知っている人は少ないでしょう。
ぼくもバングラデシュの名前は知っていたけれど、日本より人口が多いことなど全く知りませんでした。
先日、そんな知られざる国バングラデシュに3年移住し、日系企業の駐在員として滞在しているJさんにバングラデシュの文化や魅力の話を聞きました。
その話がとても興味深かったので今日はかきます。(Jさんが顔出しNGだったのでカワイイアイコンで紹介します。)
一人でも多くの人にバングラデシュという国を知ってもらいたいです。
外国人が珍しいので、日本人というだけで人気者になれる。
日本以上に人口がいるバングラデシュですがJさん曰く、外国人を見かけることがまだまだ少ないのだそうです。
なぜなら、バングラデシュには観光地といえる名所がありません。また、清潔感に欠けホテルなどの設備も決して綺麗とは言えません。
よって外国人がバングラデシュに来る理由が無いという。。。
ですから、日本人がバングラデシュに行くと必然的に珍獣扱いされます。
そして、あっという間に人気者になれるんです。
どれくらいかというと、日本人が外を出歩いてるだけですぐに10数人の黒山の人だかりができてしまうのだそうです。
Jさんが「まるでレッドカーペットを歩いてるような気分なんですよ」と表現していて面白かったです。
ただの日本人がバングラデシュに行くだけで、まるでハリウッド俳優のように持てはやされるんですよ。 これは気持ちよさそう。
バングラデシュの魅力は何より「人」。自分と他人との境界線がない
観光地も無い、清潔感も無い、人口密度も高い、渋滞もしょっちゅう起きる。
そんなまだまだ後進国のバングラデシュですが、Jさんのように日本人もたしかに在住しています。
Jさんにバングラデシュの魅力を聴いたところ、「それはもう人に尽きる」と言い切っていました。
バングラデシュの人たちはとにかく人懐っこいのだそうです。
たとえ初対面でも「家族は何人だ?」、「学歴はなんだ?」、「どんな仕事をしているんだ?」、「どんなことに興味があるんだ?」とばんばん質問が飛んできます。
それだけ人が好きなんです。
バングラデシュの友達の定義は「相手の全てを知っていること」。
相手のことを知り尽くしてからが人間関係の始まりなのだそうです。
日本人は自分と他人とを分けがちですが、バングラデシュ人は自分と他人との境界線が無いんですよね。
人とのつながりを何より大切にする国民性です。
ですから、家に人を招いた時もしっかりとおもてなしをします。
Jさんがバングラデシュ人のお宅に招かれた時は、食べきれないほどの量の食事をたらふく食べさせてもらったそうです。
バングラデシュには日本のように娯楽が豊富ではありません。「人と話す事」が唯一の娯楽と言っていいほどです。
このテクノロジーが発展した社会でそれは一見、退屈のようにおもえます。
しかし、「話すことしか娯楽がないからこそ、人間的なつながりを強く求めている人にとっては心地よく、自分の『居場所』のように感じられる。」とJさんが答えていたのが印象的でした。
バングラデシュの文化は、子供が親を養う。遠い親戚のお世話までする。
バングラデシュには日本とは違う一風変わった文化があるのだそうです。
それは家族の関係性。
日本では大学進学や就職したりすると親元を離れる文化がありますよね。
それがバングラディッシュでは真逆で、子供と両親がずっと一緒に暮らし続けるんです。
なぜなら、バングラデシュには日本のように年金制度がないからです。
年金がないおかげで両親が老いて働けなくなった時、生活することが困難になります。
ですから、親が今まで自分を育ててくれた分、子供が養っていく文化があるのです。
「子供が親の欲しいものを買ってあげるのが当然」というのがバングラデシュの風潮です。
そして、養うのは両親だけではありません。
前述しましたが、バングラデシュ人は人とのつながりを一番大切にします。
で、そのおかげでとんでもない文化があります。
それは親だけを養うのではなく、たとえば母親の妹だったり、兄弟の嫁の親戚だったりがお金に困っていたらその工面もするんです。
「兄弟の嫁の親戚とか赤の他人じゃねえかっ!」とツッコミたくなりますが、つながりを何より大切にするバングラデシュではそれが当たり前のようです。
なかなかヘビーな文化ですね。笑
バングラデシュは知り合いになればなるほど恩恵を受ける
バングラデシュ人がどれほど「つながり」を大切にするか分かってもらえたとおもいます。
そして、そのつながりによって、癒着もすごいんですよ。
たとえば、買い物に行った際に「〇〇さんの知り合い」と関係性が分かれば、10000円の品が平気で2000円に値下げされたりするんです。
ですから、バングラデシュ人が買い物に出かける時は、ほとんど知り合いのお店で済ませます。
また、仕事に困っても、人の紹介でだいたい見つかるんです。
バングラデシュでは人に気に入ってもらえればもらうほど多くの恩恵を受けれるシステムなのです。
日本人女性はむちゃくちゃチヤホヤされてアイドル扱いされる!
このように、人との距離がめっちゃくちゃ近く、癒着しまくってるバングラデシュですが、どんな人におすすめしたいかというと間違いなく日本人の女性です。
Jさんの話で一番衝撃を受けたのですが、「日本人の女性はむちゃくちゃチヤホヤされる」そうなんです。
たしかに、日本人女性は世界的にみてもカワイイです。ただ、そのチヤホヤレベルがやばいんですよ。
バングラデシュのバスは満員電車のように常に人でぎゅうぎゅう詰めなんですが、その中に日本人女性がいた場合、どんなに混んでいても席を譲ってくれるそうです。
実際にJさんの同僚の日本人女性は今までどんなに混んでいても、バスで立ったことがないという。
バングラデシュのジェントルマン精神やばいですね。
また、外出しても食事代がかかりません。バングラデシュ人がほとんど奢ってくれるのだそうです。
「カワイイと得する」とよくいいますが、まさかご飯代までかからないとは。。。
このように日本人女性は、バングラデシュではまるでAKB48のようにアイドル扱いされます。
Jさんもバングラデシュに来て、「女性に生まれたかった!」と何度もおもったそうです。
ぼくが冗談交じりでJさんに「もしかして、『家が欲しい』ていったら誰か買ってくれたりするんじゃないですか?」と聴いたところ、「それも全然不可能じゃないです。」と冗談じゃない感じで返ってきました。笑
チヤホヤされたい女性は、バングラデシュに行けばこれでもかというくらいアイドル扱いされるので一度行ってみたらいいですよ。
バングラデシュはとにかく不便。だからこそ、存在意義を見出すができる
バングラデシュは人混みもすごいし、街も綺麗じゃないし、目の前で洪水が起きたりするし、娯楽もないし、不便なことだらけです。
しかし、それだけ不便だからこそ人との助け合いがあり、それが何よりの魅力です。
また、不便があることによって「どうやったらもっと暮らしやすくなるか」と自分のアタマで考えるようになるのです。
「バングラデシュに住めば日本では考えられないほど生活力が身につく」とJさんは言っていました。
現代はテクノロジーが日増しに進歩し、便利が氾濫している社会です。
ですが、人の幸福度はそれと比例しているようにも感じません。
もしかすると、バングラデシュのような不便で、欠点だらけの国の方が生きる実感が湧いて幸せを感じれるかもしれませんね。
たとえば、テストの点数が90点の人が95点を取ってもそこまで嬉しさを感じれないです。
しかし、毎回20点だった人がいきなり60点を取った場合、思わずガッツポーズしたくなるのではないでしょうか。
Jさんの話を聞いていてバングラデシュは間違いなく後者のように感じました。
伸びきった場所にいるより、これから伸びしろしかない場所にいる方が人は生きている実感が湧くのかもしれません。
そして、Jさんと話した中で一番印象に残ったことがあります。
「バングラデシュでは自分がジッとしていても人が声をかけてくる。人間関係から逃れられない。
また、停電がしょっちゅう起きたり、日本では考えられないような局面にも出くわす。だからこそ、日本で悩んでいたことがちっぽけにおもえてくるんです。」
便利が是とされる社会では人の役割が失われていき、どんどん無気力になっていきます。
これからの社会は、不便という名の「体験」を人はお金を払ってでも欲していくのではないかとJさんのバングラデシュ話を聴いて感じました。
日本の便利すぎる社会に疲れた人がバングラデシュの文化に触れると価値観が変わりそうですね。
Jさん貴重な話を聞かせていただきありがとうございました。
Jさんはバングラデシュに在住しながら、生のバングラデシュ情報を随時ブログで発信しています。
ぜひチェックしてみてください。
わっしょい!